I LUNGHI GIORNI DELLA VENDETTA
監督: スタン・ヴァンス
音楽: アルマンド・トロヴァヨーリ
出演: ジュリアーノ・ジェンマ、フランシスコ・ラバル、コンラード・サン・マルティン、ニエヴェス・ナヴァロ
1967年 イタリア映画



スタン・ヴァンスことフロレスターノ・バンチーニ監督が手がけたジェンマ主演のマカロニ・ウェスタン。
マカロニ・ウェスタンの中では中後期にあたる時期の作品で、往年の勢いはあんまり感じられないのが残念なところ。
・・・なんて、生意気なことを言ってますが、マカロニ・ウェスタンは全部TVやDVDでしか観たことがない世代なので、
巨大な劇場のスクリーンで観れば、印象はまた変わってくるのかもしれません。
ストーリーは無実の罪で30年の刑を宣告された主人公が、自分をはめた地主と保安官に復讐するため、
牢獄から脱獄して、憎い奴らに復讐をするという、よくあるパターンの復讐劇。
でも、ジェンマのマカロニってどうしても本人の健康的なイメージがつきまとって、
マカロニ特有の残虐とか復讐というドロドロした部分が感じられないのがちょっと残念なところ。
彼は確かにマカロニ・ウェスタンで一躍スターになったのですが、
どうしても薄汚れて何ヶ月も風呂入ってないみたいなダーティなイメージがなくて、
毎日風呂入ってフレグランスまでつけてるみたいな爽やかな感じがするんだよなあ。
この映画、ガンプレイとか銃とかに凝ってたような印象はあんまりないのですが、
目新しいところと言えば、「死んだふりだまし撃ち」と「保安官バッチ手裏剣投げ」くらいでしょうか(^^;)




音楽は、意外にも本作が唯一のマカロニ・ウェスタンとなるアルマンドー・トロヴァヨーリ。
その昔、キング・レコードから発売されていたシングル盤に入っていたテーマは、
トランペット(トロヴァヨーリが自分で吹いてる?)がリードを取り
デケデケギターをバックに疾走感溢れる演奏を聴かせる超「カッコいい」曲でした。
今から15,6年前に日本のSLCからCDが発売されましたが、そのときは買いそびれてしまい、
5年前くらいに伊GDMレーベルから大幅に増曲した31曲入りCDが発売されたときに「えいっ」と思い切って購入しました。
それを聴いて初めて分かったのですが、子供の頃シングルで聴いていたテーマ曲は、
CD11曲目の劇伴(1:34)を2回くっつけて3分近い時間を確保した編集版だったのでした。
このバージョンは、その後日本盤がヴェリタ・ノーテから再発された時に追加収録されました。
伊GDM盤にも日本盤シングルバージョン、収録して欲しかったなあ。
アルバム全体を通して、このメロが巧みにアレンジされて何回も出てきます。
オープニング・トラックはこの曲をゆったりめのアレンジにした復讐劇にぴったりのヘヴィなチューン。
さすがトロヴァヨーリ。どの曲もクオリティが高い。
さらに、モリコーネ等の先達が構築したマカロニ節も上手く取り入れて、
定番の楽器類を使っていかにもマカロニなトラックを書き上げています。
なお、同じジェンマの「夕陽の用心棒」をTVで初めて観たときは、
勝手にこの映画のスコアが差し替えられていました。


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