仰天 | 吉岡正晴のソウル・サーチン

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テンプスとシュープリームスがテレビ『スマスマ』に??】

仰天・・・え

さっき、たまたまつけたテレビ番組『スマップ・スマップ(SMAP X SMAP)』にシュープリームスとテンプテーションズがでていて、びっくり仰天した。メンバーに見た顔がほとんどいないのだ。録画はできなかったのだが、テンプスにはリチャード・ストリートがいた。だが、あとは見かけない顔。

リチャード・ストリートは、1959年から1960年と1971年から1993年までテンプスのメンバーだった。まあ、テンプテーションズを名乗る資格はあるといえば、ある。ただアメリカでは、テンプテーションズとは名乗らずに、リチャード・ストリート名義でやっているようだ。

シュープリームスのほう、これはなんだあ? 誰もオリジナルメンバーじゃないぞ。(笑) うわさのフェイク・シュープリームス(偽のシュープリームス)。で、いろいろ調べてみたら、このアーティスト名は正式には「ザ・サウンド・オブ・シュープリームス」というらしい。いわゆるオリジナルメンバーはひとりもいない。調べてみると、彼らはジョイントで、なんと全国9か所で5月末からライヴを行っているではないか。残念ながら僕は行っていない。この規模だと日本ツアーだ。

シュープリームスのうちのひとり、カーレン・ラグランドは、70年代から80年代にかけて、メリー・ウィルソンが作ったグループ(このときのアーティスト表記は、メリー・ウィルソン・フォーマリー・オブ・ザ・シュープリームス)にほんの一時期いたらしい。正確にはメリー・ウィルソンというソロ・シンガーのバックコーラスとして雇われたらしい。それだけの経験を根拠に「シュープリームス」を名乗るんだから、大変なもの。(笑)

このように「シュープリームス」をグループ名につけるアーティストは最低でも5つくらいあるという。「オンリー・ユー」で知られるプラターズにも、5つくらいはあるのだろう。このほかに、コースターズ、シャナナなどにも似たグループがたくさんいるという。

といったようなことがずっと問題になっていたので、アメリカではこうした「オリジナル・メンバーがいないグループに、そのグループの名前をつけることを禁止する」法律が制定されようとしている。その名も「トゥルース・イン・ミュージック(音楽における真実)」法案。

結局、これは最近メリー・ウィルソンなどのロビー活動が効を奏して、まずラスヴェガスで条例になった、という。ネヴァダ州では、少なくともオリジナル・グループとつながりのあるメンバーが最低1人以上いないグループは、「トリビュート」「サリュート」(捧げる、の意味)という単語をグループ名にいれないといけないという。A Tribute To Supremes featuring Karren ~ という表記になるのかな。

さすがにアメリカではツアーができなくなってきているので、何も知らないアジアに来て営業か。(苦笑) なめられてるなあ。

Truth In Music Bill (English 英語)
http://www.vocalgroup.org/truth.htm

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