交心空間

◇ 希有な脚本家の創作模様 ◇


テーマ:

 ──ラジオドラマとは何か


 辞典によると「ラジオで放送するドラマ番組のこと」になりますが、ドラマ
脚本を創作する人にとっては、そんなベタな解答では納得いかないでしょう。


 とはいうものの、この解答どおりの脚本執筆をする人も少なくありません。
映像要素の強い題材をさらにガイドのごとくモノローグで延々と語ったり、人
の動きを実況中継のようにナレーションで伝える手法……「いかにもそれがラ
ジオドラマの書き方」だと誤認している人がほとんどで、むしろ「真のラジオ
ドラマ」を書ける人のほうが少ないかもしれません。


 ことわざで『百聞は一見にしかず』とあるように、視覚(映像)でとらえる
と早く実態を認識できますが、聴覚(音・音声)だけで吸収すると実態を把握
するのはなかなか難しいものです。地図やポイントになる場所の写真を見なが
ら説明を受けると、スムーズに目的地に到達できます。しかし言葉だけで道順
を聞き、さらには目隠しをして移動してその場の様子を人から聞いたり周囲の
音を頼りに、つまり聴覚だけで目的地に向かうのでは、時間を要したり辿り着
けなかったりで、大きな違いがでます。
 人間は聴覚だけが頼りとなると、飛び込んでくる言葉や音に敏感になり、様
々な想像力を働かせ「見えないものでも何とか造形化しよう」とする不思議な
生きものです。そのうえイメージ化した心の映像に対して喜び、怒り、悲痛、
快楽、驚き、感銘、憎悪、恐怖……、目的地に向かう途中で突然犬が吠えると
驚くでしょう。威嚇するように吠えまくると、鳴き声から犬の大きさや距離感
を想像し、恐怖に変わる人もいるでしょう……等々「いろいろな感情を抱く」
ことすらあるのです。


 ──ポイントは「不都合を逆手にとる」


 ラジオドラマ(オーディオドラマ、音響ドラマ)には、いうまでもなく映像
はありません。台詞と効果音(SE)を駆使して作り出す「音だけの空間」で
す。この不都合を逆手にとって『人に宿る五感や感情の記憶を刺激し、イメー
ジを掻き立てることで臨場感あふれる世界へいざなうドラマ』を創作したもの
が、真のラジオドラマといえます。

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