昨年は良い年だったんですが....





ただ一つ心残りというか今年にちょっと引きずりそうな昨年の出来事がありまして…いや、コレが僕だけの問題なら僕は我慢します。しかし、地球全体の規模で考えても、ここで黙るのはデメリットでしかないと思い、この場を借りてこのモヤモヤを晴らさせて頂きたいと思います。




昨年の12月に文化祭があったんですけど、それに向けて周りが色々な出し物とか考える中で、僕は出し物もないし準備もしてなかったので、もう、文化祭はお客さん側だなと思って、ずっと「わいを楽しませてや」というテンションでした。




しかし、ある日、書道の授業中に先生が突然「これから書く作品は文化祭に展示しますから、そのつもりで書いてね」とか言い出しやがりました。




でも、僕はそんなに字に自信もないし、なんならこの選択の書道の授業も、「美術よりは楽だ」という歴代のダメな先輩達の教えを信じて、日々筆を奮っている所存でして、そして何より許せないのは書道部と同じスペースで展示されてしまうという事です。




じゃあ、もー書道部だけでいいじゃん!!なんで引き立て役をやらなきゃいけないの?



これは嫌がらせか?




今年最後の嫌がらせなのか?



その後先生は「新年に向けて漢字二文字を書いて。」と言いました。


いやいや、2文字とかもう誤魔化せないわぁー


悲惨だわぁーー

友人達も酷くガッカリしていました。



僕は代表して先生に尋ねました。



「これ、書道部も書くんですよね?ぶっちゃけ僕ら書く意味あるんですかね?僕らのなんか恥ずかしい感じになりますよね?」



すると、先生は言いました。



「じゃあ、恥ずかしくならないようにちゃんと書いて。」

えっ、恥ずかしくなるのは否定しないの?

分かったよ、僕は頑張ってもどうせ恥ずかしい感じになるよ…でも、ただで恥ずかしい感じにはならない!!

それから僕は暫く考え、そして、物凄く強烈な言葉が浮かびました。







「寝屁(ねっぺ)」






我ながらなんという言葉だ。

この恥ずかしい位に下手な字を恥ずかしい文字の中に隠す。

木は森に隠せ戦法。




この強烈な言葉なら字が上手いとか下手とかそういう物差しではかる事が出来ないはず!!




そして、何よりちょっと先生を困らす事が出来るはず!!



僕は先生に「寝屁」を書いてつきつけました。




僕「先生、これでいかがでしょうか!?」


先生「えっ!!、あんたこんな字でいいの?張り出されちゃうのよ?止めなさい。」


僕「先生…寝屁って1人じゃ奏でられないんですよ。」


先生「…うん??」


僕「自分じゃ寝屁には気づけない、友達や家族や恋人…大切な人が心を許してくれた環境でしか生まれない、あー、コイツ今寝ながら屁こいたなとか、その時はうわっ!!て思うかもしれないけど、でも、逆に考えると寝ながら屁をこいてしまうんですよ?どんだけ僕に心をオープンな状態ですか?嬉しいじゃないですか、寝屁って愛なんですよ、そういう愛のコンセプトです。」



的なとってつけても無理しかない事を言ってねじ伏せました。

すると、先生は黙って頷きました。



なんか…勝った!!



文化祭当日、僕はウキウキしながら校門をくぐり抜けました。


僕の「寝屁」はどんな反響を呼んでいるのだろうか?



ワクワクしながら展示スペースに向かいました。



すると、書道の同じ授業の友人達も「寝屁はどうなったかな」と言ってついてきました。



そして、噂を聞きつけた他クラスの友人達も後に続きました。

さぁ、僕の作品はどんな感じで展示されているのかぁー?

展示スペースに着きました。



そして、自分の受験番号を探す受験生並に緊張しながら端から端まで探しました。


しかし、僕の受験番号はありませんでした。


友人B「寝屁なくね?」

友人C「つまんな、他いこーぜ。」


呆然と立ち尽くす僕。


友人A「…そうたろー、もういこーよ、また次頑張ればいいじゃん」


僕「もう…もう、次はないんだよっ!!…わりぃ、ちょっと一人にしてくれ。」


一体僕の寝屁はどこにいったんだ?


そして、未だにこの謎は解けていない。

ただ一つ分かるのは…行方不明なのは僕のだけではなくて



そこには…書道部のしか貼られていなかった。



だったらなぜ書かせた??



以上、本格ミステリー短編小説「消えた寝屁」でした。






あの...くだらない事を長々とすいません(笑)

こんな僕ですが今年もどうかお付き合いください。