5月2日、木曜日、世間的には平日。

天気は良いけど風のせいか長袖シャツでもちょっと寒い。

お昼近くにゆっくりと家を出て、向かうは渋谷経由で外苑前。

建築家マリオ・ボッタ(スイス)設計のビル自体がまるで彫刻作品の様な

私設美術館、ワタリウム美術館へ行ってきました。

現代アートが好きな割には来館したのは意外にも初めて。

開催中の「パーフェクト・カモフラージュ展~私はアートになりたい~」を鑑賞。

一見、アートには関係のない「日常」「自然」「記憶」」「空間」をテーマに

した作品を展示する企画展です。

「僕は機械になりたい。機械になりたいから、こんな絵の描き方をするんだ」

と語ったアンディー・ウォーホルの「日常」からスタートします。

自分自身をカモフラージュしたレジェンドですね。

「セルフポートレイト」や「電気椅子」の本物(ウォーホルは嫌がる言い方

かもしれませんが)を久しぶりに見ました。

そして、マン・レイ、さわひらきが同じフロアだったのですが

さわひらきさんの梯子を上ってハサミなどに足が付いた不思議な動画を見たりする

映像と展示空間が互いに干渉しあうような作品が非常に興味深かったです。

初めて作品を見たのですが、個展とかも見て見たくなりました。

「自然」をテーマにしたものでは、ロイス・ワインバーガー「ガーデン」の

どんなに高名な芸術家が作品を作ったとしても、

作品は徐々に分解され、そこに新しい植物が生え、作品はほとんど

気づかれなくなり、最終的に作者も消えるみたいな思想に共鳴しました。

「記憶」では、「アーティストになるということは、ある意味、姿を消すこと

である」と語ったクリスチャン・ボルタンスキーのモニュメント・シリーズの

一作は正にこの企画のためにある様な作品だったかもしれません。

最後の「空間」は、派手な色彩のキース・へリング「無題(部分)」が

目を引きましたが、大きな振り子の付いた時計の振り子部分をカメラで撮影し、

時計の左右と下の三ヵ所にあるモニターに同時進行で映すナムジュン・パイクの

「フレンチ・クロック」が面白いと思いました。

現代アートと言っても小難しいものではありませんし、1時間程度で回れるので

美術鑑賞しなきゃみたいに構えて行って疲れる事もないと思います。

2月からやっている展覧会で最終日が今月の6日(月・祭日)なので

終了までの期間が短いですが、GWに若干の時間が取れる方は如何でしょうか?