皆さん、こんにちは!
社会保険労務士・債権回収アドバイザーの西尾隆です(^^♪
今回も年金ネタです。
年金相談で多いのが、会社を定年退職したあとの
ライフプランについてです。
というのも、年金支給開始年齢が、生年月日によって段階的に
引き上げられ、昭和28年4月2日以降生まれの男性の場合だと、
61歳からでないと老齢厚生年金が支給されません。
(女性は5年遅れの昭和33年4月2日以降生まれ)
詳細はこちらへ⇒
最終的に昭和36年4月2日以降生まれの男性の場合は
65歳からしか年金は支給されません。
じゃあ、65歳までの収入をどうするねん!ということで
現在の法律では、社員が希望すれば企業は65歳まで社員を雇用する
義務がありますので、嘱託社員等で年金がもらえる年齢に達するまでは
なんとか働いて収入を得ることが可能です。
それだけなの?
それだけだと心許ないので、雇用保険から少しお金がでます!!
60歳までに支給されていた給料と比べて、現在支給されている給料が
75%以下であれば、雇用保険から「高年齢雇用継続基本給付金」が
現在の給料の、0.44%~15%のお金が毎月支給されます。
つまり、給料40万円の社員が、60歳以降に以前の給料と比べて、
60%の24万円の給料に減額となった場合には、現在の給料の15%の
36,000円が高年齢雇用継続基本給付金として毎月支給されます。
しかし、15%も給付金を支給されるケースだと、今度は毎月の年金額から
標準報酬月額の6%が支給停止になりますが・・・・。
例えば、昭和28年4月2日生まれの男性が、61歳から老齢厚生年金の
請求手続きをしました。 でも給料との絡みで減額調整された年金を
受給していました。(在職老齢年金と支給停止の仕組みについては後日説明)
でも、64歳になって疲れたから退職して、年金と失業保険をもらいながら
のんびり過ごそうかな~。
このように考えましたが、それは無理なんですね~。
実は、失業保険(本当は雇用保険の求職者給付の基本手当といいます)と
厚生年金は、両方もらえません!!
どちらかの選択受給になります。
一般的には、失業保険の金額のほうが多いので、失業保険を
選択するケースが多いようです。
その間、失業保険の支給が終了するまで年金は全額支給停止されます。
しかし実際には、年金の停止期間は結構長いのです。
例えば、定年退職後、嘱託で再雇用された社員が退職した場合には、
自己都合退職で150日分の失業保険がもらえます。
再雇用後の退職なので、3か月の給付制限期間があり、
給付制限の3か月経過後にやっと失業保険がもらえるのですが、
年金の支給停止期間は、この給付制限期間も含めて停止されます。
じゃあ、給付制限期間中は、一円も収入がないですやん!となりますが
仕方ないのです。
じゃあ、失業保険の受給が終了したら、年金の支給停止が解除されて
すぐにもらえるのかというと、そうではありません。
ハローワークからのデータが年金事務所に届かないと、年金の支給が
再開されませんので、さらに3~4か月は待たされます。
すなわち、その間の生活資金を確保しておかないといけません!
しかし、年金と失業保険との調整があるのは65歳までです。
65歳以降は、失業保険が支給されません。
65歳以降に退職した場合には、「高年齢求職者給付金」という一時金が
支給されます。
被保険者期間が一年未満の場合は基礎日額の30日分、
被保険者期間が一年以上の場合は基礎日額の50日分が支給されます。
一時金だと少ないなー(>_<)
そう思うあなたは正直者ですね!!
65歳以降の退職だと失業保険が支給されませんので、64歳11か月で
退職しましょう。
そうすれば、65歳未満での退職なので、失業保険を受給することができます。
65歳以降は年金との支給停止の調整は対象外になりますので、
年金と失業保険をダブル受給することが可能です!
しかし、実際は本に書いてある知識どおりにはいかないので
専門家に相談しましょうね(^^♪
では、また(^o^)/
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