思い出の先生 | Toujours avec Emma

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2011年にフランス人ダビデくんと結婚。日本で暮らしています。
2015年に第1子Emmaを出産。
日仏ファミリーの日常。

先生に恋したことある?
ブログネタ:先生に恋したことある?
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まだピュアだった女子高生時代、世界史のT先生のことが好きでした。

たぶん世間からみたら「あんな気の弱そうな人どこがいいの?」といわれそうですが。。。

昔から、気の弱そうな男性が好きだったのね(;^_^A




T先生はただ教科書に書いてある出来事を教えるだけじゃなくて、「歴史って人々の営みの積み重ねなんだよ」ということをずっとおっしゃってました。

王様だって将軍だって人間。嫉妬や復讐心、コンプレックス、恋心を持っている。

瑣末なことに対する嫉妬心が意外に歴史を動かす大事件を引き起こしたりするんですよね。



さらにT先生は「世界史は欧米の眼から見た歴史が中心になりがちだけど、実際の世界はそうじゃないんだ」ということも訴えてらっしゃいました。




・アメリカ大陸が1492年に発見されたのはヨーロッパの人にとっての発見ってだけであって、もともとアメリカ大陸に住んでいた人にとっては発見でも何でもない



・欧米文化が一番と考えがちだけど、アラビア文化、アジア文化、南米文化それぞれ地域に根ざしていて、各々の文化が優れている。他の文化が欧米文化に比べて劣っていると考えないで欲しい




など、あの頃聞いた先生の考えは私の中で今も生きています。




読書家だったT先生からは本も沢山お借りしました。

ギリシャ神話なんて、先生が勧めてくださらなかったら手に取らなかったでしょう。

ギリシャの神々は人間くさくてちょっと親近感がわく神様たちです。

あのときに読んだストーリーは大学生になって大学の先生や外国人(特にヨーロッパ人)と話すときに役立っています。




「受験対策をもっとちゃんとやって欲しい」と言っていた同級生もいましたが、T先生の授業は受験に合格するためだけではなく、人生を豊かにするための授業だったんだと思います。

大人になってからの方がT先生の授業が生きていると感じます。







そんなT先生は私たちの3年上の先輩と結婚されました。

う~ん、教え子に手を出していたとは。。。

でもやっぱりT先生はいい先生でした。

卒業して10年ぶりにまたお会いしてお話してみたいです。