ハムレット
1996年 イギリス
ケネス・ブラナー 監督
- ハムレット [Blu-ray]/ケネス・ブラナー,ジュリー・クリスティ,デレク・ジャコビ
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映画『ハムレット』
ケネス・ブラナーが監督・脚本・主演(凄いな)のものです。
戯曲の台詞をノーカット! とのことで、訳4時間の映画。。。
私は3日掛かりで観ました。
やっぱりノーカットはうれしいですね。
ハムレットの世界を余すことなく満喫
時代設定を、1600年頃(中世と近世の間)から、19世紀に移していますが、それ以外は原作に忠実のようですね。
私は時代を変えていることを知らずに観たので、あれ、この時代の服装ってこんなだったっけ? と不思議に思いながら観続けていると、何の前触れもなく蒸気機関車が登場し、この時代にこんなのあったっけ?! と度肝を抜かれました
豪華で大胆な演出やカメラワークで、とても映画らしい映画
観ていて面白い、楽しめる作品でした
ハムレットの「生きるべきか、死ぬべきか、~」の台詞、鏡に映った自分自身に向けて語る演出なんて、上手いなぁと思います。
舞台ではできない(しない)演出ですよね。
『ハムレット』を読みながら、ハムレット役が実際にはどのように演じられているのかがとても気になっていたので、このケネス・ブラナー版でそのひとつの解答を得ることができ、よかったです。
圧倒される、凄い演技でした。
ただ、一本観ると、他の人のハムレットも観たくなる。。。
そしてやはり映画と舞台は違うので、舞台も観たくなる。。。
なぜかよくわからないのだけど、この作品には引きつけられるものがあります。
オフィーリアはケイト・ウィンスレットでした。
正直、ちょっと私の中のオフィーリアのイメージとは違いました。
年齢も、想像していたオフィーリアより、高いような。ブラナー自身がハムレットを演じるには年がいっているように思えるので、オフィーリアも合わせて年齢を上げたのかな。
最初のうちはなんか違う。。。と思いながら観ていたのですが、やはり美しいし。
発狂するシーンには胸が痛くなりました。
無垢な少女のように歌を歌うところ。
辛い出来事の数々に理性が耐え切れず、狂ってしまうところ。せつないです。
そしてやっぱり、じゃあ他の役者はどのように演じているんだろう? が気になる
ハムレットとオフィーリアが肉体関係にあったとは、私は想定していなかったので、少し違和感はありました。
ちょっと調べてみた限りでは、実際にどうであったかは意見が分かれているところのようですね。
あった方の解釈だからこそ、オフィーリアのあれ程までの発狂シーンへとも繋がり、観客をより感情移入させ、悲劇性を増すことに成功しているとは思うのですが。。。
どちらにせよ、オフィーリアが悲しい。
現代風の、女性としてのたくましさも感じさせるようなオフィーリアだからこそ、なおのこと悲しいのかも。
脇役まで豪華な出演陣だそうなのですが、私はあまり俳優に詳しくなく、よくわからず
でも他のシェイクスピア作品にも出演している俳優が多いようなので、この先いろいろ観ていけば、また出会えそうです
最も印象に残っている役者は、私の場合は、墓堀りのビリー・クリスタルでした
コメディアンでもあるのですね。
短いシーンなのに、強烈な印象が焼き付いています。
息つく暇もないような怒涛の展開(と、怒涛の台詞回し。。。ブラナー、よくあんなに早口で喋り続けられるなぁと、変なところに感心)で、派手な画にも魅了され、My 1stハムレット映画としてはとても満足のいく作品でした
シェイクスピアの戯曲、これからも読み広げて、映画も舞台もたくさん堪能していきたいです
お勧めいただいたブロガー様方、どうもありがとうございました
ハムレットについて調べていたら、こちらも読みたくなりました。
- 新ハムレット (新潮文庫)/太宰 治
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太宰治の『新ハムレット』
ただ私は恥ずかしながら太宰治をまったく読んだことがないので、まず普通に彼の作品を読んでからにしようかな。
あとこれ、観たいです
- 恋におちたシェイクスピア [Blu-ray]/グウィネス・パルトロウ,ジョセフ・ファインズ,ジェフリー・ラッシュ
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評判よいですよね
『ロミオとジュリエット』を読んで、『十二夜』も再読してから、観ようかな