◎「ソウル・サーチン・ラウンジ12回」~沼澤尚さん、おもしろすぎる話続く | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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◎「ソウル・サーチン・ラウンジ12回」~沼澤尚さん、おもしろすぎる話続く

 

【Taka Numazawa Talks】

 

最長。

 

世界のドラマー、沼澤尚さんをゲストに迎えてお送りした「ソウル・サーチン・ラウンジ」第12回。嵐は去ったが、トークの嵐は猛烈に吹き荒れた。あまりのトークのおもしろさに、時間を忘れて質問をし、結局、ほぼ3時間以上、曲をかけることもなく、ひたすらしゃべり倒していただきました。沼澤さん、ありがとうございます。

 

沼澤さんがいかにして1983年4月にロスアンジェルスに行き、そこで何をして、どのようにしてドラマーになっていったか。そして、どのようにチャカ・カーンのドラマーになり、ボビー・ウォーマックのドラマーになったのか。

 

沼澤さんのエピソードはどれも現場にいただけの一次情報ばかりで、本当におもしろい。

 

ノーマン・ブラウン、ジェニファー・バッテンなどともほぼ同窓と聞きさらにびっくり。

 

特にアース・ウィンド&ファイアー、および、アル・マッケイの話、シーラE、オークランド・コネクションの話、チャカ・カーン、ボビー・ウォーマック話、どれもおもしろいエピソードばかり。

 

ボビーを日本の山岸潤史さんに紹介したときの話などは、山岸さんの声色を真似て、実におもしろおかしく話す。これを聴いていて、「ラウンジ」に絶対山岸さんを呼ばなければと思った。山岸さんも、絶対話がおもしろい。来日とうまくタイミングがあえば、ぜひ登壇していただきたい。

 

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アース・ウィンド&ファイアーの「マジック・マインド」(アルバム『オール・ン・オール(黙示録)』のイントロのブラス・セクションのところは、もともとヴァーディーン・ホワイトがベースで重ねていたという。それを最終的に、ブラスで録音し、現在のような形になったそうだ。

 

あるいは、同じアルバムの「サーパンティン・ファイアー」の構成は、最初のリハーサル・レコーディングではこの順番ではいっていなかったという。

 

また、モーリスとアル・マッケイのクラッシュ(衝突)についてもいろいろお話いただいた。

 

このイントロのブラス・セクションの部分は、元々はヴァーディーンのベースで作られていた。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=usM-HDPBnA0

 

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中でも最後にでてきた一流アレンジャー、クレア・フィッシャーにアレンジを頼んだときの話は、ものすごくおもしろかった。

 

クレア・フィッシャーは、ポール・マッカートニー、ロバート・パーマー、プリンスなど多数の作品をアレンジしてきたトップ・アレンジャー。その彼にシング・ライク・トーキングの「ユア・ラヴ」のアレンジを頼む。しかし、彼は以前にやった日本人のレコーディングのときに喧嘩をしたらしく、電話をして彼が日本とわかるとえらく不機嫌だった。

 

「ほんとにできるのか」 沼澤さんは日本のレコード会社とやりとりをして、これだけの予算がかかる、大丈夫かと伝えると「大丈夫だ」という。その旨を伝えると、紆余曲折あったが、クレア・フィッシャーがアレンジをして、キャピトル・レコーディング・スタジオという名門のスタジオを取り、そこでレコーディングとなる。

 

レコーディングが終わると、それまでのアンフレンドリーな態度と180度変わって、「本当に素晴らしい曲を持ってきてくれた。お前が持ってくる曲なら、なんでもやる」と大絶賛された。そして、そのスタジオには、いつもクレアの奥さんが来ていて、黙って刺繍をしているそうだ。

 

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沼澤さんは何度か『ソウル・トレイン』にも出ているという。これはそのひとつ。モータウンでまったく売れなかったラシャス・デイムの作品。このドラムスが沼澤さんだという。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=oCZFlJvvQWw

 

そして、こんなエピソードも。

 

ドラムスのジェフ・ポーカロがこの曲の途中で、スティックを落として一瞬ハイハットの音が途切れるという。「ラウンジ」ではよくわからなかったが、じっくりお聴きください。

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=cjqOsYRQI0o

 

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彼の話は全部、文字起こししたいくらいのおもしろさだった。結局、ほぼトークだけで3時間以上。実に密度の濃いトーク・イヴェントになった。間違いなく、スケジュールさえあえば、再登板をお願いいたします。

 

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■ライヴ

 

 

沼澤さんのナッシング・バット・ザ・ファンクは、急遽10月16日(日)にビルボードライブ東京で追加公演も決定。

 

ナッシング・バット・ザ・ファンク

 

2016年10月13日(木)、10月16日(日)ビルボードライブ東京

 

http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=10161&shop=1

 

10月14日(金)、広島クラブクアトロ

 

10月15日(土)、ビルボードライブ大阪

 

■ナッシング・バット・ザ・ファンク・オフィシャル

 

http://takashinumazawa.com/nothingbutthefunk/#pagetop

 

https://m.facebook.com/nothingbutthefunkofficial/

 

https://twitter.com/NBTFofficial

 

 

■セットリスト:ソウル・サーチン・ラウンジ第12回 2016年9月21日(水)

 

第一部

 

Show started 19:41

TM        What’s Going On – David T. Walker

M01     Champions – Usher

 

Taka Numazawa came on stage:

BGM    In The Stone – Earth Wind & Fire

 

BGM   

Talk ended 21:12

 

Second set

 

Talk started 21:25

 

BGM

 

M01      Magic Mind – Earth Wind & Fire

 

M02      Serpentine Fire – Earth Wind & Fire

 

M03      I Keep Forgettin’ – Michael McDonald

 

10 questions

 

Talk ended 23:10

 

(2016年9月21日、ソウル・サーチン・ラウンジ、新宿カブキラウンジ、ゲスト沼澤尚)

ENT>MUSIC>EVENT>Soul Searchin Lounge>12

ENT>EVENT>SOUL SEARCHIN LOUNGE>Numazawa, Taka