全世代型社会保障 | 向井幸一のブログ

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消費税増税に伴う社会保障制度改革について「全世代型社会保障」という言葉がでてきました。現在の社会保障制度は高齢者に手厚く、若年者に薄いという現状を改革しようというものです。教育無償化、待機児童ゼロ等を実現することを目指しています。

 

全世代型社会保障制度を目指すということはとてもいいことであると思います。ただ現状では高齢者に手厚い制度と表現していますが高齢者も決して万全という状況にはないように感じています。

 

2016年の国民生活基礎調査によると高齢者世帯の27%は生活保護収入より低い収入で生活している貧困層であることが分かっています。高齢者一人世帯になると男性一人では36.3%、女性一人では56.2%の方は生活保護以下の収入しかないという結果です。

 

高齢者世帯の主な収入は年金収入しかありませんが年金収入は5年間で年間14万円下がっていることが貧困高齢者の増加の原因とされています。高齢者に手厚い社会保障制度という表現には違和感を覚えます。

 

人口構造が変化している現在では社会保障制度は消費税を財源とするより基幹税全体で考えていくべきではないかと思います。税制改革は必須だと思いますが税制全体で検討していただきたいですね。

 

また増税に際しては国民との約束であった議員、公務員の身を切る改革を先行して国民が目に見えて納得できる税制にしていただきたいと願っています。