SWEET MOVIE
監督:ドゥシャン・マカヴェイエフ
音楽:マノス・ハジダキス
出演:キャロル・ローレ、サミー・フレイ、イエジー・ラジヴィオヴィッチ、L・ウィルソン、ピエール・クレマンティ
1974年 フランス/西ドイツ/カナダ映画



・・・平日の過去記事アップデートシリーズ



「コカコーラ・キッド」のドゥシャン・マカヴェイエフがふざけて撮ったとしか思えない前衛変態映画。
基本的に2つの別々のストーリーが展開し、この2つは最後まで交わることが無いというとんでもなさ。
一つは、処女コンテストのミス・ワールド(キャロル・ローレが美しい・・・なのにとんでもない役)に選ばれた女性が大富豪と結婚しますが、財産のごたごたでヨーロッパに飛ばされて、マッチョな黒人とエッチさせられて、そのあとカバンに詰められて運ばれた先で別の男とエッチをしたら○痙攣が起きてお医者さんの世話になり、さらに前衛芝居の一団がウンコまみれのスカトロショーをする現場に居合わせ、
最後にはCM撮影のため全裸でヌチョヌチョのチョコレートまみれになる・・・・というお話。
もう一つは、でっかい髭面のおっさんの顔が船の先端に付いた「サヴァイヴァル号」(惑星ザルドスを思い出した)なる船を舞台に、船長の女性と水兵が、行く先々で子供をさらっては殺し、自分たちも砂糖まみれの中で、船長が水兵を殺しちゃって、最後には警察に逮捕される・・・・というお話。
これだけでも、かなりのとんでもなさが伝わるのではないかと思います。
この2つが何の関連もなく交互に描かれるので、
訳がわかりません 笑。
劇中、キャロル・ローレのお○ぱいがたくさん出てきますが、全裸チョコレートのシーンではそれ以上のものが見えてしまってます。
こんなもん、国内版の発売は無理だろうなあ。
キャロル・ローレ、きれいな女優さんなんだけど、こういう役をやっちゃうなんて、イザベル・アジャーニよりヤバい匂いがします。



音楽は、マノス・ハジダキス。
めちゃくちゃな本編には全く不似合いな牧歌的でアコースティックなスコアが提供されています。
ヨーロッパ民謡と下敷きにしたような歌モノやスコアが中心で、
サントラだけ聴くと、とてもこんな破茶滅茶な映画だとはだれも思わないことでしょう。
ご丁寧にサントラのジャケットには「サヴァイバル号」のアップが使われているので、
文芸作品か何かだと誤解されるはず。
スコアからはとても邪悪な本編を想像することはできません。
ほとんど打楽器は入っていないので、ビートの効いた曲はなく、
バイオリンや、バラライカ?、アコーディオン、オルガンとった楽器が中心です。
まあ、このギャップがいいのかもしれませんが・・・・
サントラは、公開当時まさかの正規盤がLPで発売されていて、
ギリシャではCDまで出ちゃってるようです。
このギリシャ盤のCDは見たことがないのですが、
ギリシャ盤LPジャケが使われているといいのですが・・・・。
(フランス盤LPの方は、船のアップが大きすぎてキワモノっぽくなってますが、異様な本編を正しく理解するにはこっちの方が良いでしょう。)




・・・と、ここまでが過去記事。
そして、今ではダウンロード版のサントラをAmazonで購入することが可能でになっています。
凄い時代になったものです 笑笑。