野口五郎、デュエットAL『風輪』は「世界で誰も考えないようなことをやるのが面白いんです(笑)」 | SKE48 ニュースメモリー(SKE48のニュースまとめブログ)

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■野口五郎が新作『風輪』先行試聴会イベントで制作の裏話を披露、DAMでカラオケ配信も決定
◆野口五郎~画像~
2017年2月19日(日)、東京・上野駅前のキュイジーヌ!上野にて、野口五郎の新作『風輪』(2月22日発売)の先行試聴会が開催された。
試聴会には野口五郎本人が登場し、様々な女性シンガーたちとデュエットしたこのアルバムの収録曲を、ファンとともに一足先に楽しんだほか、本人による楽曲解説も行われ、アルバム制作の裏話も披露。
さらに、3曲がDAMでカラオケ配信されることも発表された。

熱い拍手で迎えられた野口五郎は、まず椅子に座るとみせてコケるボケをかまして、一気に雰囲気を和ませる。
アルバムについて訊かれると、“1年以上考えていたアルバムなので、思いがこもったものになっています”と語り、制作作業が終了したときには寂しさも感じたという。
そして板野友美とデュエットした「東京ナイト・クラブ」について、彼女のマネージャーに電話で直接デュエットを依頼したことや、間奏のギターは“板野さんがとても魅力的だったので、左右のギターで板野さんを取り合いをするようなイメージ”で作ったことなどを明かした。

「東京ナイト・クラブ」を試聴し終わると、話題は沢田知可子とデュエットした「愛の奇跡」へと移る。
オリジナルを歌ったヒデとロザンナについて、“当時12歳の僕は、ロザンナさんがイタリアから連れてこられて歌わされている、と思い込んでいた。
でもヒデさんと結婚して、ヒデさんが亡くなった後もお子さんを大事に育てて、もう日本人の女性のように人生を送られてますよね。
きっとロザンナさんは、ヒデさんとどこかの次元で交信し続けているんだと思います。
そんな強いイメージを持ってこの曲を作りました”と熱い想いを語った。
また、沢田知可子について“最高に色っぽい歌い方。
難しいアレンジによく応えていただいた”と称えた。

3曲目は、松任谷由美、小田和正、財津和夫が歌った「今だから」。
『風輪』に五郎以外の唯一の男性として起用された小野賢章について、“近くで心地よく、遠くでよく鳴る素晴らしい声の持ち主”だと言い、自分もそういう声を目指しているので“ひょっとしたらどっちが僕の声なのかわからないかもしれない”。
また信近エリについても“もう大好きな声。
ひと耳ぼれです”と二人の声を絶賛。
さらに、オリジナルの楽曲で演奏したドラムの高橋幸宏、ベースの後藤次利、ギターの高中正義の名前を挙げ、“彼らに負けないように演奏した”と自信をのぞかせた。

最後はcallmeと共演したHYの「AM 11:00」。
ここでは、全曲通じてアレンジを担当した大谷幸のエピソードから、アルバム全体のアレンジのこと、正月を返上して制作にあたっていたことまで話題が広がった。
中でも印象的だったのは、アレンジはなにもないところから作り出すのではなく、オリジナルのアーティストの志向や好みまで思いやって発想していた、というエピソード。
先ほどの「愛の奇跡」のヒデとロザンナをはじめ、デビュー前の鈴木雅之とTV番組で共演したときから抱いていた“鈴木さんは本当にドゥワップが好きなんだなぁ”という想いから始まった「ロンリー・チャップリン」など、ほかのすべての曲についても、同じように核となるものがあるのだという。
オリジナルのアーティストへのリスペクトを抱きつつ、このアルバムを作っていたことがうかがえた。

「AM 11:00」を聴き終えた野口五郎、このアルバムで若いアイドルと共演したことについて、“色々なもの、進化した音を聴いて育っている人たちだから、歌い方が違う。
でもそれは逆に勉強になるんです”と語り、さらにレコーディングの際は、録音した声の波形を見ながら、“どうやったら若い人とマッチする声の出し方になるのかを考えた”と、いつもと違う方法で歌ったところがあることも明かした。

最後に、今回の試聴会で使用した4曲のうち、3曲のカラオケがDAMで配信されることが発表された。
「愛の奇跡」が3月15日、「今だから」が3月22日、「AM 11:00」が3月29日から配信が開始される予定だ。

また、この日の試聴会の様子は、QRコードを使った映像配信サービスの「テイクアウトライブ」で配信されており、スマホ/タブレットで見ることができる。
詳しくはTakeOutLiveWeb(https://www.takeoutlive.com/web/)、野口五郎の公式サイトGORO-NET(http://goro-net.com/)を参照してほしい。

カラオケ配信情報
DAMにて下記楽曲のカラオケが配信決定。
「愛の奇跡」3月15日~配信予定
「今だから」3月22日~配信予定
「AM11:00」 3月29日~配信予定
■野口五郎デュエットアルバム『風輪』インタビュー
2月22日に発売された、野口五郎のデビュー45周年を記念するアルバム『風輪 Fu-Rin』は、大物歌手からアイドル、アニソンシンガーまで多彩な女性陣をゲストに迎え、昭和歌謡の定番をはじめ、50年代から2000年代まで幅広い世代のデュエットソングをカバーしたことで、発売前から注目を集めている。
そして、野口五郎自身がプロデューサーを務め、ギター、ベース、ドラムもすべて自身で演奏していることも話題を呼んでいる。
そんな最新作について、野口五郎に話を訊いた。

——『風輪』はご自身初となるデュエットアルバムですが、なぜ今回このようなアルバムを作ろうと思ったんですか?
野口五郎:実際に動き出したのは1年くらい前からですが、考えていたのはもっと前からなんです。
サンタナの『スーパーナチュラル』(註:曲ごとに様々なゲストを招いて作られたアルバム)が出たときに、あれは日本人がギタリストとして作るのは無理だろう、歌手として出すしかないだろうなと、その頃考えたことがあるんです。
歌手でもレコード会社の縛りがあるから難しいとは思っていましたが、1年くらい前から具体的な話になってきたんです。

——『風輪 Fu-Rin』というタイトルには、どんな意味が込められているんですか?
五郎:“ふうりん”って漢字で書くと普通は風に鈴ですが、これは風に輪。
輪は、花の一輪、二輪の輪ですね。
デュエットの相手である女性を花にたとえたんです。
で、風は僕。
風は変わらないけれど花はどんどん変わっていく、というイメージなんです。
ただこれ、ローマ字で書くとFurinなので、不倫みたいになる(笑)。
まあそれは偶然だったということにしていただいて(笑)。
“フウリン”と音を伸ばすんだよ、という意味で“Fu-Rin”としたんです。

——とても幅広い世代の曲を、様々なゲストとデュエットしていますが、曲やデュエットの相手はどのように決めたんですか?
五郎:まず曲ですね。
歌いたい曲を選んでから、それぞれ一緒に歌いたい方を決めていきました。

——比較的新しい曲もありますが、「東京ナイト・クラブ」や「銀座の恋の物語」、「別れても好きな人」などは昭和歌謡のデュエットの代表曲ですね。

五郎:「東京ナイト・クラブ」は1959年の曲なので、僕は3歳。
そのときリアルタイムで聴いた覚えはないんです。
でも、名曲ってずっと歌い継がれていきますよね。
流行歌って、一瞬流れて去るものもあるけど、ずっと波に乗って流れ続けるものもある。
「東京ナイト・クラブ」とか「銀座の恋の物語」は、とても大きい波にずっと乗っている。
今回はそれを、味付けやアレンジをちょっと変えることで、昔の人にも喜んでいただけて、新しい人には“なにコレ?”って驚いてもらえる、そういうものができたら面白いだろうと思いました。

——「東京ナイト・クラブ」で板野友美さん、というのも驚きました。

五郎:僕の中では、かなり早くから板野さんに決まってたんです。
頭の中でアレンジの原型ができるときにはもう板野さんだと思っていたので、別の方の名前がスタッフから出たときに、どうしようかと思いました。
アレンジが違ってしまいますから。
それで僕、彼女のマネージャーに直接電話して依頼したんです。

——実際に歌ってみてどうでした?
五郎:彼女の歌って、何とも言えず色っぽいんですよ。
歌い終わって、データを持ち帰ってからも面白かったですね。
録音した歌の波形を見ると、普通の人とは違う発声をしているのがわかりました。
波形が本来の音の前に余分に一つ出ているんです。
“スッ”という発音の前に、一度波形がガッと出てから“スッ”と来るんです。
ほかの誰が歌ってもこんなのないですよ。
普通ならゴミかと思って消しちゃいますよ。
でも消したら全然変わっちゃう。
それが彼女の特殊なところで、ものすごく特徴になってるんです。
今回そんなふうに、波形でも色々勉強させてもらいました。

——ご自身ですべての作業をする五郎さんだから、そういうこともわかるんですね。

五郎:そうですね。
これはほかの方でもそうでした。
小林幸子さんのテンポ感、リズム感のすばらしさにも驚きましたね。
これはありえない、人間じゃないよね、っていうくらい、言葉の当て方がすごいんです。
もう機械が参ったっていうくらい、カツーンと当たってくる。
今回そんなふうに、僕も色々楽しみながらやらせてもらいました。

——「別れても好きな人」の研ナオコさんとは、長いお付き合いですよね。

五郎:そうですね。
だからツボを心得ています。
とりあえず一回さらっと練習しましょうって言って、実はそれを録音していたんです。
彼女が歌うとき、僕のパートは、前もって渡しておいたデモと違って、ものすごくデフォルメして強烈に歌ったんですね。
“わぁ~くわぁれい~ぇてもうお~”みたいに(笑)。
もう彼女、笑いをこらえて“クックック”ってなってるんです。
そういう、こらえながら歌った面白さも入ってます。

——「銀座の恋の物語」のひとみさんは、研ナオコさんからのつながりで?
五郎:親子をまとめて拉致しようと(笑)。
この曲はサウンド的には4ビートでビッグバンド風なんですが、8ビートと16ビートと32ビート、全部入れちゃえっていう(笑)。
30年前の僕ならふざけるなって怒るようなサウンドですね。
でも人生いろいろ経験した僕が、またもう一度お出しするわけですから、今回はこれでどうでしょうと。
ただ裕次郎さんの曲ですし、これは真面目にちゃんと歌おうとしましたよ(笑)。
「東京ナイト・クラブ」のときも、最初は“クラブ”のところだけをハモって、次は“ナイトクラブ”、最後は違う形で“東京ナイトクラブ”をハモる、みたいに変化を付けましたが、この曲もハモりを変えていってます。
あの頃おやりになってなかったことを、今回はやってみようと。

——やはり石原裕次郎さんは特別な存在ですか?
五郎:裕次郎さん、ご病気されましたが、最後に映画を撮ろうという話があったんです。
斎藤耕一監督で、裕次郎さんが若い女性を僕と取り合うというストーリーで。
実現はしませんでしたが、もしかしたらできていたかもしれないと思うと、この歌を歌うのに、むなしさ、悔しさ、もちろんリスペクトも含めて、色々な感情がありました。
斎藤耕一監督は僕の映画の師匠ですし、裕次郎さんの写真をずっと撮っていた方なので、そういうつながりを感じながらやらせていただきました。

■イメージというか世界観を変えるのが僕は得意なんで
■だから皆さん楽しんでやっていただけたんだと思います
——「冬のファンタジー」は、i☆Risという若いアイドルとの共演ですね。

五郎:あの二人にはそれぞれ違うレクチャーをさせていただきました。
こんなふうに歌って、ということから、“歌というのはたとえばさ…”、みたいな話をしたり。
色々と話しながらやった感じです。

——五郎さんとこの二人は、もともとの歌い方がかなり違いますけど、うまくマッチしてますね。

五郎:この二人は本当に発声が独特でしたね。
僕のほうも、芹澤さんには芹澤さんにあった声、若井さんには若井さん用の声で、合わせて歌いました。
終わって聴いてみたら、オレ何歳?って思っちゃいましたね(笑)。
曲順でいくと、これの次が小林幸子さんとのデュエットなんで、ホントに僕はいくつなんだと(笑)。
年齢不詳に聴こえてくるのも、このアルバムの面白さですね。

——その小林幸子さんとデュエットした「もしかしてPART II」も面白い展開ですね。

五郎:小林幸子さんとジェフ・ベックが共演したらどうなるかなと(笑)。
そういう発想から始まったんです。
それでイントロがあんなふうに。
そんなことご本人は知らなくて、僕だけがそう思っていることなんですけど。

——どうしてそんな発想が?
五郎:だって面白いじゃないですか(笑)。
世界で誰も考えないようなことを、僕が一瞬でも考えたっていうのは。
それはないよ!って言われるだろうけど、それはそれでいい。
あれはジェフ・ベックじゃないって言われても、僕の中ではジェフ・ベックなんだから(笑)。

——「ロンリー・チャップリン」のLiLiCoさんも、意外な人選でした。

五郎:あの人はもともと演歌歌手ですから。
彼女の歌は聴いたことがなかったんですけど、ライブをやっているところで一緒に食事したことがあるんです。
もう帰りましょうか、っていってもまるで動かない。
よほど音楽が好きなんだな、と思って見ていたら、やっていた洋楽の曲を彼女が一緒に歌い出した。
それがすごく上手かったんです。
それで、いつか一緒にやりましょうって言っていたんです。

——この曲のイントロのギターリフが、例のドゥワップのフレーズですね。

五郎:そうです、そのままプラターズの「マイ・ガール」。
マイナーにしただけですね。
鈴木雅之さんに初めてお会いしたときから、ホントにR&Bが好きなんだなと思っていたので、もうこうしようと。
これはもう、笑ってもらって結構です(笑)。

——今回の収録曲は、どれも大ヒットした曲ばかり。
それをカバーするというのは難しいところもあったのでは?
五郎:今、そう言われて初めて感じました。
そうか、そうですね。
みんな大ヒット曲だ。
参ったな(笑)。

——デュエットということで、なにか新たな発見もありましたか?
五郎:みんな気を遣ってくれてるんだなってこと(笑)。
だって、みんなすごく練習してくるんです。
だから今回、どの方も短時間で終わっちゃったんです。
完璧にメロディが入ってるから、イメージをお伝えするだけで済むんですね。
イメージが違っても、メロディがちゃんと入っていればイメージを変えるだけですから。
イメージというか、世界観を変えるのが僕は得意なんで。
だから、皆さん楽しんでやっていただけたんだと思います。

——今回はギター、ベース、ドラムをすべての曲で五郎さんが演奏してますね。
色々アレンジもされた曲も多いですが、とくに「今だから」はオリジナルの雰囲気に近いように感じます。

五郎:この曲は、許可をとるのが無理かなと思っていたので、許可が出たときはちょっと驚きました。
ただ、オリジナルからあまり外れないように、ということだったんです。
でもそうなると、逆に僕の血が燃えたというか。
後藤次利さん、高中正義さん、高橋幸宏さんに負けないようにって(笑)。

——ほかの曲についても、演奏でやりすぎた感じがなく抑えられていて、やはり歌手だから歌を活かす方向でプレイしているのかな、と思いました。

五郎:そうなんです。
それが、今回僕のステップアップしたところだと思っているんです。
地方のコンサートだと、バックのトラックを自分で作ることがあるんですけど、自分がドラマー、ベーシストとしてやった演奏が、歌っていて気になってしまうことがあるんです。
でも今回は、“歌手・野口五郎”としてドラムを叩いてベースを弾いた。
だから歌の邪魔になっていないんだと思います。
そういう意味で、今回またひとつ成長したかなと。
当たり前のことをやっと46年目で気づいたという(笑)。

——今回DAMでカラオケも配信されますが、それは五郎さんの作ったオケなんですか?
五郎:いや、それは違うんです。
第一興商さんがお作りになったもので。
でもそれはそれで楽しみですよね。
僕の作った伴奏がどういう音になっているのか。

——アルバム制作を通して印象に残っていることは?
五郎:終わりたくなかった、という印象がありますね。
やってる最中にどんどん愛おしくなっちゃって。
今までは、終わると安堵感があったんですが、今回はそれより終わってしまう寂しさみたいなものがありました。
もう一度やりたいなと。

——では、デュエットアルバムの第二弾の可能性もありますか?
五郎:色々な方が、私もやりたいと言ってくださっていて。
昨日も藤あや子さんが、そうおっしゃってましたね。
でもこんなふうに、好きにアレンジしてやらせてもらえるなら、またやりたいですね。
今度は最初から第一興商さんと組んで(笑)。
カラオケでも僕の作った伴奏のものが流れたらいいなあと思いますね。

取材・文●田澤仁
リリース情報
デュエットアルバム『風輪』
発売日:2017年2月22日
<CD+DVD>
●DVD映像内容
ジャケット撮影、レコーディング風景&コメント映像
IOCD-20373/B3,780円(税込)
<CD>
IOCD-203743,240円(税込)
●CD収録曲
「愛が生まれた日」/早見優
(オリジナルアーティスト:藤谷美和子・大内義昭)
「今だから」/信近エリ・小野賢章
(オリジナルアーティスト:松任谷由実・小田和正・財津和夫)
「愛の奇跡」/沢田知可子
(オリジナルアーティスト:ヒデとロザンナ)
「ロンリーチャップリン」/LiLiCo
(オリジナルアーティスト:鈴木聖美 with Rats & Star)
「東京ナイト・クラブ」/板野友美
(オリジナルアーティスト:フランク永井、松尾和子)
「AM11:00」/callme
(オリジナルアーティスト :HY)
「別れても好きな人」/研ナオコ
(オリジナル(カバー)アーティスト:ロス・インディオス&シルヴィア)
「銀座の恋の物語」/ひとみ
(オリジナルアーティスト:石原裕次郎・牧村旬子)
「冬のファンタジー」/ i☆Ris(芹澤優、若井友希)
(オリジナルアーティスト:カズン)
「もしかしてPART II」/小林幸子
(オリジナルアーティスト:小林幸子・美樹克彦)
ボーナストラック
「それぞれの時」/ 高柳明音(SKE48)