原油先物はドル高ユーロ安を受けて6営業日振りに反落です。とはいえ、$95/bbl割れではすかさず反発するなど引き続き底固い展開ですね。

ただ、中国の原油処理量が再び前年比マイナスになるなど、先行きに不安要素も拡大しています。

11月9日のNYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.06安の$95.74/bblで、引け後の時間外取引は$96/bbl前後です。

イタリア国債の急落やドイツの政府諮問委員会が同国の2012年経済成長見通しを下方修正したことなどでドルに対してユーロが軟調となり、原油相場の頭を抑えます。

また、中国の10月の鉱工業生産指数は前年比13.2%増と予想を下回る低水準で、原油処理量も前年比0.9%減で6月に続いて前年比マイナスです。

中国の原油処理量は6月以降日量ベースで120万トンを挟んだ横ばい状態となっており、頭打ちの様相ですね。

油を売る日々-China111110

米国エネルギー情報局(EIA)の週間統計では、先週の石油製品需要は前週比で日量140万バレル増加して同2,000万バレル台を回復していますが、ガソリンや中間留分などの主要製品に大きな動きはなく、その他の油種の出荷増ですから需要動向が変わったかどうかは判断できません。

OPECは11月の月報で2011年と2012年の世界の石油需要見通しについて、前月の予想と変わらずの日量8,781万バレルと同8,901万バレルとしています。

一方、OPEC非加盟国による石油供給見通しは、2,011年が日量5,250万バレルで前回から同13万バレルの下方修正、2012年は日量5,332万バレルで同14万バレルの下方修正としています。

供給のみの下方修正ですから、需給はやや引き締まる見通しですね。EIAの短観とは相反する結果です。

10月のOPEC加盟12か国による原油生産量は、日量2,989万バレルで前月比同5千バレルの増加と推定されます。
また、10月の世界の石油供給量についてOPECは、前月比日量87万バレル増加して同8,835万バレルと推定しています。

2011/11/9
NYMEX WTI Dec $95.74/bbl ( -1.06 )
20日移動平均: $91.59 ( +0.44 )
ボリンジャーバンド
 +2σ: $99.16 / -2σ: $84.03
 幅: $15.12 ( -0.07 ) / 100日平均: $13.60
ボラティリティ
 32.51 ( +0.41 ) / 100日平均: 36.20

にほんブログ村 先物取引ブログへ