サウンドトラック秘宝館

スコア盤を中心に紹介する、ちょっと(ちょっとじゃないかf^_^;))マニアックなサントラレビューです。


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THE WONDERS OF ALADDIN
監督:ヘンリー・レヴィン、マリオ・バーヴァ    
音楽:アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ    
出演:ドナルド・オコナー、ノエル・アダム、ヴィットリオ・デ・シーカ、アルド・ファブリッツィ、ミシェール・メルシェ
1961年 イタリア映画

 

 

この作品、一度も観たことがないのですが、この度サントラCDが発売されるということでご紹介します。
60年代初頭のアラジンと魔法のランプを題材にした冒険モノと思われます。
キャストは、ヴィットリオ・デ・シーカぐらいしか分かんないなあ。
しかし、イタリア映画と言いながら、製作がジョセフ・E・レヴィンだったり、監督の片割れが「サイレンサー」シリーズのヘンリー・レヴィンだったり、意外に侮れない作品。
ストーリーは、どうやら貧しいアラジンが魔法のランプを手に入れ、王族の陰謀を暴き、お姫様と結婚するみたいなお話のようです(いい加減ですみません 笑)。

邦題にある女盗賊は、一体どういう風に本編に絡んでいるのかわかりません(^-^;

 

 

音楽は、アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ。
SFとかマカロニになると俄然パッとしない人(失礼)ですが、この手のアラビアものはなかなか上手い。
サントラのサンプル音源を聴いてみると・・・・。
一聴しただけで、どんなジャンルの映画かすぐ分かるアラビックでミステリアスな雰囲気のスコアです。
オケもそこそこしっかりしているし、スコアだけでも十分楽しめる内容になっています。
オリエンタルなダンスミュージックっぽいものも収録されていて、ノリも良い面白いスコアです。
公開当時はサントラは発売されず、今回が初めてのアルバム化となります。
しかし、驚いたのは61年の作品にも関わらず、しっかりステレオ音源になっていること。
ドイツのAlhambraレーベルからCDが発売されていますが、CD化にあたりラヴァニーノのご家族からマスターテープの提供を受けたとか。
かなりクリアな音です。
全36曲入りで、約60分、しっかり収録されています。
このレーベルは、ラヴァニーノ作品をシリーズで出しているようで、これは第9弾にあたるようです。
ライナーは12ページに渡る豪華版。
限定400枚という稀少盤です。
どのぐらい需要があるか未知数ですが、熱心なファンの方は持っていて損はないアルバムなんじゃないかなあ。

 

 

 

 

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Un uomo chiamato Apocalisse Joe
監督:レオポルド・サヴォーナ    
音楽:ブルーノ・ニコライ    
出演:アンソニー・ステファン、エドゥアルド・ファヤルド、フェルナンド・セルリ、メアリー・パズ・ポンダル、ヴェロニカ・ロロセック    
1969年 イタリア映画

 

 

 

珍しくマカロニ・ウェスタン2連発。
アンソニー・ステファン主演の後期マカロニの拾い物。
名前だけみると、アンソニー・ステファンとトニー・アンソニーとどっちがどっちだか分からなくなりそうです。
もうこの頃になると、マカロニも飽きられてしまってたのではないかと勝手に想像しますが、
本邦でも劇場未公開(テレビ放映あり)のこの作品、意外に面白い。
3Dばかり強調した「荒野の復讐」に比べると、いつもように単純なお話ながらこっちの方が断然面白い。
ストーリーは、役者志望のガンマンが、不審な死を遂げた叔父から金山を相続するため、街にやってきます。
街では悪党一味が幅を利かせていて、保安官もほとんど言いなりの状態。
さらに、ガンマンが相続するはずの金山は、悪党のボスが実質支配してます。
ガンマンは、叔父は悪党に殺されたものとみて調査を開始、証拠をつかんだ末に、
大勢の一味を相手に得意の変装を駆使して1人また1人と始末していく・・・・というお話。
小品ながら、クライマックスでは、1対30と称せられるほど次々と悪党を倒していく趣向を凝らしたガンファイトシーンが30分ほど続きます。
これは面白い。意外な拾い物です。

 

 

 

音楽は、ブルーノ・ニコライ。
モリコーネ直系のマカロニ節がさく裂する金太郎飴的な安定感あるスコアで観るものを魅了します。
やはり、マカロニ・スコアはこうでなくては。
定番の楽器が使われるところなども、「お、待ってました。」という感じで嬉しくなります。
冒頭から、ニコライお得意のフレーズが飛び出します。
ペナペナの音やファズを利かせた「ウェスタン」ばりのギターもいつも通り登場します。
たまにミスター・ノーボディを彷彿とさせるリコーダーが出てきたり、
これぞマカロニ・ウェスタンというスコアです。
クライマックスのスコアもなかなかカッコ良く、どこかで聴いたようなフレーズもあるものの、
こういうスコアがバックに流れるマカロニは作品自体のクオリティも高く見えます 笑。
カルロ・サヴィーナのファンの方には申し訳ないのですが、アメリカ製ウェスタンを意識したような曲の多いサヴィーナ氏のスコアに比べると、おっさんとしてはどうしてもブルーノ・ニコライの方に軍配をあげたくなります。
サントラは、公開当時には発売されなかったようですが、これまで伊BEATレーベルから2回CD化されていて、
2回目の2012年には、本作単独で21曲入りのサントラが発売されています。

 

 

 

 

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COMIN'AT YA
監督:フェルディナンド・バルディ    
音楽:カルロ・サヴィーナ    
出演:トニー・アンソニー、ジーン・クインターノ、ビクトリア・アブリル、リカルド・パラシオス、ルイス・ゴードン    
1981年 イタリア映画

 

 

「暁の用心棒」のトニー・アンソニーが、80年代に入って製作まで手掛けて作っちゃったマカロニ・ウェスタン。
この映画、80年代のマカロニというだけでも珍しいのに、なんとマカロニ史上初の3D映画なのです。
3Dだけあって、画面に向かって槍が飛んできたり、拳銃向けられたり、金貨が画面に振ってきたり、
とにかく画面に何かが向かってくる描写がしつこいぐらい多い。
さらに、時折登場する意味不明なカラーとモノクロのコントラスト映像。
製作者の意図が全く分からない編集が笑えます。
俺たち、こんなことも出来るんだぜ的なただの見せびらかしのようにも思えます。
ストーリーは、結婚式の最中、花嫁を強奪された花婿が、連れ去った悪党どもを追い詰めて、
メキシコの売春宿に売り飛ばされようとしていた花嫁をはじめとするたくさんの女性を救出する・・・というそんだけのお話。
監督がフェルディナンド・バルディなので、ストーリー的にもそこそこ鑑賞に堪えうる作品となっています。
でも、ブームも過ぎ去った後の作品なので、本邦では当然のことながら劇場未公開に終わっています。
ちなみに、本作の翌年ほとんど同じスタッフ、キャストによる「秘宝の王冠」という姉妹編も製作されています。
こっちも3Dだったような気がします。

 

 

 

 

音楽は、カルロ・サヴィーナ。
トム・サヴィーニは好きなんですが、カルロ・サヴィーナの作風はどうも好きになれないんだよなあ。
本作のサントラは、辛うじてエッダのボーカルをフィーチャーした魅惑のトラックがあることからポイントが上がっていますが、全体的には派手さはなくおとなしめの作風。
オープニングのトラックは、ハーモニカだけという静かなスコア。
劇伴もギターだけのものがあったり、オケはあんまり出てこない。
出てきたとしても、オケのメロはどちらかといえば捉えどころのない音で不完全燃焼  笑。
正直なところ、モリコーネみたいにカッコ良くない。
エッダをフィーチャーしたトラック狙いで聴くアルバムかもしれません。
この映画、アメリカでもそこそこヒットしたようで、サントラが出ています。
ただ、3D映画ということで飛び出すようなレイアウトのイラストがジャケになっていて、
パッと見るととてもマカロニ・ウェスタンだとは気づきません。
まるで冒険ファンタジーかコメディ映画のサントラのようです。

 

 

 

 

 

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GERNIKA

監督:コルド・セラ    
音楽:フェルナンド・ベラスケス    
出演:ジェームズ・ダーシー、ジャック・ダヴェンポート、マリア・バルベルデ、イングリッド・ガルシア・ヨンソン、アレックス・ガルシア、バルバラ・ゴエナガ
2016年 スペイン映画

 

 
1937年のスペイン内戦勃発後に、実際に起きたゲルニカ村に対する無差別爆撃を題材にしたドラマ。
ストーリーは、内戦状態のスペインで共和派とフランコ派が対立する中で、ソビエトがバックについた共和派の報道機関に勤める女性と、アメリカ人の男性ジャーナリストとの悲恋という感じのお話。
このお話のクライマックスにゲルニカ村爆撃が登場するという設定です。
爆撃シーンをクライマックスに持って行き、爆撃に至るまでの人々のドラマを主軸にしているので激しい戦争アクションを期待するとすっかり裏切られます。
まあ、こういうテーマの作品にアクションを期待する方が不謹慎だと思いますが・・・。
ドラマ部分はかなりベタで、ありがちな展開がちょっと垢抜けない印象を受けますが、おっさんがスペイン映画をあまり観たことがないせいかもしれません。
 
音楽は、スペインのフェルナンド・ベラスケス。
「高慢と偏見とゾンビ」や「クリムゾン・ピーク」などのホラーで最近知られる人。
本作は、いい意味でオールドスタイルなオケスコアです。
スペインではまだまだこういうスコアが健在なんだなぁとしみじみ。
なんだか、英米でプログレシッヴロックが衰退した後、それでもプログレが聴きたくて、遅れてブームがやってきた国々のプログレに走った頃の心境に似てるなあ。
スコアはメロドラマ風のストリングスを基軸にした流麗なタイプのものがメイン。
後半の爆撃前からサスペンスフルかつミリタリーなスコアが 登場。
クライマックスにかけて、壮大なスコアを聴くことができます。
サントラは、60年代~70年代の隠れた作品をいろいろとCD化してくれるQuartetレーベルから出ています。
このレーベルって、スペインのレーベルだったような気がするのですが、気のせいかなあ。
 
 

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SINFUL DAVEY
監督:ジョン・ヒューストン    
音楽:ケン・ソーン    
出演:ジョン・ハート、パメラ・フランクリン、ロナルド・フレイザー、ナイジェル・ダヴェンポート、ロバート・モーリー
1969年 イギリス映画

 

 


これも観たことがない60年代英国製アクション・アドベンチャー。
ジョン・ヒューストン監督作品なんですが、DVD化されていないようです。
以前、WOWOWで放映されたことがあるらしいので、観たことがある方もおられるかもしれません。
ストーリーは、どうやら19世紀のイギリスで盗賊の首領になりたくて、軍を脱走した青年の冒険譚というお話のようです。
ジョン・ハートの若き日の活躍を観ることができる元気のよい作品のように思います。
サントラのジャケを見るに、「何かいいことないか仔猫ちゃん」などと同じような画風で、
主人公のまわりを美女が取り囲むという、いかにもな楽しげなイラストからコメディ色もあるのかなあと思います。
原作は大泥棒が獄中で書いた小説が元になっているとか(真偽のほどは不明です。)

 

 

 

音楽は、ケン・ソーン。
地味な印象の人ですが、実はなかなかの力作を作る人だと個人的には思っていて、
お気に入りの作曲家の一人です。
ただどうしてもサントラが少なく、「パワープレイ」を始めとしてほとんどの作品がメディア化されていません。
もともと、本作はジョン・バリーがスコアを書いたそうですが、ロマンチックで甘々なスコアだったのでリジェクトされたようです。
それでケン・ソーンにお鉢が回ってきて、冒険アドベンチャー色も強調したスコアが完成したようです。
しかし、サントラ盤用に音源は準備されていたのに、映画自体がそんなにヒットしなかったので、
サントラがお蔵入りしたそうです。
それが今年になって、QuartetレーベルからCDがめでたく発売されました。
サントラとして発売するために準備された音源で、しかも保存状態が良かったようで、クリアなステレオ音源が嬉しい。
女性ボーカルの主題歌もあって、ケン・ソーンが作曲、ドン・ブラックが作詞して、Estor Ofarimが歌っています。
この主題歌はプロモーション用にシングルが出たという噂もありますが、よくわかりません。
主題歌を始め、英国風の気品あふれるスコアが素晴らしい。
コミカルなスコアもありますが、この手のスコアにもどこか品のようなものを感じさせます。
主題歌のメロディがスコアのモチーフになっていて、そのあたりの統一感がしっかりしているのは、
この時代のスコアならではです。
本編は未見ですが、サントラだけでも楽しめる内容になっています。

 

 

 

 

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