駆け抜けた5日間~全社のてっぺん | 吉永達哉のコミュニケーション スクエア

駆け抜けた5日間~全社のてっぺん


何からどう書いていいのやら。



えーと、久し振りだから今日のは長いよー。





駆け抜けた5日間でした。


崖っぷちから戦場のど真ん中へと躍り出た5日間でした。


本当の強さの意味が分かった5日間でした。


恥かしげもなく大の大人が涙を流した5日間でした。


てっぺんからの景色は・・・滲んでよく見えませんでした。





夢のJのつく舞台へ上がるために何が何でも必要な地域決勝へのキップ。


レノファは一縷の望みを託して全国社会人サッカー選手権大会が行われる


長崎県に乗り込みました。


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社1

全国から32の強豪が集い、5日間をかけて頂点を決する大会、全社。


レノファの最大の目標は間違いなく3位以内に与えられる、地域決勝大会への


切符に他なりません。私は正直なところ、優勝とか日本一なんて考えもせず、


その切符さえ手に入れば、とだけ願っていました。




しかし彼らは本気でした。



10月19日(土) 【全社1回戦 vs tonan前橋】


 正直、かなり多数の人の脳裏を初戦敗退という文字が横切ったでしょう。


 だって80分ゲームの70分まで0―2と2点ビハインドと、普通敗戦濃厚と


 思って不思議じゃないですよね。


 でその後遅すぎるスイッチが入って6分間で3得点、あっという間の逆転。


 とにかく心臓に悪い試合でした。でもここで何かが変わりました。スイッチが


 入ったというか。。。


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社2


10月20日(日) 【全社2回戦 vs新日鐵住金大分】


 この日は仕事のため山口にてツイッター観戦の私。不安がいっぱいでした。


 なぜって①新日鐵さんには2010全社山口大会の2回戦、3―0からひっくり


 返され敗退させられた苦い思い出、②レノファは全社2回戦を突破できない


 ジンクスがあったため。。。


 しかしそんな想い、今のレノファには不要でした。3―1と快勝!



10月21日(月) 【全社3回戦 vs浦安SC】


 いよいよ3回戦です。この日も私は山口でツイッター観戦。


 これを勝てば地域決勝行きの切符はほぼ手中にという大事な試合です。


 相手は関西2位のアミティエを破って勝ち上がってきた県リーグ・・・?


 県リーグ!?そう、地域リーグの下のカテゴリーのチームです。


 ただメンバーを見て納得、元Jリーガーなんかがゴロゴロと。。。


 予想通り苦しい展開となるも虎の子の1点を守りきり1―0で勝利!


 思わず仕事場でも「よしっ!」と叫んじゃいました。


 あとで動画を見せてもらったら、選手も監督もサポーターも、みーんな


 一つになって大喜び!そして涙涙、、、。あ~その場にいたかった。。。



10月22日(火) 【全社準決勝 vs FC岐阜セカンド】


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社3

 また帰ってきました、島原に!いてもたってもいられず、再び戦場へ。


 相手には昨年までレノファに在籍していた野方隼人選手、そして練習参加


 だけだったけど数日チームに帯同したキーパー滝選手がいるという


 何の縁もゆかりもないけど親近感の湧くチームです。


 正直、前日に地域決勝行きの切符を手にしていたので、気楽にのびのび


 サッカーができて快勝するか、気が抜けてボロ負けするか。。。


 全く読めませんでした。


 結果は2-0と快勝! ・・・ しかし代償はあまりに大きなものになりました。


 2点ともたたき出したのは上垣選手。実は彼、試合開始たったの2分で


 何と右足の脛(緋骨)を折ってしまうという怪我をしてしまうんです。


 しかし上垣選手は試合中、何度も痛がるそぶりを見せつつも、約80分


 走りぬき、更に2得点をあげ、そしてチームを勝利へと導いたんです。


 彼は出場できぬ決勝へ、想いを託したんです。



10月23日(水) 【全社決勝 vsグルージャ盛岡】


 これまで立った事の無い全国レベル決勝の場。ファイナリストです。


 来ちゃいました、決勝戦ですよー!でも空はどんより、台風の影響ですな。


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社4  雨雲のかかる雲仙岳

 相手はレノファと共に地域リーグからJ3へ飛び級を狙い、こちらの審査でも


 決勝に残っているグルージャ盛岡。


 2008年に鳥取で行われた地域決勝1次ラウンドで対戦したことがあり、


 その時はレノファに軍配があがったという過去があります。


 試合はこれまで4試合を戦ってきた者同士、見るからに動きが重く、


 ミスも目立ち、まさに魂だけで闘っているという展開。


 5日間島原で過ごしたサポ、5日間で3往復したサポ、居ても立っても


 おられず会社を休んできたサポ・・・みんなも選手の足を動かすため、


 背中を押すため、音にならないほど枯れきった喉を掻き毟るように


 声を出します。手を叩きます。


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社5

 序盤はレノファが攻勢に出て前半に1点先制!しかし逃げ切れるかと


 思い始めた後半途中に、見事なフリーキックを決められ同点に。


 そのままタイムアップ、20分の延長戦へ突入します。


 しかし延長でも両ネットは揺れず、運命のPK戦へ。。。


 結果は山口5―4盛岡でレノファ優勝!


 その瞬間、いやもっと前からですが、熱いものが頬を伝いました。


 何て瞬間に立ち会えたんだ・・・!



 彼らはこの5日間で大きく成長し、確実に強くなりました。


 崖っぷちに立たされ、怯えているかのようなサッカーに見えてたレノファが


 戦場のど真ん中で、自信に満ち溢れた目をして走っていました。



直後には表彰式。




吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社6  平林選手、馬場選手、飯塚選手、孫選手が前へ


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社7  選手達を感慨深く見つめる元気監督


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社8  その元気監督が宙を舞い


吉永達哉のコミュニケーション スクエア-長崎全社9  最後はみんなで記念撮影





未だに夢じゃなかろか?と疑ってしまいます。


いや、いっそ夢だったと忘れ去ってしまった方がいいのかもしれません。


だって最も過酷な大会、地域決勝大会はもうすぐそこに迫っているのだから。