タイル張り住宅の寿命を延ばすリ最良フォーム! | リフォームを成功させるポイント from杉並区

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西荻窪の池しんです

建物の外壁は圧倒的に塗装仕上げのものがメインでしたが、今ではマンションのみならず、タイル張りの戸建住宅が非常に多いです。

新築時のコストは、塗装仕上げの住宅に比べてタイル張り住宅はかなり高いのですが、高いなりのメリットが当然あります。

塗装仕上げと比べた場合のメリットは下記の通りです。
◆劣化しにくい材質のため耐久性がある
◆メンテナンス費用が安い
◆汚れにくい  

塗料は有機質なので当然紫外線で劣化しますが、タイルは無機質または無機質に近い材質なので、紫外線による劣化を受けませんので耐久性があります。
ただし、紫外線による劣化はありませんが、雨・風などの自然による劣化は当然あります。
紫外線による劣化を受けない、そんなタイル張り住宅の最大の弱点は「雨」です。

タイルそのものは「雨」の影響は受けませんが、タイルとタイルの間のタイル目地が問題です。
タイル目地はモルタルです。
モルタルは無機質なので紫外線で劣化をはしませんが、モルタルは水を吸収します。
つまり「雨」を吸い込みます。

「酸性雨」という言葉を聞いたことがあると思いますが、今時の「雨」はペーハー値がpH4.2~4.5ぐらいの酸性です。
ちなみに「ペーハー:pH」とは、酸性度またはアルカリ性度を計る尺度です。
レモンが4.0なので、かなりの酸性です。

タイル目地のモルタルは、砂とセメントに水を練り混ぜて作ります。
もともと水が入っているので、当然水を吸収します。
モルタルの成分である砂、セメントに砂利を加えて、水を練り混ぜたものがコンクリートで、当然コンクリートも水を吸収します。

コンクリートもそうですが、タイル目地のモルタルが劣化する一番の要因が「酸性雨」なのです。
製造したばかりのフレッシュなモルタルは、pH11ぐらいのアルカリ性です。
このアルカリ濃度を保てば、いつまでも健全なモルタルで在り続けます。
しかし先ほどから言っているように、世の中に降る雨は酸性雨で、その雨をモルタルが吸うことによりモルタルの中性化が進みます。
中性化していくモルタルをそのまま放っておくと、更に中性化は進み、モルタルはどんどん脆弱化して、指で擦ると指に白っぽい粉が付く状態になります。
人間で言うと骨粗鬆症状態で、スカスカのモルタルは簡単に壊れるし、雨をどんどん建物内に通します。

「酸性雨」がモルタルのタイル目地を破壊して、「酸性雨」が下地のコンクリート内部に侵入すると、今度はコンクリート内部にある鉄筋にまで「酸性雨」が浸み込みます。
そうなると今度は、鉄筋が錆びて膨張し、鉄筋の爆裂現象が起きます。
よく古い建物のタイルが数ヶ所剥がれ落ちているのを見かけますが、まさしくこの現象です。

タイル張りの住宅(もちろんマンション集合住宅もそうです)が老朽化する最たる要因は、タイル目地であるモルタルから「雨」が侵入することです。

みなさんのご自宅(マンション)の外壁がタイル張りなら、タイル目地に水を掛けてみてください。
タイル目地が乾いたままの状態でしたら、健全なモルタルです。
しかし、目地が濡れ色(水に濡れたら濃くる)になったら、それはもう「酸性雨」が浸入して、老朽化が始まっていますので要注意! 処置が必要です。

ちょっと長くなりましたので、申し訳ございませんが、タイトルの「タイル張り住宅の寿命を延ばすリ最良フォーム!」は次回までお待ちください。