DOOMSDAY
監督: ニール・マーシャル
音楽: タイラー・ベイツ
出演: ローナ・ミトラ、マルコム・マクダウェル、ボブ・ホスキンス、アレクサンダー・シディグ、エイドリアン・レスター、デヴィッド・オハラ、ダーレン・モーフィット、ノラ=ジェーン・ヌーン、リック・ウォーデン、レスリー・シンプソン
2008年 イギリス映画



平日の過去記事アーカイブシリーズ・・・





「ドッグ・ソルジャー」や「ディセント」といったバトル系ホラーを描いてきたイギリスの新鋭ニール・マーシャル監督が描く近未来バイオレンス・アクション。
ストーリーは、スコットランドで殺人ウィルスが蔓延して、ロンドンへの飛び火を恐れたイギリス政府は、
住民もろともスコットランド全体を巨大な壁で完全封鎖してしまいます。
しかし、沈静化されたはずのウィルスが20年後に今度はロンドンで発生、
同じ頃、封鎖され死の街と化したはずのスコットランドに生存者がいることが判明、
抗体の存在に希望を持った政府は凄腕の女特殊部隊員エデンを中心にチームを編成、
48時間以内に抗体を持ち帰るよう指示します。
エデンたちは荒廃したスコットランドに潜入しますが、そこでは人肉を食べて生きながらえる凶暴なパンク集団が待っていた・・・・というお話です。
基本的に、往年のバイオレンス・アクションへのオマージュがたっぷりの作品で、
おじさんは目頭が熱くなってしまいました。

「マッド・マックス2」に「ニューヨーク1997」を足して2で割ったような作品です 笑。
それに「エイリアン2」とか「ロード・オブ・ザ・リング」のテイストが盛り込まれちゃってます。
手に汗握るカーチェイスやチャンバラにカンフー・ファイト等々、盛り沢山のB級アクションです。
主演のローナ・ミトラもスレンダーかつワイルドな雰囲気がすごくいい。
この監督、「ドッグ・ソルジャー」では「ヘル・レイザー」の特殊メイクを手がけたボブ・キーンを招くなど、
ゴア描写には手抜きが無い人なのですが、本作でもアンレイテッド版DVDで強烈なゴア・シーンを確認することができます。
これじゃあ、R-15+になるのも無理ないか。
ショットガンで頭ぶっ飛ばすわ、首チョンパ、腕チョンパはあるわ、人間丸焼きにしてナイフで肉切り分けて食べるシーンはあるわ、
容赦の無い残酷描写でもうめちゃくちゃです(^^;)
でも、パチモンB級映画好きにはこんなシーンがたまらない。
これは、80年代B級アクション好きのおっさんには最高の映画です。






音楽は、「300」のタイラー・ベイツ。
基本的にアンダースコアにシフトした作りの作品なのですが、アクションシーンはなかなか自己主張があってよろしい。
同じ、タイラーでもブライアン・タイラーとは大違い。
バトル・シーンのオケ・スコアには「300」譲りの「燃え」るものがあります。
他の劇伴は、やはり文明が崩壊し退廃した世界を描いた作品なので、
パルス音や不協和音等を生かしたインダストリアルでモノトーンな音作りが目立ちます。
ジメジメとした映像の本編にはこれがすごくハマッていました。
「ニューヨーク1997」のスコアにも何となく似ています。
時折、シーケンシャルなビートが顔を出すメタリックなスコアはテクノっぽい雰囲気になることもあります。
クライマックスでは、エレキギターにロック・ドラムまで出てきて、怒濤のフルオケスコアを盛り上げます。
なお、劇伴の中に、ジョン・マーフィーの「28日後」を思わせる曲もあります。
スコアの他に、アダム&ジ・アンツ、FYC、スージー&ザ・バンシーズ、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド
といった80年代UKロック勢の名曲の数々がMTV世代のおっさん心を刺激します。
中学生の頃、アダム・アントが大好きだった僕としては「Dog Eat Dog」を聴いただけで、降参してしまいました。
その上、フランキーのTwo Tribesに至っては、Carnage Mix仕様でメチャクチャかっこいい。
スコアと歌モノ、両方に大満足の1枚です。
最近のアクション・スコアの中では、かなりいい出来だと思います。




・・・と、ここまでが過去記事。

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