EMANUELLE NERA
監督: アダルベルト・アルベルティーニ
音楽: ニコ・フィデンコ
出演: ラウラ・ジェムサー、カリン・シューベルト、アンジェロ・インファンティ、イザベル・マーシャル、ドン・パウエル、ガブリエル・ティンティ、ヴェナンチーノ・ヴェナンチーニ
1975年 イタリア映画


オリジナルのヒットにすぐ刺激されちゃうパチモン王国イタリアから、
満を持して登場したパチモン・エマニエルを紹介します。
当時はなんと芸名をエマニエルと名乗っていたラウラ・ジェムサーを主演に迎え、アルベルト・トーマスことアダルベルト・アルベルティーニが監督した官能ドラマ。
ストーリーは、あってないようなものなのですが、女流カメラマンのエマニエルがナイロビを旅しながら愛と官能の世界に身を投じていくというお話。
エマニエル自身が「せい」に開放的なのか受け身なのか良く分かんないまんま、中途半端にお話が進んでいくので、
観ていて大して面白くありません。
でも、パチモンにしては珍しく実際にアフリカでロケを敢行しているところがエライ。
普通ならその辺のアフリカ系の人をエキストラで集めて、原住民の格好させて踊らせるだけなんでしょうが、
一応お金がかかっているということでしょう。
褐色のエマニエルことラウラ・ジェムサーのエキゾチックでスタイルの良い容姿がうけて、続編がガンガン製作され、
「黒いエマニエル2」、「黒いエマニエル/オリエント報告」、「猟奇変態地獄」(これに至っては食人族ブームに乗っかったカニバリズム・ホラー!)
といった作品が登場しました。



音楽は、イタリアのニコ・フィデンコ。
主題歌は、ブルドッグとかいう名前のグループが歌ってます。
アフリカが舞台ということで、「野生のエルザ」みたいな土俗的なパーカッションに導かれて始まるのですが、歌メロは何故かカンツォーネ風です。
展開の部分は、オリエンタルで無国籍な雰囲気のフレーズが入ります。
後半になるとプログレ風のハモンド・オルガンなんかが入っちゃったりして訳分かんなくなって終わります。
劇伴は、サンバやボサノバといったブラジリアンなリズムにアフリカンなパーカッションを融合させた奇妙な曲が中心です。
異質なものを意図的に組み合わせたのか、まるっきり勘違いしてアフリカと南米を混同して作っちゃったのかは不明ですが、
意外とマッチしているところが面白い。
でも、劇中、アフリカの原住民が踊る音楽は、ニコ・フィデンコが作ったのでしょうが、
どう聴いても現地のグルーヴではありません。
ドコドコいうパーカスはそれっぽいのですが、バックに入る笛類がなんだかおかしい。
このように、ちょっとアフリカを舞台にしたマカロニ・ゾンビ映画の劇伴にも通じる嘘くさい部分も感じられますが、
そこそこ頑張っているスコアではないでしょうか。
この劇伴は、今ではイタリアン・グルーヴ=オシャレという風な捉え方をされていて、
CDなんか出ちゃってます。
なお、現在入手可能なのは、黒いエマニエル・シリーズのスコアを集めたコンピレーション盤です。
こうしてみると、ソフト○ア・○ルノのスコアって結構オシャレで美メロだったりするんですよね。


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