食べ過ぎや運動不足で内臓に脂肪が付くタイプの肥満になると、免疫細胞が老化して免疫機能が低下したり、糖尿病や高血圧などの生活習慣病につながったりする可能性が高いことが分かった。
慶応大の佐野元昭准教授らが8日までにマウス実験で解明し、米医学誌ジャーナル・オブ・クリニカル・インベスティゲーションに発表した。免疫機能を回復させることで生活習慣病を予防する治療法の開発が期待される。
この免疫細胞は、リンパ球の一種のT細胞。若いマウスに高脂肪の餌を与えて肥満させ、内臓脂肪を調べると、高齢マウスのT細胞に似た性質のT細胞が急速に増えていた。病原菌などに対抗する免疫機能が低下し、炎症を引き起こす物質を大量に生み出すようになっていた。