Apache Blood
監督:ヴァーン・ピエール
音楽:エド・ノートン
主演:レイ・ダントン、デウィット・リー、ダイアン・テイラー、エヴァ・コヴァックス、ジェイソン・クラーク、デイヴ・ロバート、ウィリアム・チャドウィック
1975年 イタリア映画


今日は、kazzpさんが紹介していた、史上最低のウェスタン「Apache Blood」を紹介します。
アメリカで発売された「Spaghetti Western」という驚愕のマカロニ・コンピ20枚組(なのに828円)
の中に入っている1本です。
もちろん、本邦未公開。
1975年製作という説もありますが、実は1971年には既に完成していたのに、
内容があまりにヒドいので、75年までオクラ入りになっていたという噂もあります。
一見すると全然マカロニに見えないのですが、最初からアメリカ製ウェスタンを偽装して製作された1本だと思われます。
主演のレイ・ダントンは、かつて60年代のマカロニ・スパイ映画「諜報大戦略」、「地獄のランデブー」に主演していたという前科(~_~;)があります。
この映画、各方面でクソミソに言われていて、「The worst western ever made」というありがたい評価をもらっています。
本編のストーリーは、Kazzpさんのブログに詳しく紹介してあるので、
そちらをご覧ください。

Kazzpさんのブログ記事




音楽は、エド・ノートン。
エドワード・ノートンと表記されることもあるようです。
(ほとんど冗談のような名前)
最初に言っておきますが、この映画のサントラなど存在する訳がありません。
スコアはアメリカナイズされた、ドメスティック・ウェスタン調のもので、
マカロニの雰囲気は微塵もありません。
マカロニ・ウェスタンのギラギラとした残酷節を期待して見始めた人は、
本編が進むにつれ、段々腹が立ってくること必至でしょう。
オープニングからいきなり始まるブラスがパラパラやってるんだけど、
あんまりサスペンスフルでもスリリングでもないスコアで始まります。
でも、このスコア、劇中で何度か使われるので、何故か印象に残ってしまいます。
タイトルバックのスコアは、一応テーマなのかな?
モチーフなんてものは全くなく、完全なアンダースコアです。
その上、70年代の西部劇にしてはスコアがあまりに古臭い。
なんだか50年代の西部劇を観ているようです。
もしかして、この映画、昔の西部劇の劇伴を勝手に持ってきて
くっつけたんじゃ・・・・なんて疑念が湧いてくる、そんなスコアです。
エド・ノートンという人が、作曲家としてよりもTVムービーのミュージック・エディターとしてのキャリアの方が豊富なことを考えると、なんだかあながち間違ってもなさそうな気が・・・・・。
この人が作曲した映画って、本作と「Beyond Atlantis」という映画くらい。
インディアンの夫婦のモチーフを思われるスコアには、
雅楽の笙(しょう)のようなロイヤル・テイストな音も登場。
劇伴全体を通じて、とりあえず賑やかしにくっつけてみましたという感じのスコアばかりです。
白人の奥さんが洗濯?しながら歌を歌うシーンがあるのですが、
強いて言えば、これが挿入歌か(笑)?
まあ、オケの演奏はそれなりにしっかりしているので、
こんなカスな映画にこれだけの編成のオケスコアを
持ってくる資金面の余裕が一体どこにあったのか不思議でなりません。
どうしても映画会社の倉庫に転がっていた昔の西部劇スコアの切れ端を
適当に持ってきて合わせたのではないかという疑念が晴れません(~_~;)


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