# グラディス・ナイト&ザ・ピップスのバックコーラスの達人たち | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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# グラディス・ナイト&ザ・ピップスのバックコーラスの達人たち

【20 Feet From The Stage : Male Version】

バックコーラス。

先日(2014年2月25日)の「ソウル・サーチン・レイディオ」でグラディス・ナイト&ザ・ピップスの「ラヴ・ファインド・イッツ・オウン・ウェイ」をかけた。ピップスのメンバーの一人、エドワード・パッテンが2月25日(2005年)が命日のため。

僕はピップスのバックコーラスが個人的に大好きなのだが、この曲も、グラディスの歌唱も当たり前に素晴らしいがコーラスが抜群で昔から好きだった。メロディーは、ジム・ウェザリーが書いたもので、そのストーリーをグラディスが本当に情感を込めて語る。

もちろん、ピップスのバックコーラスが素晴らしい楽曲はほかにもたくさんある。おなじみの「夜汽車よ、ジョージアへ!」は、バックコーラスの歌詞カードをさんざん苦労して探したほど。(笑) CDについてる歌詞カードにはもちろんコーラス・パートはでていない。

その記事のリンクはこちら。よく見たらもう11年も前の記事だ。

2003/04/19 (Sat)
Back Chorus on Midnight Train To Georgia
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030419.html

ちょっと画像悪いですが、映像。
http://youtu.be/v78-ftcqpNw



本当にこのコーラス、素晴らしい。そして、きちんと振り付けがされているところもバックコーラスの鏡だ。これを見ながら、ぜひ、ピップスのコーラスを、あなたも歌いましょう。(笑)

下記で( )内がピップスが歌う部分。

"Midnight Train To Georgia" by Gladys Knight & Pips
(written by James D Weatherly)

L.A. proved too much for the man
ロスは男にとっては、あまりに荷が重過ぎた

(too much for the man) (he couldn't make it)
(男には重すぎた、彼は成功できなかった)

So he's leaving the life he's come to know
厳しい現実を知った今、彼はロスの生活をあきらめる

(he said he's going)
He said he's going back to find
(going back to find)
Oooo, what's left of his world
彼は言う。彼の世界に残されたものを探しに戻る、と。

The world he left behind
Not so long ago.
ついしばらく前まで彼がいた世界

He's leaving (leaving)
On that midnight train to Georgia
彼は、真夜中のジョージア行きの列車に乗って、去っていく。

(leaving on the midnight train)
(真夜中の列車で去っていく)

Yes, said he's going back (going back to find)
To a simpler place and time
彼は都会よりもっとシンプルで、ゆったりと時が流れる
場所に戻ると言った

(and when he takes that ride)
(彼がその夜汽車に乗る時)
Oh yes he is (guess who's gonna be right by his side)
(彼の傍らには、誰がいると思う?)

And I'll be with him (I know you will)
私は、彼と一緒に行くわ。(君はそうするさ)

On that midnight train to Georgia
(leaving on that midnight train to Georgia, whoo whoo)
(ジョージア行きの夜汽車に乗って去る)

I'd rather live in his world (live in his world)
Than live without him in mine
私は、彼なしの自分の世界よりも、彼の世界に住みたいの

(her, world is his, his and hers alone)
(彼女の世界は彼のもの、彼と彼女だけのもの)

He kept dreaming (dreaming)
Ooo, that someday he'd be a star
彼はいつかスターになることを夢見ていた
(夢、夢)
(a superstar but he didn't get far)
(スーパースターへの夢、でもそれは叶わなかった)

But he sure found out the hard way
That dreams don't always come true
彼はその道が厳しいものだとわかった。
夢は必ずしも叶うものではないと知った。

(dreams don't always come true)
oh no (uh uh) uh uh (no uh uh)
(夢はいつも叶うものとは限らない)

So he burned all his hopes (woo, woo, woo)
だから彼は希望をすべて燃やし尽くした
(ウー、ウー、ウー)

And he even sold his own car (woo, woo, woo)
車も売り払った
(ウー、ウー、ウー)

Bought a one way ticket back
To the life he once knew
Oh yes he did, he said he would

彼はかつて知っていた昔の人生に戻るため、
片道切符を買った

+++

この曲の誕生秘話。
http://www.soulsearchin.com/periodical/l&g/l&g01.html
すでに廃刊となったL&G誌に書いたもの。イラストはピカロ・タロウ・真鍋さん。

この話は1999年に書いたものだが、その後、ジム・ウェザリーが会話した友人というのが、俳優としてのちに『600万ドルの男』でブレイクするリー・メジャースの当時のガールフレンド、ファラ・フォーセット・メジャーズだったというのが判明した。リーに電話をしたら外出中で、電話を取ったファラと話をしたという。リーはケンタッキーの大学からLAにやってきていたが、なかなか芽が出ないでいた状況だった。そんな話を彼女として曲想を得たのだろう。

元々は「ミッドナイト・プレイン・トゥ・ヒューストン」でそれが、「ミッドナイト・トレイン・トゥ・ジョージア」になった。

ピップスのバックコーラスとしての素晴らしさをご紹介したわけだが、そのピップスが主人公のおもしろいの動画があった。1977年、ピップス(グラディスなし)という、リチャード・プライアー・ショーに出演したときのもの。これは、おもしろい。

The Pips (without Gladys Knight)

http://youtu.be/LdN27HzoyO4




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『イマジネーション+4』
未発表テイク含む。日本語解説・吉岡正晴

これが「ミッドナイト・トレイン・トゥ・ジョージア」収録アルバム。

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アルバム『アイ・フィール・ア・ソング+8』日本語解説・吉岡正晴 

こちらには、「ラヴ・ファインズ・イッツ・オウン・ウェイ」収録。グラディスのジャケットはほとんど本人たちのアーティスト写真ですが、このアルバム・ジャケットは、珍しくステキな水彩画になっています。それがなぜか、その理由などについても解説しています。

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GREAT SONG STORY>Midnight Train To Georgia