Il ritorno di Shanghai Joe
監督:ビット・アルベルティーニ
音楽:マウロ・チアリ
主演:チェーン・リー、クラウス・キンスキー、 トミー・ポルガー、キャリン・フィールド、クラウディオ・ジョルジ、フォーチュナート・アレーナ
1975年 イタリア映画

またまた70年代未公開マカロニ・ウェスタンの紹介です。
「荒野のドラゴン」に続編があることを知って調べたところ、
DVDが出ているというので入手してみました。
今回入手したのはドイツ版DVD。
音声がドイツ語のみで、劇中「ダンケ、ダンケ」とか言うので
これほんとにマカロニなんだろうかと錯覚に陥りそうになります。
DVDジャケには、主人公「上海ジョー」ではなく悪役クラウス・キンスキーがメインに使われています(^^;)
本編では一応主人公は「上海ジョー」と呼ばれているのですが、
演じている役者が、どうも前作と顔が違う。
前作の敵キャラ「ミクリヤ・カツトシ」(^^;)みたいに髪を結ってお下げにしているので、
別人に見えるのかなあと始めは思っていたのですが、
やっぱり違う。
クレジットを観てみると、なんと役者がChen Lee(早川明信)ではなく、Cheen Lieになってるではありませんか。
騙された。
一応主人公のキャラは継承しているものの、チェン・リーが出ていない。
偽ブランド商品をつかまされたような気分。
「Adidas」のシューズだと思って買ったら、「Adios」って書いてあったみたいな・・・・。
ストーリーは、悪党がはびこる西部の街にふらりとやってきた上海ジョーと、
途中で意気投合したバッド・スペンサーのパチモンみたいな大男が、
悪党一味をやっつける、というただそれだけのお話。­
まあ、予定調和な金太郎飴的展開なので、目新しさは皆無です。
その分、日本語字幕が無くてもそこそこお話がつかめてしまうので助かります。
本作の上海ジョーは、例の「え~い!!」という掛け声もなし。
無言でジャンプしたり、キックしたりするのでイマイチ盛り上がらない。
カンフーの達人同士のガチバトルもなし。
共演の大男、「トミー・ポルガー」は、「ミスター・ノーボディ」に出てたようですが、
どこに出ていたかは不明。
こんな映画を撮ったのは、ビット・アルベルティーノことアダルベルト・アルベルティーニ。
(パチモン・エマニエルシリーズを撮った人)


音楽は、マウロ・チアリ(誰、これ?)
スコアを担当したのも、どうやらこれ1本のみのようです。
当然、サントラなんか出てないと思います。
ただ、劇中何度も流れる主題歌があるので、シングル盤くらいは出ていたかもなあ。
その主題歌は、コテコテのマカロニ調とは程遠い、
ビートルズやキンクスを思わせる60年代ブリティッシュなテイストの軽めのロック。
男性ボーカルのとてもさわやかな歌で、70年代マカロニにありがちな曲調です。
ただ、この主題歌の劇中での使われ方がまずい。
上海ジョーが格闘するアクション・シーンにこれが流れるもんだから、
アクションにキレがなくなってしまってる。
ユルユルのロックをバックに戦うので、コミカルに見えてしまう。
劇伴も、ハーモニカの使い方がやはり70年代マカロニの定石パターン。
モリコーネに代表される「ねちっこさ」がありません。
グイド&マウリッツィオ兄弟が使いそうなハーモニカです。
前作のブルーノ・ニコライのスコアに似たものを期待すると
大いに裏切られます。
これは、さすがにCDにはならないだろうなあ。



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