HEAVY METAL AUF DEM LANDE
監督:アンドレス・ガイガー
脚本:アンドレス・ガイガー
撮影:マルク・ロゴル
編集:ユルゲン・ヴェンケルブレヒ
2005年 ドイツ映画


ドイツの田舎町ドンツドルフ(人口1万人)で主要産業にまで成長したヘヴィメタル専門レーベル“ニュークリア・ブラスト”をフィーチャーした音楽ドキュメンタリー。
10代の頃はメタル・キッズだった僕としては、このドキュメンタリーには笑った。
ヘヴィメタルと村人たちの共存関係が面白い。
メタルって、今じゃ完全にメインストリームから外れちゃった音楽的な扱いを受けていますが、
このドイツの片田舎の村では、インディーズ・メタル・レーベルが村の第2の産業にまで成長しちゃってることに驚きます。
創始者のマーカス・シュタイガーはメタル好きが高じて、自らレーベルを立ち上げるのですが、
それがどんどん成長しちゃって、今ではアメリカをはじめ海外に支社を持つまでになっています。
なんと日本語サイトまであります(日本コロムビアがディストリビュート)。
(でも、アーティストはおっさんには馴染みのない連中が多い(^_^;))
笑えるシーンの数々の中には、

○ スカルやデスメタルのCD、悪魔的なデザインのTシャツをプチプチにくるんで、せっせと梱包する村のおばさんたち

○ 将来のメタルドラマーを目指して、いい年をしてバカスカ家の2階でドラムをたたく息子を
 「いつものことだから」と気にしない年老いた母

○ メタルを邪悪な音楽として毛嫌いせず、「心の中で神への信仰があれば大丈夫」と妙にメタルに寛容な村の牧師さん 

○ 牛小屋みたいなところに機材持ち込んで爆音メタルセッションしている外で、じいさんが普通に牧草を集めてる

○ 村のパブで定期的に開催されるメタルバンドの轟音新譜試聴会にも、常連のおっさんたちは「1時間もすれば終わるから」
 とあんまり気にしてない

と、なんともシュールというかヘンテコな共存関係が生まれています。
「邪悪な悪魔の音楽」という偏見の目でヘヴィメタルを見ない、村人たちの寛容な態度にちょっと好感が持てたりします。
都会への進出を好まず、あくまで片田舎の村を拠点に活動していくインディー・レーベルっていいよなあ。
ドキュメンタリーのラストは、出演者の「Heavy Metal Forever!」という一言で締めくくられています。
カッコええなあ。



音楽は、ドキュメンタリーなのでありません。
所属する(していた)メタル・バンドの曲が流れたり、PVが挿入されたり、曲の一部が使われたりします。
このうち、PVがコラージュ的に挿入される、フィンランドのドラマティック・メタル・バンド「Nightwish」が
実はこのレーベルを世界的に有名にすることに貢献したようです。
女性ボーカルをフィーチャーしたこのバンドの「Once」(2004)というアルバムがレーベル史上初のプラチナ・ディスクを獲得したらしい。
このレーベルの所属アーティストは、デス・メタルっぽいものが多く、このブログの読者のみなさんにはかなりキツイ内容のものが多い中、
このバンドは、クラシックとメタルの融合を目指したバンドらしく、曲はドラマティックで映画音楽っぽい雰囲気も持っているので、
読者のみなさんも案外聴けるかもしれません。
ヨエンスー市立管弦楽団やロンドン・セッション・オーケストラなどをバックにクラシカルでオペラティックなサウンドを聴かせるバンドです。
そういえば、以前テレビのバラエティ番組で、世界で一番ヘビメタを聴く国はどこだってランキングやってましたが、1位はフィンランドでした。

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