貫禄 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

吉岡正晴のソウル・サーチン

ソウルを日々サーチンしている人のために~Daily since 2002

【ココ・テイラー・ライヴ】

貫禄力士1。

「ワン・アンド・オンリーのクイーン・オブ・ブルーズは誰だあああっ??」 観客が答える。「コ・コ・テイラー!!」 さらに煽って「ワン・アンド・オンリーのクイーン・オブ・ブルーズは誰だあああっ??」 より大きな声で観客が答える。「コ・コ・テイラー!!」 

ヴェテラン女性ブルーズ歌手、ココ・テイラーの1991年5月以来16年ぶり2度目の来日公演。今回はバックにわれらが日本代表のブルーズマン菊田俊介が入っている。彼は2001年からココのバンドに入っていて、シカゴを本拠に全米のブルーズ・サーキットを回っている根っからのブルーズ・ギタリストだ。フィールドは違えどイチローよりも前に、アメリカに渡り、本場のブルーズの現場に飛び込んだ。ボストンのバークリー音楽院に入った1986年からアメリカにいるので、在米21年という。

ライヴは、確かなリズムにのりのいいブルーズ・サウンドで、後半は踊りだす観客も。この日は、渋谷デュオに席を作ってゆったり見られるようになっていた。観客の年齢はさすがに高いがそれでもかなりの数の20代から30代の人もいた。また驚いたのが約2割以上は女性だったこと。

5曲約45分ほどバンドがウォームアップして、いよいよココの登場。銀ラメのジャケット、それにおそろいの帽子、黒いパンツといういでたちで貫禄十分。次々とのりのいいブルーズを歌う。1928年(昭和3年)生まれというので今年の9月の誕生日で79歳になるらしいが、それにしては元気。(なお、生年については他にもいくつかある) 一時期体調を崩したというが、そんなことは微塵も思わせない。

別にこの日のギグが特別なものではないだろう。彼らにしてみれば、普通のいつものライヴだ。だが、そんなあたりまえの日常のライヴ、その約90分、渋谷がシカゴのサウスサイドになった。

再会お相撲1。

こんなライヴをシカゴまで行かなくても自宅から30分のところで見られるというだけでも、お得感いっぱいだ。そして、アフリカン・アメリカンの中にただひとり、日本人の菊田俊介がいるというだけでも、嬉しい。

ライヴ後、すぐにミュージシャンたちがでてきたが、菊田さんとは11年ぶりの再会。(前回の来日時は、会えなかった) 1996年に、僕がシカゴに行ったときに街を案内してもらった。そのときは、彼がその夜プレイするサウスサイドのあやしげなブルーズ・バーにつれていってもらった。あのときの菊田さんもかっこよかったなあ。しかし、彼のブログやCDなども聴いているので、あんまり11年ぶりという感じもしない。

ところで、下記オフィシャル・ウェッブのスケジュールのところを見ていたら、今日22日(日)の日比谷野音での「ジャパン・ブルーズ・アンド・ソウル・カーニヴァル」出演後、23日(月)にシカゴでのギグが入ってるではないか。(笑) すごいスケジュールだ。まあ、日本時間日曜にライヴを終えて、23日朝のシカゴ行きに乗れば、シカゴの同日23日(月)の昼過ぎには着く。夜のライヴには間に合うというわけだ。すごい。がんばれ! 

早くからアメリカに渡ったギタリストといえば、もうひとり山岸潤史さんがいるが、最近どうしてるかな。

■菊田俊介オフィシャル・ウェッブ

http://www.shunkikuta.com/japanese/

■菊田俊介最新作

Rising Shun
Rising Shun
posted with amazlet on 07.07.21
菊田俊介
インディペンデントレーベル (2007/05/25)
売り上げランキング: 65581

■ココ・テイラー最新作

オールド・スクール
オールド・スクール
posted with amazlet on 07.07.21
ココ・テイラー
Pヴァイン・レコード (2007/06/02)
売り上げランキング: 13350

■ココ・テイラーは今日「ジャパン・ブルーズ・アンド・ソウル・カーニヴァル」に出演

JAPAN BLUES & SOUL CARNIVAL '07
出演:ココ・テイラー/ローリー・ベル/吾妻光良&スウィンギン・バッパーズ/マダムギター長見順
日程 7月22日(日)開場15:00/開演15:45
会場 日比谷野外音楽堂
料金 ¥7,000(全席指定・税込) ※雨天決行
お問い合わせ M&I カンパニー 03-5453-8899

■メンバー

Koko Taylor (vocal)
Shun Kikuta (guitar)
Melvin Smith (bass)
Sonny "A Train" Edwards (keyboards)
Calvin “Vino” Louden (guitar)
Rick (drums)

■Setlist : Koko Taylor & Blues Machine @ Shibuya Duo, July 20th, 2007
セットリスト ココ・テイラー 渋谷デュオ 2007年7月20日(金)

show started 19:05
-Band-
01. (If You're Gonna) Love Somebody
02. Never Make You Move Too Soon
03. Help Me (Sonny Boy)
04. Little By Little (Jr. Wells)
05. I Just Want To Make Love To You (Willie Dixon)
-Koko Taylor-
06. Let The Good Times Roll
07. Ernestine
08. Come To Mama
09. I'm A Woman
10. Jump For Joy
11. Wang Dang Doodle
Enc. Sweet Home Chicago
show ended 20:40

(2007年7月20日金、渋谷デュオDUO=ココ・テイラー・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Taylor, Koko
2007-90