THE LIMEY
監督: スティーヴン・ソダーバーグ
音楽: クリフ・マルティネス
出演: テレンス・スタンプ、ピーター・フォンダ、ルイス・ガスマン、バリー・ニューマン、レスリー・アン・ウォーレン、ジョー・ダレッサンドロ、ニッキー・カット、アメリア・ハインル、メリッサ・ジョージ、ミカエラ・ギャロ
1999年 アメリカ映画


渋い。テレンス・スタンプにピーター・フォンダにバリー・ニューマン。
60年代、70年代の臭いプンプンの作品。
テレンス・スタンプじいさんのために撮ったような映画ですが、いいなあ、これ。
極めて単純なお話にいろんな要素を入れて面白く見させようとするワザが素晴らしい。
お世辞にもスタイリッシュとまではいかない作品ですが、なぜか心に残る佳作です。
ストーリーは、ほんとたわいのないもので、アメリカで交通事故死したとされる娘の死の真相を探るため、
出所したイギリス人のおやじがアメリカにやってきて、関係者を追い詰めていく・・・・・というお話。
まあ、じいさんが娘の復讐ため外国からやってきて、
関係した人間(厳密にはほとんど関係していない連中も含まれる)を次々と血祭りにあげていくという感じのストーリーなんですが、
退屈になりそうな単純なお話をいろんな小技を使って面白そうに見せてます。
この辺はさすがだなあ。
この監督、前から思うのですが、売れそうにない作品でも平気で作っちゃう。
ヒット作の間に箸間のように、こういうシンプルな映画を撮ってるように思うのですが、
個人的にはこの小品が好きだったりします。
パチモンのおかげで、ソダーバーグの小品がすごく輝いて見えるので、なんだか得した気分。
結構お気に入りです。
ケン・ローチ監督作品でスタンプが過去に主演した「夜空に星のあるように」の映像が回顧シーンで使われているようです。
「夜空に・・」は未見なのでよくわかんないなあ。



音楽は、クリフ・マルティネス。これにダニー・セイバーのトラックが加わります。
本作のクリフ・マルティネスによるスコアは、基本的に弦楽器やピアノの単音を使った線の細いアンビエント風のもので、
特にテーマ的に使われるモチーフは、わざと音程を外した前衛臭プンプンのナンバー。
なんだかとても居心地が悪いメロなんだけど、これが聴いているとクセになる。
地味な曲なのに、存在感たっぷりです。
この他に、数多くのアーティストのリミックスを手掛けるサウンドクリエイター、ダニー・セイバーのトラックが収録されています。
ちょうど「オーシャンズ」シリーズのデヴィッド・ホルムズを彷彿とさせるジャズ、テクノ、サイケが合体したような曲が多く、
主にパーティシーンのバックに流れていたようです。
サントラには、60年代のロックナンバーも4曲収録されていていますが、どれもおっさん好みのセレクト。
特にオープニングのタイトルバックでは、ロックおやじ感涙のTHE WHOの「The Seeker」が流れます。
あえて彼らのレギュラー・アルバムには未収録のナンバーを持って来たりして、カッコいいなあ。
サントラとしては地味ですが、僕のようなクリフ・マルティネス好きにはツボの1枚です。

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