◎ピーボ・ブライソン&レジーナ・ベル~クラッシック・デュオの夕べ | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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◎ピーボ・ブライソン&レジーナ・ベル~クラッシック・デュオの夕べ (パート1)

【Classy Classic Duo: Peabo & Regina】

デュオ。

毎年この時期になると必ずやってくる「歌う貴公子」ピーボ・ブライソンのライヴ。昨年はデボラ・コックスをデュエット・パートナーに選んだが、今年は実際にCDで「ホール・ニュー・ワールド」を歌い大ヒットさせているレジーナ・ベルとのコンビだ。まさに超強力なクラシック・デュオの登場だ。レジーナは2010年以来3年ぶりのブルーノートへの登場。(初来日は渋谷公会堂) 相手がレジーナのためか、今回はずいぶんとお客さんが入り毎回超満員になっているようだ。それとも「アベノミクス」で景気が回復しているのか。

そして超満員でも観客のほとんど全員と握手をしてからステージに上がるピーボ。混んでいるとステージにあがるまで10分近くバンドが延々とテーマを演奏することになり、スタッフが「途中でやめてもいいですよ」と言っても、どんなに混んでいても「必ずやる」と頑固にやり続ける。そんなところにピーボの意地と矜持を垣間見る。

観客は大人から若いカップルまでいっぱい。ピーボのライヴも愛に包まれている感じだ。毎年、ピーボの日本語比率が増えている感じがするが、今年も曲間のMCごとになにかしら日本語でコメントするサーヴィスぶり。

そして本職のピーボのあの伸びのある歌声は本当に素晴らしい。歌のうまさでノックアウトさせられる。誰しもがあの歌のうまさにうっとりだ。ため息しかでない。

そして、レジーナ・ベルも圧巻だ。ところどころパティー・ラベールを思わせる迫力で、ブルーノートを瞬時に教会にしてしまう。

白眉の選曲は「自分の子供を寝かせるときに歌っていた曲」と説明して歌い始めた名曲「イフ・アイ・クド」。親から子供へのメッセージを託した傑作曲で、僕自身の大フェヴァリットでもある。この曲は何度聴いても、いつ誰の歌で聴いても感動する。僕は最初カール・アンダーソンのヴァージョンで知ったが、その後ナンシー・ウィルソン、レジーナ・ベル、そして、バーブラ・ストライサンドのヴァージョンも知った。そして、レジーナのヴァージョンが一番ソウルフルで熱い。

そういえば、「フィール・ザ・ファイアー」、リクエストするの、また忘れた。ほかに「ネヴァー・ソウ・ア・ミラクル」とかも聴いてみたい。

「イフ・アイ・クド」のいい話。これを読んでからこの曲を聴くと感激も新たになります。

(明日以降のブログで「イフ・アイ・クド」誕生秘話をソングライターのケン・ハーシュへのインタヴューをもとにお送りします)

■ カール・アンダーソンの「イフ・アイ・クド」物語~「人生で一番高い買い物」
http://www.soulsearchin.com/entertainment/music/story/anderson199501.html

そのカールも2004年に亡くなっている。

2004/02/27 (Sat)
Carl Anderson Dies At 58: The Most Memorable Interview I've Ever Done
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200402/diary20040227.html

もちろんアンコールで、いつものようにピーボは1ダースのバラを女性に配った。

そういえば、昨年来たときにサム・クックのCDをたくさんピーボにプレゼントしたのだが、けっこうよく聴いていると言っていた。いつかピーボの歌でサム・クックの曲を何曲か聴きたい。絶対あうと思う。

ピーボにサム・クックの話を振ると必ず返ってくるのが、「映画の主演の話が来るのをずっと待ち続けてるよ」という答え。ピーボはやる気まんまんなのだ。なんか顔立ちとかも似てきそう。僕が映画のプロデューサーだったらサム・クックの伝記映画に絶対ピーボをキャスティングする。

カマサミさんとピーボは旧知の仲で、カマサミがピーボを寿司に連れて行ったり、一緒にゴルフもしたことがあるそうだ。


$吉岡正晴のソウル・サーチン
左からタニア、ピーボ、吉岡、DJカマサミ・コングさん

サム・クック~ハーレム・スクエア

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■ ピーボ過去ライヴ評

ピーボ・ブライソン、デボラ・コックス・ライヴ~サーヴィス精神満点のライヴ
2012年02月01日(水)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11151252573.html

2011年09月16日(金)
デイヴ・コーズ&ピーボ・ブライソン~稀代のエンタテイナー2人が共演
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-11018778223.html

2010年01月31日(日)
ピーボ・ブライソン&レジーナ・ベル・ライヴ(パート1)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10446839019.html#main

2010年02月10日(水)
ピーボ・ブライソン(パート2)~テディーとマイケルを語る
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10455090009.html
(ここに過去関連記事多数)

■メンバー

Peabo Bryson(vo)
ピーボ・ブライソン(ヴォーカル)
Regina Belle(vo)
レジーナ・ベル(ヴォーカル)
Kristie White(back vo)
クリスティ・ホワイト(バック・ヴォーカル)
Kim Cage Riley(back vo)
キム・ケイジ・ライリー(バック・ヴォーカル)
Michael Hoskin(sax,per)
マイケル・ホスキン(サックス、パーカッション)
Diana Dentino(key)
ダイアナ・デンティーノ(キーボード)
Dave Iwataki(key)
デイヴ・イワタキ(キーボード)
Derec Scott(g)
デレク・スコット(ギター)
Dwight Watkins(b, vo)
ドゥワイト・ワトキンス(ベース、ヴォーカル)
Dwight Smith(ds)
ドゥワイト・スミス(ドラム)

■ セットリスト:ピーボ・ブライソン+レジーナ・ベル
Setlist: Peabo Bryson, Regina Belle January 31, 2013
[ ]=original artist ( )=singers

show started 21:43
00. Intro- (shake hands with all the audiences)
01. By The Time The Night Is Over
02. If Ever You’re In My Arms Again
03. Tonight I Celebrate My Love (+Kristie)
04. If You Love Somebody [Sting]
05. Can You Stop The Rain
06. King Of Sorrow [Sade]
07. Just The Two Of Us (今回初)[Grover Washington Jr.]
--- Regina Belle on the stage
08. For The Love Of You [Isley Brothers]
09. If I Could
10. Baby Come To Me – a riff of Freddie’s Dead
--- Peabo Bryson back on the stage
11. Whole New World (Peabo +Regina)
Enc.  Ain’t Nobody [Rufus]
Show ended 23:16

(2013年1月31日木曜、東京ブルーノート、ピーボ・ブライソン+レジーナ・ベル・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Bryson, Peabo & Belle, Regina

■ ベスト

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