+ DeathNote【大場 つぐみ, 小畑 健】★★★★☆ | around the secret

+ DeathNote【大場 つぐみ, 小畑 健】★★★★☆

 もう十分流行ってるのだが、最近友達に薦められて読み、ハマった。

 私の好みは、リアルでもバーチャルでも、ズバリ「頭の良い人」だ。

 その頭の良さとは、立ち回りや処世的な回転の速さではなく、生きていく上での「賢さ」でもない。電算機的な、頭の回転の速さと、記憶力の良さ。そしてそれを結びつけていく能力の高さ。

 完璧な無い物ねだりで、そういった風呂敷を広げられた日には、くらくらっと来る。それは「手の大きな人が好き」とか「鎖骨の綺麗な人に弱い」と同じ、本能的なノリでの「タイプ」なんだろうと思う。


 昔、半村良を読んだ時、くらくらした。銀河英雄伝説を読んだ時も、京極夏彦を読んだ時もくらくらした。今回、DeathNoteを読んだ時も、くらくら出来た。

 
 粗筋自体は何て事はない、名前を書いたら相手が死ぬという地獄産のノートがあり、それを拾った主人公A、そのノートによる殺人?事件を追う主人公Bとの、追う追われるの話だ。
 こう書くとシンプルだが、この駆け引き、追う側も追われる側も、物凄く頭が良い。
 ただの文字の羅列でしかない筈のセリフが、生き物のように相手を絡める。躱す。裏をかく。裏の裏をかく。裏の裏の裏をかく。まるで将棋や囲碁の手のようだ。
 他の漫画のセリフは飛ばし読みする事もあるが、この本の文字は堪能出来る。この差は何なんだと考えれば、やっぱ作者のエンターテイマーとしてのスキルと、頭の良さなんじゃないかと(私の好みもあるが)。

 
 ちなみに私は、追う側が好きだ。私は目のクマフェチでもある。


著者: 大場 つぐみ, 小畑 健
タイトル: DEATH NOTE (2)