なんで科研費を申請しないのかと聞かれたら | 大学という斜陽産業

なんで科研費を申請しないのかと聞かれたら

今やどこの大学も、研究に必要な資金は外部から獲得するように、と言われるようになった。

勤務先もしかり。しかし、ここ数年、申請数だか申請率が低下しているとのことで、これをどうにか増やしたいらしい。

ちなみに、所属学部の昨年の申請率は5%程だった。とはいえ、自分が知っている限り、すでに別の5%相当の教員は昨年、研究代表者として科研費を獲得しているので、一部重複申請できるものの、彼らは申請をしないだろう(ちなみに自分も採択されているので、代表者としては申請せず)。

そうなると、継続と新規で約10%の教員が科研費に申請していることになるだろう。果たしてこれは低いのか高いのか。いや、少なくとも、勤務先の学部別の比較では、下から数えた方が早い。理系の学部はさすがに申請数も率も高い。

さて、この原因はどこにあるんでしょう。

申請手続きが面倒?そもそも学内で機械的に配分される研究費で充分?いや、それ以前に研究しないから不要?

まあ、申請数を単純に増やすだけでよいのであれば、申請の有無で、学内の研究費にもメリハリをつければ、少しは申請する人が増えるんじゃないかと思う。

でも、こういう主張をすると、これまで申請せず、また、今後も申請しそうもなく、結果的に研究費が削られることになる人たちから、必ず反対意見が出るだろうな。