少林木人卷
総監督: ロー・ウェイ
監督:チェン・チー・ホワ
出演:ジャッキー・チェン、ルン・ユァン、クム・カン、ユン・ピョウ
1977年 香港映画


「新幹線大爆破」くんのリクエストにより、あんまり気がすすまなかったのですが、
仕方なくジャッキーの初期作品をご紹介します。
(だって、ジャッキーの香港映画ってあんまりスコアがパッとしないんだもん。)



ジャッキー・チェンがブレイクするより前に出演していたコミカルでない正統派カンフー映画。
ストーリーは、父の仇を討つため、特訓を経て少林寺の数10体の木人を相手に、秘術を極める・・・というようなお話。
ラストの対決は、いつものジャッキー映画のクライマックスに出てくる、山の中の広場。
この頃から、この場所で戦ってたんだ(^^;)
総監督にブルース・リー作品の監督で知られる香港の巨匠ロー・ウェイの名前がありますが、
監督のチェン・チー・ホワだけでは映画をまとめきれなかったということか・・・・・・(^^;)
しかし、この映画、木人の設定があまりにも無理がありすぎ。
木人は鎖で操作される自動人形という設定なのですが、
鎖で繋がったただの人形にあんな複雑な動きが出来るわけがない。
しかも木人にはちょうど目や口にあたる部分に穴が開けられていて、中に人間が入っているのが丸わかり。
鎖が下なのに腕が上がるのも絶対変だ。
さらに、最大の敵との対決がクライマックスに待っているのですが、
この敵キャラの必殺技が笑う。
地上3メールまで飛び上がって空中で3回転して降りてきて相手に攻撃を加える、というなんとも不経済な技。
舞い降りてくる間に目測を誤った相手があさっての方向へ攻撃を加えるのを狙って、
後ろからドカっと掌打で打ちのめすという姑息な技にガックシ。
それと、この頃のジャッキーは整形する前なので、目が一重。
なんか替え玉スタントマンのカンフー・ファイトを観ているようです。
クライマックス決闘シーンでは、戦いの最中に相手のキンタマ握りつぶそうとして、
「急所はいけません」という師の教えだか神の声だかなんだかで、
一瞬ためらって、やめちゃう優しさが見れます。
まあ、これが仇となって殺されかけるのですが・・・。
なお、DVD版は、日本でくっつけた主題歌が入っていない上に、
冒頭で五獣拳と戦うシーン等がカットされているようです。



音楽は、周福良という人らしいです。
「帰って来たドラゴン」等のカンフー映画の音楽をいろいろと手がけた人のようです。
このころのカンフー映画のスコアというと、京劇風のものが多く(個人的にはそれはそれでいいと思うのですが・・・・)
ヒットを狙った日本では、独自の主題歌が付け加えられました。
「ミラクル・ガイ」という歌で、作詞:竜真知子、作曲:林哲司、編曲:林哲司という布陣で製作されたまるっきりの和製ソング。
歌っているのは、SHABANAという芸名で「月下美人」等の和製歌謡曲も歌っている謝花義哲。
まあ、確かに映像とよくマッチした「燃え」系の歌で、
日本で勝手に付けられたジャッキーのカンフー映画主題歌の中では、
四人囃子が演奏した「酔拳」の「拳法混乱」と並んでまともな曲だと思います。
また、歌詞も映画にマッチしているジャッキー作品の中では極めて珍しい例だといえます。
「あの日の涙捨てた時から 走り続けた一筋の道・・・♪」
かつて日本では、劇場公開に合わせて配給会社が映画にスコアや主題歌を追加することがよくありました。
「ナイル殺人事件」の「ミステリー・ナイル(山ディ・オニール)」や「マッド・マックス」の「Rollin' Into The Night(串田アキラ)」等、
僕も当時はサントラだとばっかり思って騙されてました。
もっとも、香港映画の場合はBGMがほとんんど京劇の音楽みたいなスコアな上に、
著作権無視の既成曲の流用がバンバンあったので、
日本公開にあたっては追加で音楽を付けざるを得なかったという背景があるようです。


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