弁護士作花知志のブログ

弁護士によるブログです


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アメリカの女優,アン・ハサウェイさん(1982―)は,2012年に『レ・ミゼラブル』でアカデミー賞の助演女優賞を受賞されるなど,世界中のファンに愛されている方です。



そのアン・ハサウェイさんの名前が,「アン」なのはなぜだと思われますでしょうか?。実はアン・ハサウェイさんのお父さんは弁護士で,お母さんは舞台女優だった方で,お二人ともシェイクスピアを愛されていることが関係しているのです。実は,シェイクスピアの奥様の名前が「アン」なのです。



弁護士は紙に書かれた活字である法律に意味を与える存在です。さらに舞台女優も,紙に書かれた活字である台本に,自らの解釈を踏まえた演技で意味を与える存在です。



ご両親ともに,「言葉」をとても大切にする仕事に就かれていたからこそ,現代に至るまで大きな影響を言葉(英語だけでなくそれが翻訳された言語に至るまで)に与え続けているシェイクスピアを愛されていたのではないか,と思います。



そしてそんなお二人だからこそ,自分達の子供にも,シェイクスピアのような言葉や社会に影響を与える存在になってほしい,という意味を込めて,「アン」と名付けたのではないかな,と思っています。






そのように,魅力溢れるシェイクスピアとその作品群ですが,実はシェイクスピアの作品には,次のような言葉が登場するのです(『シンベリアン』第3幕第3場より)。



「いいか。



あの上から見おろすと,おれがカラスぐらいに見えるだろう。



つまり,ものが大きくも小さくも見えるのは位置のせいだ。」



本来ならば人間はカラスよりも大きいはずなのに,上から見下ろすとカラスと同じ大きさに見える場合があるわけです。



このシェイクスピアの言葉は,私達の物事の見方も,決して完全ではなく,見る位置や見方を変えれば,違う側面が見えてくることを教えてくれているように思います。



私は,このシェイクスピアの言葉を読んだ際に,法曹三者制度を思い出しました。



国家権力が立法・行政・司法と3つにあえて分けられているのは,「この世には完全な人間は存在しない」という。人類が長い歴史を経てたどり着いた,とても悲しい現実を前提にした制度です。



その三権の内の司法権が,やはり3つの役割である,検察官・弁護人・裁判官に分かれているのも,「司法試験に合格した人も完全な人間ではない」ことを前提にしたものです。人は決して完全ではないので,社会で発生した事件について,あえて役割を3つに分けて,検察官は「被告人にはこんな悪い面がある」という光を当て,弁護人は「被告人にはこんな良い面がある,酌むべき面がある。」という光を当てて,裁判官は中立の立場で自らも光を事件に当てながら,判決を下すのです。



実際に裁判を担当していますと,1つの光の当て方次第で,事件の見方,評価ががらっと変わることを感じます。上で御紹介したシェイクスピアの言葉は,私達に「人は決して完全ではないので,自分の今の見方と違う見方はできないのかを考えることが大切なのだ」と教えてくれているように感じました。 


 


 


 シェイクスピアは,16世紀から17世紀にかけて活躍された方ですが,実は彼は,将来アインシュタインが編み出すことになる,相対性理論を予言するかのような言葉も残しているのです。次の言葉です(『お気に召すまま』第3幕第3場)。

 


「時はそれぞれの人によってそれぞれの速さで歩むものです。」



アインシュタインの相対性理論が証明されたのは,20世紀の科学の時代でした。シェイクスピアは,私達に「未来のあるべき姿を予言すること」の大切さをも,教えてくれたように思います。

 
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