在宅のひみつ。 | ヒトのにくばかりやくな

在宅のひみつ。

在宅にあこがれる奥様もいらっさると思うんだ。

「通勤もなくて子供をみながら仕事ができるなんてユメのよう!」

そうだねー通勤はないねーラッシュもないねー。
子供もみれるねーとってもみれるねー
日中ずっとみてるハメになってるけどねー。
たしかにユメのようですよ、
仕事時間を求めて深夜を彷徨ううちに
眠くて眠くてまるで毎日幻想をみてるようですもの。あ、妖精さんが飛んでる…

役所だって
「在宅?子供みながら空いた時間にでもやれるんでしょ?保育園?却下却下」
てな扱いなワケでして
しかしその空いた時間の確保が問題なわけでして
世のおとうさんたちにおかれましてもえてして
そのお役所的なそういうイメージがあるんでないかなと思いまして
じゃあこの在宅実情が、会社に置き換えました場合、
ツネにそばに控えるコドモが上司であった場合、どんなかんじになるのかを
シミュレーションして、この思いを、内情をゼヒ、解ってもらいたい所存でございます。



では、
アナタがまず朝、出社してきたとします。

「ようし、きょうもいちにちがんばるぞー!」

そして自分のデスクに向かいます。
すると

なんか昨日退社したときとデスク上のモノの位置がまるで違う
ことに気づきます。

卓上の備品、および書類の位置、閉めたはずの引き出しの微妙な空き具合
違和感と不安を覚えます。
あれ?あの資料どこいった?今日朝イチでファックスしようと思ったんだけど…
ん?部長?部長?それ!その紙!その裏!なにに書いてます!?

←部長4さい
「ん?どうしてもおえかきしたくてねー」


そうそうに奪取し、素早く書類のダメージの度合いを確かめ、
しかるべき処置(書き直しやシワのばしや修正液)を施し
自分の危機管理能力の甘さを反省しながら
もう上司が届かないよう、高い高いところに置き直します。

最近、上司どもの知恵がムダについてきたので
かなり高いところか、もしくは開けるのに技術を要するところにしか
書類が保管できないのが悩みです。
あげくヤヤこしいところすぎて自分が見つけられなくなって
しまう始末です。


さて、バヨ~~ン(注:macの起動音)とパソコンをたちあげ、
今日の仕事の要点でもまとめがてら軽くメモをとろうかとおもうと

筆記用具があらかたみつからない。

音がするのでふとデスクの下ののぞくと

地べたに座り込んだ副部長が
←副部長1さい
「キュッポン、キュッポン」と音もリズミカルかつ軽やかに
卓上すべてのペンのキャップと本体を抜いています。

しかも仕事用の大事な大事な愛用のピグマのグラフィックペンです。
線幅が0.05 、0.1 、0.2 、0.3 、0.4 、0.5 、0.8 、1.0mmの計8種類のヤツです。
ピグマグラフィック 0.2 ブラック←こういうのが線幅違いで8本。
それらのキャップがすべてはずされ、そののちに適当にハメられます。

なのであとになって
キャップのサイズ表記をみて0.2かな?と思ってあけたら本体が1.0mmだったりして
ヒジョーにイラつきます。

結局その場で半泣きになりながら本体とキャップを正しく合わせてハメなおし
改めてペンを高い高い高いところに置き直します。

そうこうしているうちに部長は外回り(ほいくえん)で外出します。5時戻り予定です。

行きだけ同行し(もちろん副部長も)、社に戻り、
さあて仕事仕事とデスクに座ってパソコンのモニタに向かうといきなり
「ユッサ!ユッサ!」とデスクがタテにヨコにかしぎます。
すわ!地震!?と思いますがよくみると
副部長がデスクの足を抱きしめてゆすっています。

このユサユサはたいてい副部長がかまってほしいときに行われます。
上司が意味もなく背後に回ってきて
「なあなあ○○くん、最近、どう?」
てやるのと同じ意味行動ですね。正直、ウザいですね。


メールチェックぐらいなので支障はないので無視してやらせておいて作業をつづけます。
ビジネスメールはASAPなレスが肝心ですね、
さあすぐに返事を!と返信用メールのウィンドウにテキスト入力してると

入力する英字がいきなり大文字になったり小文字になったり


んん?と手元、キーボードに視線を下ろすと

おやおやおや、副部長が、ランプ部分が光るのが楽しいらしく
「ロック!解除!ロック!解除!」と
さっきからcapslockキーを連打していました。

「あと、光学式マウスのうらも、あかくてキラキラひかるから
ひっぱりおとしてくるくるまわすのさいこう。」(副部長談)
【ただいま全国代引手数料無料・送料390円】【在庫目安:あり】アップル Mighty Mouse [MA086J/A]
↑くるくる回されてかわいそうなウチのApple Mighty Mouse。
(でもこのマウスのおかげでmacでも右クリックとか使えるようになって
片手はコドモ、もう片手はマウス、のおかあちゃんには重宝重宝)


さて、ここは会社ですから電話も鳴ります。
こちらは下請け企業ですから大抵は「お得意様」からの電話になります。
なるたけお待たせすることなくスバヤく取り、粗相のないような応対を心がけます。

しかし鳴る電話に向かおうとするも副部長が足にしがみついてるのでうまく歩めません。
もしくはかかってくる時にかぎって副部長のまさにオムツを換えている瞬間だったりします。
なので留守電話に切り替わるギリギリになんとか受話器をとり流暢に
「お世話になっております…」といおうとするも
「お世話に…ッギャギャギャガッ!の…で…ギャワアアーーーッッ
ものすごいノイズがはいります。
あまりのノイズにお得意様にすら
「あの…いま…取り込んでおられるんでしょうか…?かけなおしましょうか…?」
と気を遣ってもらってしまう始末。

アナタはひたすら恐縮します。
しかし恐縮して丸くなってしまったその背中にチャンスとばかり副部長はよじのぼってきます。
アンタのせいだとまるで気がつかないんですこの上司。

で、あれ?気がつくとなんだか静かです。
作業がはかどっていいけれどそれはそれでなんだか不穏な空気です。
デスクの下(←副部長定位置)をのぞくと今度は
アナタの薬用リップのキャップをあけ、そこにボールペンを突き刺す
という非常に非生産的な作業に熱中していました。
無言で取り上げ高い高い高い高いところに置き直します。

そしてそんなことがあったのを忘れた頃、
さて○○社あての今月分の請求書でも書こうかなと思い、ボールペンを取り出しノックすると


ニョロリ。

ペン先でないものが出現です。
…先ほどのリップですね…。

リップがインクにどう作用しますか想像もつかないため違うボールペンでもって請求書を作成し、
ようし押印だあ!と引き出しをあけて朱肉を取りだそうとすると
ありません。おや?あ、そうか先にデスクに出しておいたんだっけ、あれでもないな?
と思うと

オフィスの隅で副部長が朱肉でパタパタとパッティング中。

コンパクトタイプの朱肉だったのでなにやらファンデとでも思ったのか
朱肉のフタのぞきこんでメイク中。頬が真っ赤。

今回ばかりは予想を上回る行動だったので奇声をあげながら取り返し、
高い高い高い高い高いところに朱肉を置き直します。
そのあと洗面所に連れて行きゴシゴシ洗いました。

やたらと作成に時間がかかった請求書を封筒に入れ、宛名を書いて切手をはり完成させて
ちょっと手洗いに向かいます。

戻ると、あ!副部長が封筒をいじってる!
あわててまたまた取り返すと、さっきの作業をみていたんですね、封筒の裏に
ホラ、普通は「×」(バッテン)というか「〆」というかもしくは「緘」てハンコを押す部分に
シャンポリオンもびっくりな
あり得ない超古代文字バージョンの封緘
が施されておりました。

こんな封緘みたことない。

ああ、こんな請求書在中の封筒で、翌々月には本当に入金があるのでしょうか。

そんなことに明け暮れて、気がつくと夕方になり部長も戻ってきてしまいました。
その2人の上司はテレビをみながら
「ダ!ダ!ダ!ギャワーーース!」
とか
「オナラプップーー」
とか好き勝手叫びながら
会社の備品(OA用紙、筆記具、セロハンテープ、糊、封筒など)を大量消費し、
会社のOA機器に容赦なくぶつかったりぶつけたりいじったりしながら
それらの減価償却の日数恐怖新聞購読ばりにガンガン縮めていくのです。


例)なんかさっきからガリゴリシュレッダーいじってんなあって思ってたら
「タコですよー」
次から次へとまったくもう…よく考えつくな…。


ああ…まだまだ就業時間はつづきます…まったくもってコドモつき在宅には
おまえに鳴らす終業時間のチャイムはねえ!!
(次長課長の「おまえに食わせるタンメンはねえ!!」調で)
状態なワケなんですよ。

えー要約しますとコドモ付在宅ってのは
使えないどころかとにかく余計なことばっかりして他人の仕事を増やす上司がツネにまとわりついているってことだ!
な!?いるだろ?アンタのまわりにもそんな上司が!
そんな上司が2匹テリー(ファンクス)兄弟みたいにタッグ組んで
一日中アナタの周囲でなにかやらかすの!
しかもこの上司トイレの中までついてくるんだぜ!
お願いわかってこの気持ち!フッハー!


ちなみに今回の上司画像は約10年くらい前に描いたもので、
まだ会社勤めをしていた頃の実在の上司がモデルです。
この上司が織りなすリアルコント漫画「K松くんとO塚さん」はコチラ
にございますのでご興味のある方はどうぞ。
(そのページの前書きを読んで次に飛ぶと漫画になります)

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