日本人ならほとんどの方が知っていると思われる、フランス語の数字。


アン、ドゥ、トロワ


ドラマ等でクラシックバレエのレッスンシーンが出て来ると、お決まりのように「アン、ドゥ、トロワ。アン、ドゥ、トロワ。・・・」
って言って、先生がお弟子さんにお稽古をつけていますが、このシーンが余程日本人には浸透しているようです。


このように「1、2、3」の数え方は知っていても(発音は別にして)、「4」になるととたんにフランス語でどう言うかわからなくなってしまうのですね。


フランス語の数字の数え方は、「70」以降については確かに算数をしながらでないと(最初のうちは)出来ないのですが、でも「4」ぐらい言えても良さそうです。


でも「4」以降の数字をなかなかスラスラと言えないのは現実のようですね。


これほど「1~3」の数字と「4~」の数字との間で親しみの度合いにGAPがあるのは興味深いところです。


    


その日本人にお馴染みのフランス語の数字をタイトルにした曲が、キャンディーズの「アン・ドゥ・トロワ」。


1977年9月発売の曲。


作詞:喜多條忠さん、作曲:吉田拓郎さん。


「やさしい悪魔」と同じコンビによる楽曲ですね。


売上は28万枚を少し超えたところ。


まずまずのヒットですが、印象よりは少ない感じ。


当時、キャンディーズは同じ年の7月17日に衝撃の解散宣言をして、この「アン・ドゥ・トロワ」では解散に向けてカウントダウンが入っていて、その解散を惜しんでかなり盛り上がっていたような印象がありましたから、もっとヒットしたのではないかと思っていました。


印象と事実とは得てして一致しないものですね。


    


秋に発売の曲らしく、メロディーはとてもスイート

「スイート」という表現はこの曲のためにあるのか、

と思うぐらいスイート


そのスイートな曲に載せられている詩もスイート


例えばこのフレーズなどいかがですか?


ひとは誰でも一度だけ すべてを燃やす夜が来る
 ~ 今がその時ためらわないで


「一度だけ」かどうかは別にして、まさにこの時、

全ての情熱を傾ける、などとは・・・。


ああ、胸が熱くなってきます。。。

何とも切ないような気分に・・・。


ふと思ったのですが、「アン・ドゥ・トロワ」って言って、

恋のレッスンをつけているのでしょうか。


だとしたら、演奏ならば「恋のエチュード」

トリュフォーの映画の邦題ですね。



    


この曲の歌い出し。


あなたの胸に耳を当てれば・・・


この「あなた」の「あ」


随分低い音で、さすがのキャンディーズも少し苦労しているように聴こえます。


歌い出しの最初の低い音を出すのが難しい歌について、思いつく歌を三曲選んでみますと・・・


 ・湯の町エレジー  近江俊郎
 ・折鶴        千葉紘子
 ・アン・ドゥ・トロワ キャンデーズ


ですね。(って勝手に選んじゃってますが。。。あせる


これらの曲は、最初の低い音をしっかり出せれば、あとは何とかなりそうですから、最初にビシっと決めましょうねドキドキ


本日のワンポイントレッスンでした。


    


胸を焦がすような想いを噛みしめながら、この甘く切ない曲「アン・ドゥ・トロワ」を秋の日に聴いてみるのはいかがでしょうか。


試聴はこちら でできるようですよ。


キャンディーズ