宮崎県の口蹄(こうてい)疫問題は、多発地周辺の家畜へのワクチン投与が25日にほぼ終わったことで、防疫作業の重点が家畜を殺処分して埋める作業に移る。感染した豚は大量のウイルスを排出しているとされ、政府と宮崎県は早期処理を急ぐ。
 「唯一最大の決め手は、早く殺処分して埋め、消毒を徹底するしかない」。赤松広隆農林水産相は、25日の衆院農林水産委員会でこう語った。感染の疑いで殺処分対象となった14万5000頭(24日時点)のうち、まだ埋められていない6万数千頭の処理に全力を挙げる考えを示したものだ。
 豚は牛の1000倍のウイルスを排出するとされ、強い感染源となる。このため、豚の処理が最優先されるが、残る家畜のほとんどは豚。現地対策本部長の山田正彦農水副大臣は同委員会で「埋められずに豚が何万頭も放置されてしまった事実が拡大を招いた」と指摘した上で、問題点として用地選定が遅れたことを挙げた。
 農水省によると、ワクチン接種を受けた牛は約1週間、豚は約2週間で免疫ができる。効果は約6カ月あるが、処分を終えないと感染リスクは残る。ワクチンでウイルス拡散を抑制している間に一連の処理を終えられるか、「危機的な状況」(山田副大臣)が続く。 

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