中華人民共和国 | ハリウッド映画音楽業界の歩き方

中華人民共和国

中国が熱い、という話は昔から色んな業界で聞くが、ハリウッド映画業界において中国は最重要国なのは間違いない。


Bona Film GroupとFoxが
2億3500万ドルの契約、Huayi Bros. MediaとSTXが年間12本の映画の共同制作・配給契約など、ユダヤ人が集うハリウッド業界相手に極真空手の如く立ち向かい、ここまで見事に交渉に成功した国が他にあっただろうか?


映画の興行収入だけ見ても、中国は非常に重要なテリトリーに成長した。映画『Looper』が、中国興行収入が米国興行収入を超えて以来、数多くの映画が中国で大成功納めている。検閲・配給制限がある国なので、中国国民がハリウッドコンテンツを欲しているので成功する洋画しか入らないとはいえ、Box Office Mojoを分析すれば、なぜハリウッドが中国に重要視できるかわかる。Apple TVみたいなアンドロイド機器で、劇場公開と同時に無料で映像作品を見る習慣があるのにも関わらず、映画を映画館で見に行く人が多いという事実は非常に興味深い。


昨年、僕がエージェントとして音楽契約制作を締結したIMAX 3D映画『 モンキー・マジック 孫悟空誕生』の興行成績も中国国内で1億ドルを超え、続編を現在制作している。

残念なことに、日本での中国に関する報道、ネットで沸くパクリネタ、日本にお買い物に来る一部の中国人の行動から、中国に対してネガティブなイメージを抱かれている方もいると思う。でも、僕がやり取りをさせて頂いている一部の中国人から抱く印象は、非常に紳士的で、個人判断力があり、支払いがよく、英語を流暢に使いこなし、白人コンプレックスもない、とても国際感覚と人間力が高い人種だと感じている。

映画音楽契約一つにしても、日本のように、日本音楽出版社協会発行の契約書が業界スタンダードということもなく、各社それぞれの契約書があり、契約の交渉もしっかり行い、更に英語版と中国版の契約書をしっかりドラフトしてくれる。

現在、世界20カ国の様々な会社と仕事をさせて頂いているが、中国とポーランドとカナダは今本当に熱い国。今後の成長が本当に楽しみ。

近々、僕自身の目で中国を見て来ようと思います。来週末からビザ更新のために日本に滞在するので、年明けにでも上海に。百聞は一見にしかず、ということで。

非常に楽しみです。