Kilink Istanbul'da
監督:ユルマズ・アタデニズ
音楽:ネシップ・サルシオグル
出演:イルファン・アタソイ、ペルヴィン・パール、シュザン・アヴジュ、セヴィンチェ・ペクン、ムザフェル・テマ、ミネ・ソレイ、ヒュセイン・ペイダ、フェリドゥン・ジョルゲジェン
1967年 トルコ映画

友達の「新幹線大爆破」くんが何を思ったか、これをアップしてくれというので、
イヤだけど・・・・紹介します。
何で彼がこんな、マカロニ・アクションの上を行くキワモノを知ってたのかわかりませんが、
トルコでは最近、トルコ初のゾンビ映画が公開されて、どさくさに紛れて昔のトルコ映画が再評価?されてるらしい。
60~80年代のトルコ映画界って、イタリアのパチモン映画なんか比べモノにならないくらいメチャクチャで、
低予算、大量生産、あからさまなパクリの横行で、大変なシロモノが量産されていたようです。
最近また注目されるようになったとはいえ、大量に製作された昔のトルコ映画は、
売れなくなったらほとんどがことごとく焼却されたり、TV局にたたき売りされて、
今では大半が失われてるようです。
業界の人たち自身に、映画=総合芸術という認識が無かったみたい。
で、今回紹介する「Kilink」シリーズは、見ての通り、ショッカーみたいないガイコツの全身タイツを被ったおっさんが、悪の限りを尽くすと言う犯罪(^_^;)映画なのです。
しかも、本国では売れちゃって、11本ものシリーズが製作されました。
さらにすごいのは、このKilinkというキャラ、パクリ王国イタリアのフォトコミック「Killing」を露骨にパクッたキャラってこと。
パクリの国のキャラをさらにパクるなんて、トルコって・・・なんて国なんだ(^_^;)
記念すべき第1作目は、犯罪組織のボスKilinkが強力な殺人兵器を開発し、これをパチモン・スーパーマン(「空飛ぶ男」だって)が阻止するというお話。
正義の味方からして、バットマンが「S」のワッペン付けたような2重のパクリをやってるし、
予算が無かったのか、火が出るだけの殺人兵器のショボいこと。
まあ、ひどいわ、これ。
この「Kilink」というキャラ、いわばアンチヒーローなのですが、
シリーズ第3作目ではなんか信念がブレちゃって
正義に目覚めちゃう作品もあるようです。
シリーズの中には、パチモン・ジャンゴと対決するウェスタンもの、
パチモン・ジミー・ウォン(片腕カンフー)と対決するカンフーものまであったとか。
DVDは、なんとギリシャで発売されているというから驚きです。
これ、Youtube動画じゃなくて、一度是非観てみたい1本です。



音楽は、ネシップ・サルシオグルという人(発音合ってんのかなあ)
音楽というより、Music Editorとしてクレジットされています。
本編見たことないので、Youtube動画を見た範囲でのコメントになりますが、
動画を見た限りでは、取り立てて特徴のあるスコアではありません。
あくまで動画にくっつけてあるのがオリジナルのスコアであると仮定しての話ですが・・・・。
なんか、鬼警部アイアンサイドを露骨にパクッたようなメロが出てきたり、
基本的になんか元ネタがあってのスコアだと思います。
ヒーローが出てくるアクション映画なんですが、スコアにヒロイズムのかけらもないところがスゴい。
当時のトルコの映画って、スコア自前で用意する金が無くて
ハリウッド映画のいろんなサントラを勝手に拝借して本編に流しちゃうってことが平気で行われていたそうです。
本作でも、Music Editorとクレジットされているのは、そのためか(^_^;)
サントラが出てたかどうか、今となっては確認するすべもありませんが、
多分出てないと思います。


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