2013年度ゼミ生へ:2012年度卒業論文要旨(辰巳ゼミ)3 | Tatsumi Labo in Kio Univのブログ

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3.高校部活動経験が大学生活における能力発揮に及ぼす影響:学期末試験との関連

[目的]高校時の部活動経験が大学生活での能力発揮場面に及ぼす影響をあがり能力発揮の観点から検討すること。

[方法]調査協力者はK大学1回生177 名である。高校部活動の能力発揮場面として、試合やコンクールを取り上げ、大学での能力発揮場面として、前期の学期末試験を取り上げ、それぞれの場面におけるあがり経験と能力発揮の程度他を問う質問紙調査を実施。

[結果と考察]相関分析に基づく主な分析結果は、以下の通りである。

1.高校部活動で十分に能力を発揮できていた人は、大学進学後の学期末試験においても十分に能力を発揮できる傾向がある。2.高校部活動に自己投入していた者ほど、試験時におけるあがり水準が高くなる傾向にあり、試験時におけるあがり水準が高い者ほど、試験時の能力発揮水準が低い。3.部活動場面であがり水準が高かった者は、試験時におけるあがり水準も高い。以上の結果、あがりは能力発揮に影響を及ぼすものであり、高校時の部活動経験が試験場面におけるあがり軽減に関与していない可能性が示唆された。従って、能力発揮場面に応じたあがりへの対処法を検討すべき必要性が示唆された。

キーワード あがり、能力発揮、部活動、試験場面