今年でもう25周忌になるんですね。
そこで、本日は豊洲のユナイテッドシネマで行なわれたイベント「松田優作特別上映会」に参加。
“全日本コーヒー協会”が昨年からコーヒー拡売のためコーヒー好きだった松田優作を引っ張り出し、何故かBSで「喫茶優作」という内容が今ひとつな5分番組を開始した。
今年も「コーヒーの日」である10月1日から、この「喫茶優作PART2」というのをまた放送したらしい。
それに合わせて、10月1日から松田優作氏の命日の今日まで、ユナイテッドシネマで「喫茶優作」という期間限定のカフェを設置。
で、その締めくくりのイベントが、この「松田優作上映会」で、映画「野獣死すべし」とカメラマン立木義浩氏が故人の思い出を語るというもの。
会場に到着すると、ありました「喫茶優作」。

でも、コーヒーが820円!クソ高っ!!
いくら、松田優作が好んで飲んだオリジナルのブレンドを再現してるといっても、こりゃ高すぎる…。
そして、この看板の下の部分に、松田優作の所持品であった台本やゆかりの品物が展示されていた。
「太陽にほえろ!」の“ジーパン刑事登場”の台本や、「蘇える金狼」、「ブラック・レイン」の台本も。
他に、「探偵物語」のハット、サングラス、ネクタイ、この後上映作品になっている「野獣死すべし」で被ったハットも。
(残念なことに、これらは撮影禁止とのことでした。。。)
上映時間になり、劇場に向かうと何かを配っている。
なんと!オリジナル・タンブラーに、さっき高くてやめた“優作ブレンドコーヒー”が入れられてる!!

タンブラーには、「探偵物語」でお馴染みの工藤ちゃんがべスパに乗っているシルエットが印刷されていた。

ちなみに、この優作ブレンドは、ブルーマウンテン:3、キリマンジャロ:2、モカ:1という配合だそうです。
スマートで飲み易いし、後になって気付いたが、冷めても味が変わらない。
自分はマンデリン派なので、苦味とコクが起っていて、酸味が無いのが好き。
場内に入ると、スクリーンにはBSで放送されていた「喫茶優作PART2」が映し出されている。
時間になり、MCのお姉さんがゲストを呼ぶのだが、最初に呼び込んだのはなんと松田優作夫人の松田美由紀さんだった。
「今朝もお墓参りに行って来ました。」と挨拶。
そして、立木義浩氏が登壇し、立木氏が撮影した写真を8点投影しながらのトークショー。
全てモノクロ作品だったのだが、立木氏も美由紀夫人も、松田優作という俳優はモノクロでフィルムでなきゃダメだと、デジタルなんて似合わないと言っていたが、なるほど確かにそう思う。
時代であり、やはりスターなんだとも思う。
そして映画「野獣死すべし」の上映。
1980年の作品。
もう、4~5回は観ただろうか?
松田優作のイッちゃってる演技の代表作。
10キロ以上体重を落とし、奥歯4本を抜き、あげく足を5センチ短くする手術まで行なうつもりだったという、入れ込み様で臨んだ作品。
やはり何度観ても、故・室田日出男と夜行列車で向かい合って話すシーンがインパクトがある。
“リップ・ヴァン・ウィンクル”ですよ!(笑)
久々に、映画館で、しかも前から4番目で観たら、これは逆説的な反戦映画なのか?思った。
内容は戦場カメラマン伊達(松田優作)が、戦地で殺されそうになり逆に兵士を殺したことが強いトラウマとなって、日本に戻ってからも戦争や殺人を求めてしまうという、いわば精神を病んだ男の物語。
結局、戦争を体験すると誰もが被害者になるということ。
戦争は悲劇しか生まないということ。
松田優作のイッちゃってる演技がやたらと残るし、だからこそ映画も松田氏もすごく思えるのだが、今日観たら、ご子息の松田龍平に顔がそっくり!
そして共演の若き鹿賀丈史が、織田裕二そっくりなおサル顔!(笑)
鹿賀丈史も松田優作相手によくやったという演技、いや、松田優作と絡むゆえにあの演技になったというのが真実かもしれない。
あと、根岸季衣さんは、スクリーンで映える女優さんなんだと、今になって実感!
(前に一度いきつけの耳鼻科で一緒になった気がする…)
あと小林麻美が、なんてことない役なんだけど、ラブシーンやヌードもないのに、なんかエロく感じたのは、こちらがオヤジになったからだろうか?(苦笑)
(この人の第一印象は子供の頃に「カックラキン大放送」か何かのバラエティーでレギュラー出演してマチャアキや研ナオコとコントをやってたイメージなもんで…)
それにしても、未だに、そしてこの先も、“松田優作”という俳優は、レジェンドとして語られていく俳優さんだろう。
そして、そんな俳優はもう出にくい時代であろう。