●デルズ、マーヴィン・ジュニア~あれこれ | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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●デルズ、マーヴィン・ジュニア~あれこれ

【Memories About Dells And Marvin Junior】

思い出。

デルズはけっこうアナログのアルバムはあるが、CDがないのですぐにアマゾンに注文したら金曜の午後にはベストが届いた。

デルズのライヴ、渋谷ライヴインが1985年12月、クアトロが1989年12月。ライヴインも見ていると思うが、クアトロは鈴木啓志氏と一緒に見て、終わった後、食事かお茶に行ったのを覚えている。なぜよく覚えているのかというと、なんでクリスマスに鈴木さんと一緒なのだろう、と思ったからだ。(笑)

インタヴューが1989年12月25日とカセットテープに書かれているので、たぶん、インタヴューした後にライヴを見たのだろう。

デルズのライヴは文句なく素晴らしかった。今回亡くなったマーヴィン・ジュニアの声がハンパではなかった。

あの頃は、そろそろ有明にエムザ(MZA)ができているので、毎週誰かソウル・アーティストが来日するようにはなっていたが、それでもデルズのような大物の来日は「事件」だった。

デルズで思い出すのが、映画『ファイヴ・ハートビーツ』。昨日の訃報評伝にも書いたが、ロバート・タウンゼントが作った映画だ。これはデルズとテンプテーションズの実際を参考にして作った架空のグループの物語だ。だが、デイヴィッド・ラッフィンのようなわがままなリード・シンガーがでてきたり、デルズのエピソードのようなものが描かれ、その栄枯盛衰を当時はとてもおもしろがって見た。

このライナーノーツを書いたはずだが、CDが見当たらない・・・。

火曜日の「ソウル・サーチン・レイディオ」で特集するのは決定だが、どういう風に紹介しようか、どこでとりあげようか多いに迷っている。『フィチャード・アーティスト』でもよいのだが、ここには先日インタヴューを取ったジェラルド・アルストンのインタヴューが来る予定。これを翌週に回すか。あるいは、「ソウル・オールディーズ」のコーナーを30分まるまるデルズに追悼しようか。あるいは、「ソウル・レジェンド~マンスリー・スペシャル」で「シカゴ・ソウル大特集」にしようか。ただ、「シカゴ・ソウル大特集」だとちょっと準備時間が少なすぎる。ああああ、悩ましい。

なんと水曜(29日)深夜、インターFMの鷲津功さんの『モーニング・ブルーズ』では、一曲目にデルズがかかった。これは3時くらいで、マーヴィン・ジュニアが亡くなるのが5時過ぎだから、なんという偶然だろうか。鷲津氏は『マーヴィン・ジュニアも聞いていてくれたのではないか』と言ったが、確かにそういうめぐり合わせである。

デルズの作品で特に印象的なのは「ギヴ・ユア・ベイビー・スタンディング・オヴェーション」、あるいは「ザ・ラヴ・ウイ・ハド」、「ラヴ・イズ・ブルー」あたりだ。「スタンディング・オヴェーション」は1973年で、シングル盤を持っていた。その後アルバムが出て買う。それと、六本木の「ジョージズ」のジュークボックスでこの曲を何度もかけた記憶がある。

デルズの素晴らしいところは、ほぼ50年、メンバーチェンジがなかったこと。これはフォー・トップスと並ぶ快挙だ。ミュージシャンはそれぞれが我が強い人たちの集合体。ぶつかり合いがあるほうが普通で、彼らのようにひとつのグループを50年も続けるというのは、奇跡だ。

マーヴィン・ジュニアは、ソウル・ファンの間では本当に人気が高い人。たっぷり追悼して冥福を祈りたい。

しかし、マーヴィン・ジュニアの息子が「マーヴィン・ジュニア・ジュニア」っていうのには笑った。

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