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2016年06月24日(金)

VRオーディオの世界

テーマ:エージェント日誌
今年、ゲーム業界で最も熱い話題といえば間違いなくVRでしょう。先週LAで開催されたE3では『バイオハザード7 レジデント イービル』や『Batman: Arkham VR』などのVRでプレイできるAAAタイトルも発表され、更に盛り上がってきました。

思えば、今年のGDCは盛り上がりのターニングポイントだった気もする。それまで手探りで開発してきた人たちがSFに集まり、「VRは本物だ」と目をキラキラさせ、ビールを片手に喉を枯らしながら町中で語っていた。VRはゲーム業界全体で盛り上がっていますが、オーディオ業界は「サラウンドの登場以来のゴールドラッシュ」とばかりに激アツです。業界内でもノウハウが確立されていないため、皆、己の哲学を情熱を持って開拓しているこの時代、リアルタイムで体験できるのを非常に嬉しいことです。自称VRコンサルタントも増えてきましたが。

オーディオ業界でVRが盛り上がっている理由の一つは、ヘッドフォンでオーディオを再生する環境というのが大きいと思う。今までのゲームは、リビングルームのスピーカーで再生されていたので、再生環境はテレビ内臓のスピーカーからB&W 800 Diamondまで幅があり、オーディオ業界人ですらも自宅にサラウンド環境を持っていた人は少なかった。ところがVRの場合、オーディオ環境は基本的にヘッドフォン。よって、よって、プレイヤーは周りの雑音から完全に遮断され、クリエイターがデザインした音場を100%体験することになるわけです。ふっふっふ。。。

VRオーディオで頻繁に飛び交う単語の一つがバイノーラルだけど、バイノーラル録音を3DioのFree Spaceで収録してWwiseで組み込めばOKというほど簡単じゃない。アンビソニックもそうですが、ハイパーリアルに録音された音源には演出力がないので、結局はどう世界観を作り込み、演出するかが鍵となる。現在まで10作品ぐらいのVRオーディオ制作に関わったり、自分のクライアントを紹介させて頂いたが、本当にクリエイターの想像力と演出力次第だと感じています。

ちなみに、SMAには豊かなVRオーディオ制作経験を持つBrian D'Oliveira(ブライアン・デオリビエラ)というモントリオール在住の作曲家がいる。彼は、主に作曲家活動を行いつつも、15人のフルタイム・スタッフを率いるモントリオール指折りの精鋭サウンド制作会社La Hacienda CreativeのCEO/Creative Directorでもある。モントリオールがあるカナダのケベック州は、テクノロジーやアートの発展に対して非常にサポートが厚く、R&Dに対して50%のタックス・クレジットをオファーしている。その恩恵もあり、VR黎明期から設備投資と研究を進めることができたので、現在ではVRオーディオはもちろん、様々なコンテンツのVR用の空間補正 (spatialization)も行うまでになった。

La Hacienda Creative - スタジオ紹介映像
https://vimeo.com/158552043

作曲家としてのブライアンは、100種類以上の楽器をセッション・ミュージシャンレベルで演奏技術を活かしたオーガニック系民族系のスタイルを得意とする。レコーディストとしての経験やバイノーラル収録のノウハウを活かしたダイナミックな録音テクニックを活かしたスコア制作術はハリウッド業界を見渡しても大変珍しい。彼の独創性溢れる音楽性は個人的にも大好きで、人としてもとても尊敬できる方です。


Brian D'Oliveira - Liberation




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2016年06月24日(金)

LA Summer Drive 2016 Playlist

テーマ:エージェント日誌

Phantogram - You Don’t Get Me High Anymore


Disclosure - Latch feat. Sam Smith


Ryan Adams - Bad Blood


M83 - Do It Try It (The Blaze Remix)


Tangerine Dream - Love On A Real Train (Williams Remix)


Velvet Underground - There She Goes Again


Underworld - Twist


Grimes - Oblivion


Mayer Hawthorne – The Valley
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2016年06月22日(水)

『アイアムアヒーロー』のフォーリーの世界

テーマ:効果音

久しぶりのブログです。3月から色々と面白いネタがあったのだけど、多忙を言い訳に筆が重くなっておりましたので、とりあえず、思いついた順に書いていきます。またサボってしまったらごめんなさい。

まずは、公開中の映画『アイアムアヒーロー』のフォーリーについて。監督は佐藤信介監督、出演は大泉洋、有村架純、長澤まさみ。サウド・スーパーバイザーは谷口広紀氏。花沢健吾の人気漫画を映画化した日本初のゾンビ映画。佐藤監督は、映画『GANTZ』『図書館戦争』『万能鑑定士Q』などの監督で、原作をリスペクトしつつ、映像作品として演出するのが非常に素晴らしい監督。今作品でも監督の映像作品としてのヴィジョンが大変素晴らしく、非常に映像再現が難しく日本ではほぼ制作されたことがないゾンビ・パニック映画を、見事に演出して、海外の映画祭でも多くの賞を受賞して大ヒット興行させました。本当に天晴です。

今回、世界で勝負するゾンビ映画に仕上げるため、LAでフォーリーをすることになりました。フォーリー・アーティストはJeff Wilhoitと息子のDylan Wilhoit。フォーリーミキサーはBrett Voss。彼らは映画『キルビル』『パシフィックリム』、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』『ブラック・セイルズ』、ゲーム『バイオハザード』なども手掛けるハリウッドでも指折りのフォーリー・チームです。

フォーリーの世界は非常に深いです。日本ではサウンドデザイナー自身がフォーリーを行うことが一般的と聞きますが、アメリカでは完全に専門職です。フォーリー・アーティストに求められる重要なスキルとは、映像を元に「演出として必要な音」を的確に想像する力、想像した音を適切な素材を選択して即座に再現する知識と経験、そして映像に合わせて完璧なタイミングとダイナミクスで表現する演奏力だと思っております。『アイアムアヒーロー』では、世界中のオーディエンスが納得して唸るゾンビのサウンド、大泉洋が演じる主人公のガン・フォーリー、そして肉片の飛び散る音などがあったことも考慮して、ゾンビ系、ウェット系、特殊ボディ系を得意とするJeff Wilhoitに依頼しました。


フォーリーを語る場合、ついついフォーリー・アーティストにばかり注目してしまいますが、それと同じぐらい重要なのがフォーリー・ミキサーです。どれだけ素晴らしいパフォーマンスをしても、狙った音を、コンスタントなクオリティと音圧と音像で録れるかはフォーリー・ミキサーにかかっており、それがエディット時間にも直結します。

フォーリーの極意とは、フォーリー・アーティストとフォーリー・ミキサーの経験と阿吽の呼吸であり、やはり毎日フォーリー制作を行なっているチームの経験値と効率性は圧倒的です。

写真はJeff WilhoitのスタジオHappy Feet。サウンド・スーパーバイザーの谷口氏の素晴らしいディレクションもあり、本当に素晴らしい作品になりました。是非とも劇場でご覧ください!




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2016年03月15日(火)

GDC & MRE

テーマ:エージェント日誌
サンフランシスコ行きの飛行機で、隣に座った軍人さんと仲良くなってMRE (Meal, Ready To Eat、つまり非常食)を頂いた。色んな味があるけど、チキンパスタのペストソースが一番美味しいらしい。

別れ際に住所を教えてもらったので、お礼に虎屋の羊羹を手配をした。見た目はMREよりインパクトあるだろうな。甘いけど。

さて到着の晩なので、まずはクラフトビールでもひっかけてきます。

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2016年03月08日(火)

Groove

テーマ:エージェント日誌
かなりオススメです。

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2016年03月05日(土)

神経科学者とアンビソニック

テーマ:エージェント日誌
今日はアンビソニックのミックスに立ち会ってきた。

SMA作曲家のJoel Douek (http://www.joeldouek.com/)は、IMAX映画の音楽を担当している作曲家。実は元神経科学者というバックグランドを持ち、ハリウッドのバイノーラル・アンビソニックの制作にも10年以上関わっている。彼が最近立ち上げたEcco VR (http://www.eccovr.com/)は、DolbyやHuluとも色々と制作をしている。まだ言えないプロジェクトがたくさんある。

3/14からSFで開催されるGDCにも参加する予定です。ハリウッドのVRオーディオに興味がある方はご紹介しますのでご一報を。

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2016年03月03日(木)

ライティングセッション

テーマ:エージェント日誌
真夜中のライティングセッション、兄弟分の親友と。
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2016年03月03日(木)

Wintergatan Marble Machine

テーマ:映画作曲家の仕事
人生には想像を実現させる自由がある。
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2016年02月28日(日)

Low End Theory

テーマ:エージェント日誌
今日はスコアに使うサブハーモニクスの仕込み中。スタジオでdbx120AとかMinitaurを並べて色々実験したら、いい感じのが素材が揃った。

ベースと言えば、Low End Theory。毎週水曜日にAirlinerで開催されるDaddy Kev主催のイベント。LAにお越しの際は是非ベースに酔ってくださいな。

 


Taylor McFerrin - 'Postpartum'
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2016年02月26日(金)

サウンドデザインのススメ

テーマ:エージェント日誌
ここ数年、サウンドデザインの仕事の機会に恵まれている。

学生時代、エンジニアをしながらも、時々サウンドデザインの仕事を頂いていたが、ここ数年でかなりの数のライブラリを買い揃え、録り揃え、加工して仕込み、フリーで活躍するAAAゲームの北米のサウンドデザイナー達とのプロジェクトを通じて、実戦経験を積ませて頂いている。夜な夜なサウンドデザインできるのは、独身の特権です。

幸いなことにサウンド関係の友人は多いので、クリーチャーボイスが必要であれば、テキサスの友人に頼み、フォーリーが必要であれば、友人宅に行ったり、モントリオールで録ってもらったり、上海の友人に頼んでGary Heckerのサウンドを使わせてもらったり。

以前、母の知人「世界中に友達を作るといいよ。」と言ってたが、正にその通りです。

ちなみに、「ハリウッドサウンド」を追求されている作曲家には、是非ともサウンドデザインを研究することををオススメしたい。

サウンドデザインは、プラグインで音を加工する以上に「レイヤー」がとても重要です。レイヤーすることで、それぞれの音達が持つ音域と特性の融合させるます。これは音楽のアレンジにも通じるものがあり、「ハリウッド・サウンド」におけるシグネチャー・サウンド作りの要であり、ミキシングの基礎でもある。レイヤーをするにあたって、其々のサウンドをEQで削ってあげたり、タイミングをずらしたり、フェードしたり、ピッチを変えたり、技術的にはシンプル。だからこそ、アレンジと一緒で奥が深い。実際、僕自身もサウンドデザインを本格的に始めてから、各楽器の音域や倍音に対しての意識が一気に高まった。

ちなみに、サウンドデザイナー用のプラグインやソフトというのはほとんどない。あえて言えばKyma (http://kyma.symbolicsound.com/)ぐらい。だからこそ、想像力が重要で、音を聴く力と想像する力が求められる。Pro-Toolsではなく、あえてLogicを使ったりすることもある。

さて、夜中の2時だ。家に帰って、耳と脳を休める時間。明日も楽しい1日になりますように。


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