原油相場は3営業日続落です。支援材料不足の中、5営業日振りに高値が$50/bblを下回りました。

6月13日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比19セント安の$48.88/bblで、引け後の時間外取引は$48/bbl台半ばです。

OPECの6月月報によると、2016年の世界の石油需要見通しは日量9,418万バレルで、前月の予想から横ばいです。また、2016年のOPEC原油を除く世界の石油供給予想は日量5,640万バレルで、こちらも前回と同じ数字となっています。

二次ソースによる5月のOPEC原油生産量推定は日量3,236万バレルで、前月比同10万バレル減少です。
ナイジェリアの供給量が日量25万バレル減少し、イランやクウェート、サウジアラビアなどの増産でもカバーしきれませんでした。
また、5月の世界の総石油供給量は日量9,451万バレルで前月比同73万バレル減となっており、非OPECの減産が顕著です。

OPEC160614

OPEC推定による今年第2四半期のOPEC原油必要量は日量3,010万バレル余り、第3四半期の必要量が同3,275万バレル余りとなっています。足元の供給量だと7月以降は需給均衡する見通しです。

米国エネルギー情報局(EIA)によると、7月の米国主要シェール オイル産地の産油量は日量472万バレルで前年比11.8%減となる見通しです。前月に続いて前年比2桁のマイナスで、前月比減少は7か月連続です。

USShale160614

中国国家統計局によると、5月の同国の原油処理量は日量1,045万バレル相当の4,423万トンで、前年比0.1%減でした。今年に入って2回目の前年比マイナスです。
国内産油量は前年比7.3%減で2012年7月以来の日量400万バレル割れですが、処理量の低下に加え原油輸入は前年比39%増のため、5月中の原油需給バランスは488万トンの供給過剰となっています。

China160614

年初来累計の原油処理量は前年比2.3%増と低調な伸びであり、引き続き旺盛な輸入はほぼ戦略備蓄向けと推測されます。

2016/6/13
NYMEX WTI Jly: $48.88/bbl ( -0.19 )
20日移動平均: $48.64 ( +0.02 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $50.46/ -2σ: $46.82
 幅: $3.64 ( -0.76 ) / 100日平均: $8.40
ボラティリティ
 21.99 ( -0.37 ) / 100日平均: 52.98

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