現在全国の映画館で上映されている映画『でーれーガールズ』は,岡山を舞台にした作品です。主人公の2人の女性の高校時代と,40代となった現代とが交錯するように描かれ,物語が進んでいきます。



作品は,岡山で青春時代を過ごされた原田マハさんの原作により制作されたものです。「でーれー」とは,岡山弁で「すごい」という意味で用いられる言葉なのです。






私は出身は香川なのですが,弁護士となった時から岡山に住むようになっております。さらに申すと,映画をご覧になった方から「感動した」との声を多く聞きましたので,私も映画館に見に参りました。



私自身,岡山は現在の生活の場というだけでなく,司法試験を岡山大学で受けたという,思い出深い場所でもあります。



今は岡山大学の法学部と法科大学院で講義を担当しているのですが,その道すがら,「夏の暑い日に,この道を通って岡山大学に通い,受験をしたな」とか「やっと試験が終わった後,ほっとしながら,でも,まただめなのかな,と思いながらこの道を帰ったな」など,懐かしく思い返す瞬間があるのです。



映画『でーれーガールズ』では,悩みの中にあった高校時代の主人公の2人の思いが,岡山のさまざなな場所を巡り繰り広げられます。岡山城,旭川,倉敷の美観地区などです。



40代となって再会し,高校時代の懐かしい場所を再び訪れる2人。30年の間に変わったものがあれば,変わらないものもあります。目に見えないものは,変わらないのです。







高校生だった頃の主人公の2人の女性は,夢と希望,そして悩みを抱えていました。そのような同じ思いを抱えた2人の友情と思い出が,映画ではキラキラと輝くように描かれています。




その後,その主人公の2人の女性は,人生の喜びと悲しみを経験して,40代で再会するのです。そして輝いていた高校時代を振り返り,それぞれの人生を語るのです。




輝いていた高校時代。でも,いろいろな苦難を乗り越えてこられた40代の現代のお二人の姿の方が,私にはより輝いて見えました。それはきっと,悲しいこと,辛いことも,嬉しいことと同じように,人を育ててくれるということなのだと思います。きっと映画を作られた方々のメッセージは,そこに込められていたのではないでしょうか。







実は,映画『でーれーガールズ』には,現在の大森岡山市長も登場されるのです。さて,どこに登場されているのでしょうか。ぜひ探していただければと思います。




さらに申すと,映画が始まって少しした頃に,主人公の1人がJR岡山駅前にある桃太郎の像を睨み付けながら,桃太郎と同じポーズをとるシーンが登場します。そのシーンの背景に,作花法律事務所が入っているビルも映っているのです。映画をご覧になった際には,ぜひ見つけていただければと思います。