原油相場は小幅続伸です。前日引け後の時間外取引から比較的堅調な推移となりましたが、$84/bbl台半ばで買いが続かなくなりました。

4月26日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比28セント高の$83.85/bblで、引け後の時間外取引は$83/bbl台半ばです。

 

世界的な需給バランスの逼迫を背景に底堅いものの、新規材料なしに$80/bbl大台後半に向かうのには慎重といったところでしょうか。ドル高なども重石となっています。

 

ベーカー ヒューズによると、4月26日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比5基減の506基でした。前年比は85基減少です。

 

年初から拡大傾向だったファンドの原油買い越しは4月に入って収縮しており、来週には買いが戻るのか更に買い玉の整理が続くのかが気になります。

 

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した4月23日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比13.1%減で前回に続く縮小です。売り玉も減りましたが、それ以上に買い玉が減っています。

 (参考図表)

総取組高は前週比1.9%の減少です。3週振りの減少となりました。

2024/4/26
NYMEX WTI Jun: $83.85/bbl ( +0.28 )
20日移動平均: $83.60 ( +0.03 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $86.38/ -2σ: $80.82
 幅: $5.56 ( -0.10 ) / 100日平均: $7.67
ボラティリティ
 17.13 ( -1.58 ) / 100日平均: 26.84

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原油相場は反発です。比較的頭重い展開で推移し一時は$82/bbl割れを試したものの、下値の堅さを確認すると上昇に転じました。

4月25日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比76セント高の$83.57/bblで、引け後の時間外取引は$83/bbl台後半です。

 

引き続き新規材料はなく、原油需給とは直接的な関係のないパレスチナ情勢が材料視されています。

第2四半期一杯は需給バランスの逼迫が予想される現在の原油相場では急落の可能性が低く、一方で地政学リスクの思惑による急騰の可能性は少なくありません。

 

従って、当面は売りよりも買いの方が比較的安全な方針と考えられます。

とはいえ、7月以降の需給バランス転換を見据えたトレンドの変調までに残された時間は次第に短くなって行きますが。

2024/4/25
NYMEX WTI Jun: $83.57/bbl ( +0.76 )
20日移動平均: $83.58 ( -0.00 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $86.41/ -2σ: $80.74
 幅: $5.67 ( -0.61 ) / 100日平均: $7.69
ボラティリティ
 18.71 ( +0.15 ) / 100日平均: 27.03

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原油相場は小動きです。$80/bbl大台割れには抵抗を示す一方で上昇の力も強くはなく、動きの取り辛い状況です。

4月24日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比55セント安の$82.81/bblで、引け後の時間外取引は$82/bbl台後半です。

 

第2四半期一杯は世界的な需給バランスの引き締まりが続く見通しのため、昨年12月後半以来の上昇トレンドはまだ転換には早いと思われます。

 

一方で地政学リスクによる上昇はイランとイスラエルとの緊張が緩んで肩透かしとなり、ガザでの戦闘が激化したところで原油供給に与える影響はありません。

 

とはいえ、日が経過するに連れて上昇サイクルに許される期間も限られて行くため、買い方が次第に慎重になるのも理解できます。

 

米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は50~170万バレルの増加予想に反し前週比637万バレルの減少です。5週振りの減少で、クッシング原油在庫も同66万バレル減っています。

 

原油処理量は前週比日量4万バレル減で引き続き同1,600万バレル大台を下回っており、原油輸入の前週比日量4万バレル増に対し輸出は同45万バレル増でした。

 

 

石油製品の総出荷量は3週連続で日量2,000万バレル大台を割り、前年比も2週連続でマイナスです。

2024/4/24
NYMEX WTI Jun: $82.81/bbl ( -0.55 )
20日移動平均: $83.58 ( -0.08 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $86.72/ -2σ: $80.44
 幅: $6.28 ( -0.33 ) / 100日平均: $7.72
ボラティリティ
 18.55 ( +0.11 ) / 100日平均: 27.22

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米国エネルギー情報局(EIA)が4月24日に発表した週間統計によると、先週末の米国の原油在庫は50~170万バレルの増加予想に反し前週比637万バレルの減少です。原油在庫は5週振りの減少となりました。

原油処理量は日量1,587万バレルで前週比同4万バレル減少、輸入は日量650万バレルで前週比同4万バレル増加となっています。国内原油生産量は日量1,310万バレルで前週比変わらずでした。

WTI 原油先物の現物受け渡し地オクラホマ州クッシングの原油在庫は前週比2.0%減で、前回の小幅増から再び減少です。

石油製品の総出荷量は日量1,954万バレルで、前週比日量32万バレルの増加。日量2,000万バレル大台は3週連続で割っています。

ガソリン在庫は、140~150万バレル減少の予想に対し前週比63万バレル減少です。
生産量は日量914万バレルで前週比同28万バレル減、出荷は日量842万バレルで前週比同24万バレル減でした。

中間留分在庫は、90~100万バレル減少の予想に反し前週比161万バレル増加です。
生産量は日量478万バレルで前週比同18万バレル増、出荷は日量355万バレルで前週比同11万バレル減となっています。

 (参考図表)

米国エネルギー情報局(EIA)発表の週間統計(単位:1,000bbl)
              2024/4/19  前週比  前年同期比
在庫
 原油             453,625   -6,368  -7,289
 ガソリン           226,743   -634  +5,607
 ジェット燃料         40,966   -1,261  +184
 中間留分          116,582   +1,614  +5,069
 重油             28,475   +328  -3,887
 クッシング原油在庫      32,367   -659  -702

原油輸入量(日量)       6,497   +36  +121
原油輸出量(日量)       5,179   +453  +360
国内産油量(日量)       13,100   +0  +900
原油処理量(日量)      15,871   -42  +38
製油所稼働率         88.5%   +0.4ppt -2.8ppt
製品輸入量(日量)       1,967   +114  -492
製品輸出量(日量)       6,915   +542  +1,218

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原油相場は反発です。一旦は軟化したものの再び$81/bbl割れを支えられて上昇に転じています。とはいえ、限月交替によるサヤ修正もあることを考えると、上げ幅も限定的です。

4月23日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.46高の$83.36/bblで、引け後の時間外取引は$83/bbl台半ばです。

 

引き続き中東情勢と米国の金利先行き見通しに関する思惑が材料となっていますが、決定的な要素に欠けるため相場の方向性は定まりません。

当面は世界的な需給バランスの引き締まりが予想されるため底堅い動きにはなるものの、大きな上昇を招くには新規材料が必要なのでしょう。

 

米国が対イラン制裁を強化することはなさそうです。

 

 ■ Why Biden is Unlikely to Enforce the New Iran Oil Sanctions (OilPrice.com)

 

OPEC+ の自主減産も第3四半期以降は行われない見通しとなっており、年後半に需給バランスが緩むのであれば買い方も大きな期待はできません。

 

引け後に米国石油協会 (API) が発表した週間統計によると、先週末の全米の原油在庫は50~170万バレル増加の予想に反し前週比323万バレル減少でした。原油在庫は3週振りの減少となりました。クッシング原油在庫は同90万バレル減少で前回に続く減少です。

 

ガソリン在庫は小幅減で9週連続の減少、中間留分は小幅の増加となっています。

2024/4/23
NYMEX WTI Jun: $83.36/bbl ( +1.46 )
20日移動平均: $83.66 ( -0.03 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $86.96/ -2σ: $80.36
 幅: $6.60 ( -0.29 ) / 100日平均: $7.75
ボラティリティ
 18.45 ( -0.69 ) / 100日平均: 27.40

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