【和訳Part1】Skaters We'll Miss: 髙橋大輔 | Ode To Daisuke

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フィギュアスケーター、髙橋大輔さんをひっそりと応援しています。


前記事でご紹介した、英文の大ちゃん記事を訳してみました。
長いので何回かに分けてアップします。

一部意訳になっているところもありますので
ご了解の上ご覧頂きますよう、お願い致します。

原文(英語)はこちらから
http://crystalskate.blogspot.com/2014/06/skaters-well-miss-part-5-daisuke.html?spref=fb



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Skaters We'll Miss, Part 5: Daisuke Takahashi

by CrystalClear

June 9, 2014

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2008年10月31日。中国杯開幕まであと数日というこの日、日本のスーパースター髙橋大輔を悲劇が襲った。右脚の靭帯を断裂し、そのために1シーズン氷上から離れざるを得なくなったのだ。さらに悪いことに、この怪我はもしかすると、10年に一人の逸材といわれ、将来を期待された選手のキャリアを突如として断ち切ってしまうかもしれないほどの大怪我だった。

スーパースターになる遥か以前、アイスホッケーかフィギュアスケートのどちらかを選ぶことから、ダイスケのアイスリンクでの人生が始まった。16歳でシニアに上がったが、プレッシャーに打ち勝つことができず、4シーズン後まで全日本で優勝することができなかった。

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2005-06シーズン、19歳の彼は、全日本タイトルと五輪代表のチャンスをもう少しで逃すところだった。採点の計算ミスにより、それらが織田信成の手に与えられたためだ。だが間違いは訂正され、スケート靴を荷物に詰めたダイスケはトリノへと出発し、そこで8位という成績を収めた。それ以前にも、スケートアメリカで優勝し、NHK杯で二度の銅メダル、更に重要なグランプリファイナルでもメダルを取っていた彼は、日本では既にスターの座にあり、世界のフィギュア界においてもその名は知れ渡っていた。ショートプログラムでは有名な『ロクサーヌのタンゴ』で演技したが、黒と赤の衣装は彼に非常によく似合って、自分を見せるということにおいてどんなディテールもおろそかにしないことを証明してみせた。フリースケートの曲はセルゲイ・ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』。その後の彼はロングプログラムのほとんどにこのような感情的な曲を使用することになるのだが、その抑揚あふれる曲調は彼の表現力を存分に見せつけることができた。

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翌シーズンも引き続き彼は成功を収め、ISUのワールドランキングの一位に輝いた。その後ルールの変更があり2位に後退したが、彼の素晴らしい業績に変わりはない。また世界選手権では銀メダルを獲得し、ユニバーシアードでは優勝を収めた。ショートプログラムにはクラシック音楽を選んだ。チャイコフスキーの『バイオリン協奏曲ニ長調作品35』。前シーズンのフリーと類似点が多く、特に衣装はよく似ている。ロングプログラムにはアンドリュー・ロイド・ウェバーの『オペラ座の怪人』を選んだ。これまでも何度も使い回された音楽だが、曲の最もドラマチックな部分を選び、悲劇よりも絶望や怒りといった感情を強調することで曲の持つ新たな面を見せた。


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(Part 2へ続く)