●ジョー・コッカー70歳で死去～イギリス出身のブルー・アイド・ソウル・シンガー

●ジョー・コッカー70歳で死去～イギリス出身のブルー・アイド・ソウル・シンガー

【Joe Cocker Dies At 70】

訃報。

イギリス出身のブルー・アイド・ソウル・シンガー、ジョー・コッカーが2014年12月22日に現在自宅のあるアメリカ・コロラド州で死去した。70歳だった。

ビートルズのカヴァー「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」から、ビリー・プレストンの「ユー・アー・ソー・ビューティフル」、映画『オフィサー・アンド・ジェントルマン（邦題、愛と青春の旅立ち）』の主題歌「アップ・ホエア・ユー・ビロング」など大ヒット多数。ハスキーなしわがれ声と独特の歌唱が持ち味で多くのファンを惹きつけた。当初はレイ・チャールズにもっとも影響を受けたとされ、数々のカヴァー曲を歌っていた。

今回の死去で多くのシンガー、アーティストたちからもメッセージが寄せられている。

27年間連れ添ってきた妻パム・ベイカーのほか兄弟らによって送られる。

評伝。

ジョー・コッカーは、ジョン・ロバート・コッカーとして1944年（昭和19年）5月20日、イギリスのサウス・ヨークシャー州シェフィールド生まれ。幼少の頃から歌うことが好きで、12歳で兄のグループにゲストとして歌ったのが人前で初めて歌ったときだという。この頃は、レイ・チャールズ、イギリスのポップ、ロック・シンガー、ロニー・ドーンガン（「スキッフル」という音楽スタイルで知られるアーティスト）に大きな影響を受けた。

1960年代初期にはヴァンス・アーノルドという芸名で歌い始め、レイ・チャールズやチャック・ベリーをカヴァー、その後、ジョン・リー・フッカー、マディー・ウォーターズなどブルーズ曲を多く歌うようになった。

1968年、ビートルズの「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」をカヴァーしたところシングルがイギリスでトップ10入り、一躍有名になる。このヴァージョンではギターをレッド・ゼッペリンのジミー・ページが弾いている。

1969年8月ウッドストック・フェスティヴァルに参加。

ジョー・コッカー、ウッドストックでのウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ

http://youtu.be/POaaw_x7gvQ

これで人気の高まったジョーはアメリカ・ツアーを実施、このときのバンドがレオン・ラッセルがバンド・リーダーを担当したマッド・ドッグス＆イングリッシュメン。ライヴ・アルバムも残したが、ツアーに疲れたジョー・コッカーはアルコール、ドラッグにおぼれた。

その後もアルバムをリリース、1981年にはクルセイダーズのアルバム『スタンディング・トール』にゲストで参加。まさにジョーのために書かれた「アイム・ソー・グラッド・アイム・スタンディング・ヒア・トゥデイ」は、ジョーのそれまでの人生を投影するキャリア・ソングとなった。

https://www.youtube.com/watch?v=JR2EYg-Yp5s

（訳詩・あり）

これは、ジョー・サンプルが曲を書き、ウィル・ジェニングスがジョー・コッカーのことを想定して詞を書いた。グラミー賞にノミネートされ、コッカーとクルセイダーズは授与式でライヴを見せた。

その後1982年、映画『オフィサー・アンド・ジェントルマン（邦題、愛と青春の旅立ち）』（リチャード・ギア主演、テイラー・ハックフォード監督）のテーマ曲「アップ・ホエア・ユー・ビロング」がジェニファー・ウォーンズとのデュエットで大ヒット。これが全米1位になるだけでなく、グラミー、アカデミーを獲得した。

Joe Cocker　& Jennifer Warnes – Up Where We Belong
http://youtu.be/X5h02ZmeB5c

1990年代以降は、大きなイヴェントや仲間のミュージシャンに呼ばれて姿を現すことが多く、そうした席で元気な姿を見せていた。ここしばらくは、肺がんを患っており、2014年12月22日、現在住んでいるコロラド州デンヴァーで死去した。70歳だった。

なによりも最大の魅力はそのハスキーなしわがれ声で思い切りシャウトする熱い歌い方だ。腕を上下に激しく動かしながら歌う様は、欧米のアーティストにもよく真似をされた。

1978年10月初来日。

1981年8月、日本テレビの『24時間テレビ』で来日、8月23日代々木公園で無料コンサートが行われた。

さらに1983年3月にも東京音楽祭と一般公演で来日したが、このときは初日のライヴ自体が60分も行わなれなかったためにブーイングが起きたという。その後残りのツアーは中止に。東京音楽祭では、ジェニファー・ウォーンズと歌った「アップ・ホエア・ユー・ビロング（邦題、愛と青春の旅立ち）」が、ライオネル・リッチーの「ユー・アー」とともにグランプリを獲得。

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ジョー・コッカーの2013年4月、ドイツ・コロンで行われた『ファイアー・イット・ライヴ』ライヴ映像（約1時間54分）元気よくまったく問題なく素晴らしい歌声を聞かせる。バンドもいい。

http://youtu.be/1Lwg0ZlPTJA

Tracklist:
01. I Come In Peace
02. Feelin' Alright [00:04:44]
03. The Letter [00:09:27]
04. When The Night Comes [00:15:14]
05. You Love Me Back [00:20:34]
06. I'll Be Your Doctor [00:24:50]
07. Up Where We Belong [00:28:33]
08. Come Together [00:34:45]
09. Eye On The Prize [00:40:49]
10. You Don't Need A Million Dollars [00:46:00]
11. You Are So Beautiful [00:50:40]
12. Younger [00:54:56]
13. Fire It Up [00:59:15]
14. N'oubliez Jamais [1:03:44]
15. You Can Leave Your Hat On [1:10:27]
16. Unchain My Heart [1:15:15]
17. With A Little Help From My Friends [1:21:38]
18. Summer In The City [1:33:36]
19. Hard Knocks [1:38:35]
20. Cry Me A River [1:42:33]
21. You Don't Know What You're Doing To Me [1:48:02]

Personnel:
Joe Cocker - vocals
Nick Milo - keyboards
Jack Bruno - drums
Gene Black - guitar
Oneida James-Rebeccu - bass
Herman Jackson - Hammond B3
Norberto Fimpel - sax, percussion
Nichelle Tillman, Laura Jane Jones - background vocals

Live performance from rock singer Joe Cocker, recorded in April 2013 at Cologne's Lanxess Arena in Germany.

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関連記事（一部）

http://www.nytimes.com/2014/12/23/arts/music/joe-cocker-is-dead-at-70.html

http://www.nydailynews.com/entertainment/music/cocker-leaves-legacy-music-best-voices-article-1.2053773

http://nypost.com/2014/12/22/the-late-joe-cockers-5-best-songs/

http://www.reuters.com/article/2014/12/22/us-people-joecocker-idUSKBN0K01OF20141222

OBITUARY>Cocker, Joe (May 20, 1944 – December 22, 2014, 70 year old)