先日しばらくぶりにジャズやサックスの教則本のコーナーに立ち寄りました。
そこで一冊の本の背表紙が目に飛び込んできました。
「ジャズボイスの研究」とジャズ・ボーカルの教則本みたいなタイトルですが
アルト・サックス奏者の大山日出男さんの著書です。
興味をひかれて手に取ってみました。
サブ・タイトルには「ジャズが“ジャズ”であるが所以」とあります。
ページをめくって中を見てちょっと驚きました。
少なくとも自分は今まで見たことがないタイプの切り口の新しい教則本です。
さっそく購入して読みはじめました。すばらしい内容です。
2013年12月に発売されていたのに今まで存在を知らなかったことを悔やみました。
どうしたら“ジャズっぽい”音色が出せるのか?
いかにしたら“ジャズらしい”ノリを表現できるのか?
徹底的に深く掘り下げて考察されています。
おそらく大山日出男さんが長くて豊富な演奏経験の中で
悩んだり試行錯誤したりしてたどり着かれた「ジャズに対する解答」が
本書に記されているのだと思います。
一度読んだだけではすぐに理解できない難しい問題提起がなされています。
自分が今までジャズの演奏に対して信じていたことと相反する内容もありました。
ジャズの巨匠たちが残してくれた録音なども聴きながら
何度も繰り返し読んで熟考し、自分の演奏に活かせるようになりたいです。
自分はもう40代半ばですがこれから少しでも“ジャズ”に近づけるように
もっと努力しよう、と思わせてくれる刺激的な教則本です。
なおジャズ・フレーズの考察の題材として二人のサックス奏者
チャーリー・パーカーとジョン・コルトレーンのトランスクライブ
(アドリブ・ソロのコピー譜面)も掲載されています。
・Billie’s Bounce/ Charlie Parker 5テイク分
・Cool Blues/ Charlie Parker 4テイク分
・Bird Of Paradise/ Charlie Parker 3テイク分
・Giant Steps/ John Coltrane
・Countdown/ John Coltrane
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