先日「クラウド アトラス」という映画を観ました。
予告編の動画です。
この映画はパラレルワールドをテーマにした作品で、とても完成度の高い作品でした。
非常に面白い作品で、3時間弱の時間もあっという間に感じたほどです。
「マトリックス」のウォシャウスキー姉弟が監督で、非常にスピリチュアルな作品なのですが、アクションシーンも多く、SFアクションとしても楽しめる作品でした。
とても面白い作品なのですが、私にとっては、感動して涙を流すというタイプの映画ではなく、終始ワクワクして観ているという感じでした。
「マトリックス」を観たときも、とても面白くて興奮したのですが、感動して泣くという感じではなかったです。
あの時と同じような感想でした。
しかし何故か、終盤のあるシーンを観ていた時に、突然大量の涙が流れてきたのです。
自分でも何故泣いているのかわからず、戸惑ってしまいました。
何故かわからないのに、次から次へと涙が出てきたのです。
おそらく、私の感情ではなく、魂に直接訴えかける何かがあったのだろうと思います。
もしかすると、前世に関係があるかもしれません。
そのシーンを観たことで、私の中の何かが解放されたのだと思います。
これはまるの日圭さんが仰っていたことですが、人気のある映画や小説や音楽がそれに触れた人の心に響くのは、それらの作品に含まれているテーマや要素が、それを見る人の中にも存在するからなのだそうです。
それらの作品に触れることによって、触れた人の中に存在する、作品と共通する部分が解放されるため、感動して涙を流したり、興奮して観終わった後にスッキリしたりするのだそうです。
全ての芸術作品は、何かを表現したものであるため、その作品に触れた人の中にある抑圧された部分や滞った部分を解放する効果があるのだそうです。
私の場合は、この「クラウドアトラス」は感情の解放ではなく、より深い魂に関する何かを解放してくれたのです。
それだけ凄い作品だったということだと思います。
おそらく、私以外にもこの作品を観て、原因不明の涙を流した人は多いのではないかと思います。
しかし、それだけの作品であるにも関わらず、日本では公開開始からわずか3週間で終了してしまったのです。
パラレルワールドや輪廻転生など、人間の生と死に関する真実に迫り過ぎているため、ストップがかかったのかもしれません。
実は元々、輪廻転生という思想はキリスト教の教えの中にも含まれていたのだそうです。
しかしある時、「生まれ変わりによって、自分の力で魂を成長させていくことができる」という思想は、教会はいらないという思想に結びつく危険があるとして、キリスト教の教義から全面的に削除されてしまったのだそうです。
そうした歴史もあるため、ハリウッド映画で、輪廻転生に関しての真実を扱うことは、もしかしたらタブーだったのかもしれません。
この「クラウド アトラス」にしても、本来ならば、あの「マトリックス」の監督の作品なのですから、もっとヒットしてもよいのではないかと思いました。
しかし、アメリカでは興行的に失敗し、TIME誌において公開された年の最低の映画であるとして酷評され、日本でも短い期間で打ち切りになってしまったのです。
決してつまらない映画ではありません。
それにも関わらず、宣伝にもあまり力が入っておらず、テレビでCMを見たとき、わざとつまらないCMにしているかのような印象をうけました。
あまり多くの人には見せたくなかったのかもしれませんね。
私はずっと劇場で観たいと思っていたのですが、いつの間にか公開が終了してしまっていたため、DVDのレンタルが開始されるのを首を長くして待っていたのです。
先日やっとレンタルが解禁になったため、仕事終わりにそのままビデオ屋さんに行き、レンタルしてきました。
すぐに観てその日のうちに返すつもりだったので、当日レンタルにしたのですが、観終わってから後悔しました。
あと三回くらいは観たいと思ったからです。
この作品はパラレルワールドを扱っており、それを強調するため、一人の役者が複数の役を演じるという特殊な構成になっています。
あるエピソードでは不幸な目にあう主人公が、他のエピソードでは悪役として登場したりするのです。
特殊メイクで顔を変えているため、最初はなかなかわかりませんが、よく見ているとわかってきます。
そこがこの映画の最大の見所です。
そのため、何度も見たいと思ったのです。
輪廻転生やパラレルワールドに興味のある方は是非観てみてください。
色々な気付きがあると思います。
もしかしたら私のように、何かが解放されるかもしれません。
読んでいただき、ありがとうございます。
ps.この映画を見て、私達はきっと、この映画のストーリーのように、これまでの過去生で人もたくさん殺しているし、殺されたこともあるのだろうな、と思いました。
私たちの魂は、光も闇も、善も悪も、全てを経験することを望んでいるのかもしれませんね。