ANTICHRIST
監督: ラース・フォン・トリアー
音楽:クリスチャン・エイネス・アンダーソン
出演: シャルロット・ゲンズブール、ウィレム・デフォー、ストルム・アヘシェ・サルストロ ニック
2009年 デンマーク/ドイツ/フランス/スウェーデン/イタリア/ポーランド映画

油断した・・・・・。
鬼才ラース・フォン・トリアーのことを見くびっていました。
見終わってゲンナリして劇場を後にしたのは、ほんと久しぶり。
こんなエグい映画観るんじゃなかった。
痛いシーンはSAWシリーズを軽く凌駕しています。
登場人物は、親子3人だけ。
全6章の構成で、子供を事故で失った夫婦の残酷な運命を描いています。
息子を転落事故で失い、自責の念に駆られるあまり精神を病んでいく妻を、
セラピストでもある夫がなんとか救おうとするのですが・・・・というお話。
「キングダム」ばりのスローモーションや、
サブリミナル映像まで盛り込んですごいことになっています。
シーンによっては、幻想的なカットもたくさんありますが、
これは・・・・・・いろんな意味でエグい映画です。
さらに、エグいんだけど、後半の圧倒的な展開に目が離せなくなるのも確かです。
宗教的なテーマも見え隠れする、エグい、そして難解な深い作品です。
精神が破綻していくシャルロット・ゲズブールの演技がスゴい。
「ポゼッション」のイザベル・アジャーニより凄かった。



音楽(というより音響)は、クリスチャン・エイネス・アンダーソンという人。
ラース・フォン・トリアー監督とは良く組む間柄の人のようです。
恐らく、スコアというよりも「キングダム」のオープニングや「ツイン・ピークス」を思わせる
ダークでインダストリアルな重低音ノイズが所々で挿入されているので、
これをこの人が手がけたのではないかと思われます。
既成曲では、クラシックが使われていて、
ヘンデルのオペラ「リナルド」第2幕の「涙の流れるままに(Lascia ch'io pianga)」が使用されています。
このような内容なので、サントラは当然出ていません。
というよりクラシック1曲に、暗黒を思わせる重低音の寄せ集めではとてもコマーシャルな商品にならないでしょう。
カオスなスコア(音響)に支配された問題作です。


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