チャレンジド | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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【チャレンジド(障がい者)ミュージシャンの競演】

チャレンジドくも車椅子

「音楽を通じてバリアフリーを」というテーマで全国から集まった障がい者ミュージシャンの年一度行われる全国大会の第4回が2007年10月8日(月曜・体育の日祝日)、東京有楽町の国際フォーラム・ホールCで行われた。ライヴ・タイトルは『ゴールド・コンサート』で、これはデンマークの同様の『グリーン・コンサート』をヒントに制作されている。

縁あって今年は、木下航志くんがゲストで出場することになり、それに伴い僕も審査員という役を仰せつかり、会場に足を運んだ。ここに登場するためには、いずれも何らかの障がいがある人が、1ユニット内に半分以上(4人組みの場合2人以上、障がい者が入る)参加していることが条件で、テープ審査などで選ばれた11組がフォーラムのステージにあがった。

この中から、和太鼓の4人組「The J.B.’f(ザ・ジェー・ビー・エフ)」が「グランプリ」を獲得した。

11組のアーティストのライヴを見て、審査員が審査をしている間、特別ゲストの木下航志くんのライヴが行われた。最初は昨年のこのコンサートの優勝者とのデュエットで、「リボン・イン・ザ・スカイ」を歌い、その後オリジナル曲を4曲歌った。

圧巻は最後の「竹田の子守唄」だった。特に同曲の最後の部分、それまでピアノの弾き語りでマイクで歌っていた航志くんは、マイクから離れ、オフマイクでつまり「素の声」で、約1500人の会場に熱唱した。いや、これは驚いた。こんな子守唄を聴かされたら、みんなしゃきっと目が覚めるにちがいない。(笑) そして、寝られなくなる。

この日は審査員の中に湯川れい子さんがいらっしゃって、久々にお会いできた。「この前、8月にメンフィスに行ったのよ。命日(8月16日)のお墓参り。そこで向こうでいろいろコーディネートしてくれた人がいたんだけど、その人が誰をつれてきたと思う?」 「さあ、見当つきません」 「デイヴィッド・ポーターよ!」 「へええええっ、すごい。なんでまた」 「さあ、それはわからないんだけど、彼は自分はまだ一度も日本に行ったことがないから、行きたいって言ってたわ(笑)」

デイヴィッドは、もちろんメンフィス・ソウル界の重鎮である。アイザック・ヘイズとともに、「ソウル・マン」「アイ・サンキュー」など多数のヒットを書いているソングライター、ミュージシャンだ。そうか、確かに来ていないかもしれない。

控え室で、いろいろな審査員の方とお話をさせていただいたのだが、大変興味深く勉強になるお話が多かったので、いずれご紹介するかもしれない。

Setlist: Kishita Kohshi @ Kokusai Forum Hall C, October 8, 2007
セットリスト 木下航志 国際フォーラム ホールC

1. Ribbon In The Sky
2. 遠い街
3. Love Is Every Where
4. 絆
5. 竹田の子守唄

ENT>MUSIC>LIVE>Gold Concert Vol.4
ENT>MUSIC>LIVE>Kishita Kohshi
2007-128