あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
今年は何から書こうかと思ったのですが、すみません、やっぱりパチモンが書きたくて仕方ありません。(^_^;)
SETTE BASCHI ROSSI
監督:マリオ・シシリアーノ
音楽:ジャンニ・マルケッティ
主演:イヴァン・ラシモフ、ジーク・ハートラップ、カーク・モリス、デール・カミングス、アーサー・ブラウス、エイルバート・ガーリー
1969年 イタリア映画
この映画、サントラCDのジャケを見ると、「な~んだ、ワイルド・ギースのバチモンかあ」と思いがちですが、製作年をご覧ください。
「やややっ!ワイルド・ギースを10年先取りした映画がイタリアに存在した!」
・・・・・と思うでしょ。
要はこの映画、マカロニ・コンバットによくある小編成コマンド部隊ものを、
「戦争プロフェッショナル」にヒントを得て、舞台をコンゴに移しただけのお話でした。
基本、「戦争プロフェッショナル」のパチモンという位置付けで良いと思います。
鉄兜(アメリカ軍)が赤いベレー帽(傭兵)になって、アフリカ人と戦うというだけのお話なんです。
本邦劇場未公開なので、テレビ放映時のタイトルをつけてますが、
「脱走機関車」って、「暴走機関車」とそっくりで非情に紛らわしい。
ストーリーは、傭兵部隊がアフリカのコンゴでシンバ族に襲われ、辛うじて隊長だけが脱出しますが、
超間抜けなことにこの隊長、途中で作戦計画や関係者の個人情報が満載の機密書類を落としてしまい、
それを見つけ出すために、7人の傭兵コマンドを組織して、自分が落とした機密書類を探しに出る・・・・というお話。
観方を変えれば、隊長のドジの尻拭いで命を掛けることになる気の毒な傭兵のみなさんたちという映画でもあります。
例によって、マカロニコンバットに付きものの、場違いなヒロインも本作には出てきて、
苛酷な戦闘のどさくさに紛れてエッチまでしてしまいます。
(この辺はただのサービスショットでしょう。)
音楽は、ジャンニ・マルケッティ。
良く言えば引き出しの広い人で、「ふたりだけの恋の島」なんていう純愛モノを手掛けたと思えば、「ナチ(秘)女体飼育館・ゲシュタポ慰安部隊」などのゲテモノエロ映画まで担当します。
器用な人なんでしょうね。
本作は傭兵ものですが、「ワイルド・ギース」のような血沸き肉躍るアクション・スコアを期待してはいけません。
このジャケを観るとおっさん世代はつい盛り上がってしまうのですが、
ジャケに騙されてはいけません。
アルバム1曲目は、アフリカが舞台ということで、
ボッコボッコという良く言えばポリリズミックなアフリカン・リズムにジャングル大帝のような混成コーラスが入る微妙な曲。
いきなり出鼻をくじかれます。
劇伴は、戦争モノとはあまり思えないライトな雰囲気の70年代マカロニ・ウェスタン調のものや、
そのマカロニ調にスチールギターが入ったもはや国籍不明な曲、
かろうじてスネアドラムが入るのでミリタリー調という体裁を保ってはいるものの、
やっぱりマカロニ・ウェスタンなギターが出てきちゃう曲など、
様々なマカロニテイストなスコアが出てきます。
未公開マカロニ・ウェスタンのスコアだと思ってしまえば、それなりのクオリティもあり違和感がありません。
CD化にあたっては、いろんなバージョン違いのトラックを収録してボリューム感を出していますが、
さしてお得な感じはありません。
限定500枚ということで、「早く買わなきゃ売り切れるかも!?」と例によってリスナーの危機感を煽る商法ですが、未だに簡単に買えそうなので、よくよく検討されてから購入されることをお勧めします。
(笑)
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