ゴールキーパーの練習方法、PK戦で勝つために知っておくべきこと。
サッカーをするのが好きなひとも、サッカーそのものが好きなひとも、これだけは読んでおくべき漫画を以前まとめました。
これを読んで五輪のサッカー選手へ! 子どもに読ませたい珠玉のサッカー漫画
ここで触れ忘れていない(忘れた)漫画として『アオアシ』も上げておきます。特に中学生、高校生にお勧めです。
そうはいっても、漫画をそろえるにはそれなりにお金も必要ですし、既に巻数が出ていると購入するには相応の理由と勇気が必要だったりします。
漫画は続き物が多いので、買うなら一巻から揃えなければならないと思いがちで、僕自身もよく大人買いをします。で、結構お財布に優しくないこともります。
しかし、しかしながら、もしゴールキーパーとしての成長、考えなければいけないこと、練習方法について知りたいひと。そしてPK戦そのものが苦手なひと(オシム元日本代表監督はPK戦みませんよね)に、この漫画のこの巻はピンポイントで読んだ方がいいんではないでしょうか。
それが『フットボールネーション10巻』です。
ネタバレしてはいけないので、それぞれの項目のキーワードを挙げておきましょう。
ゴールキーパーについて
・ディストリビューションという言葉(本書ではGK用語とされています)
・スピード
・ゾーン
・テクニック
本書では、そもそもゴールキーパーがディストリビューション(配球)という概念がなければGK足り得ないとしています。その上で判断スピードをあげる。スピードについては言うまでもありません。では、スピードを要する「判断」とは何でしょうか。それはゾーンの概念です。
本書では、状況判断とゾーンを説明しています。ゾーンは6つに大別され、GKがボールを持ったとき、各ゾーンのどれを使うべきかを判断します。そして各ゾーンにボールを届ける際、ボールの受け手である仲間のどちらの足に、どのようなボールを送るべきなのか。そのときの最低条件はなにかを考えるべきだと述べています。
一例を挙げると、ゾーン5のひとつである(GKから見たときの)左サイド前方に出す際には、ボールにアウト回転をかけて配球します。なぜでしょうか。
その場所にどういう形で出すべきかを実行するために「テクニック」があります。それは蹴り方、投げ方ということです。
登場人物のイワンは説明します。
ディストリビューションでも大事な損にも大きく関係スルから・・・・試合前には必ズチェックする(天候・ピッチ状況・ピッチの大きさ)。で、試合の状況と時間帯、特に相手チームのセットプレー時と後は大事。と、相手チームの特徴。自チームの特徴カラ、「最速」で「最適」な「判断」ヲして「配球」スルのが「ディストリビューション」。それを実行スルのに「テクニック」が必要。」
いかがでしょうか。もしゴールキーパーとしてこういう指導や説明を受けていたら、もっとゴールキーパーが楽しくなるかもしれないですね。
もうひとつPKについても興味深い示唆が多々あります。少しだけ抜粋してみます。
「GKがボールと同方向に飛べた場合、セーブする確率が30%増す」
「失敗したキッカーを温かく迎えたチームの方が次からのキッカーの心理的プレッシャーが弱まりPKの成功率が上がる。」
「蹴り急ぐと失敗の確率が上がる」
「キックを決めた選手が、肩より高く腕を上げて喜びを表すと、相手の次のキッカーにプレッシャーを与えるってデータがある。」
「実はPKが決まるのは真ん中が多い。左右どちらかに飛ばないと『何もしていない』思われるのを避けたいGK心理をついている」
「『負けないため:』の一本の成功率は64%。『勝利のため』の一本の成功率は94%」
いかがでしょうか。僕は高校二年生のとき、五人目のPKを任され、枠外に外し、先輩方の引退試合とさせてしまいました。インターハイ東京都ベスト16(だった気がします、うろ覚え)をかけた試合でした。
外して負けた後、むせび泣く3年生に申し訳ないな(でも、PKは仕方がないよね)と思っていましたが、涙でぐちゃぐちゃの顔をしながら「お前のせいじゃない」とフォローしてくれた記憶が鮮明に残っています。
20数年前と違い、いまはゴールキーパーの本質、PKの確率が漫画でも学べてしまう時代なんですね。本当にうらやましいです。